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コンフィデンシャル/共助

2020/03/16


 北朝鮮の極秘施設への賊の侵入に気づいた人民保安部のイム・チョルリン少佐は、上司の待機命令を無視して施設に投入します。しかしそこで彼を待ち受けていたのは賊を束ねる上司のチャン・ギソン大佐でした。ギソンの不意打ちでチョルリンは深手を負い、仲間と共に同僚でもある妻も失います。ギソンは施設にあった偽造ドル紙幣の銅板を持って逃走し、それを売りさばくために韓国に渡ります。
 銅板の存在が明るみになれば世界を震撼させる大事件になります。チョルリンはギソン逮捕と銅板の奪還の命を受けて韓国に渡ります。韓国の警察には凶悪犯の逮捕と告げ、真相を明かすわけにはゆきません。
 北朝鮮からの極秘の共助調査依頼に不審感を抱いた韓国当局は、カン・ジンテ刑事を協力者として抜擢し、彼にチョルリンの監視と、電話の盗聴による真相究明を命じます。

 北朝鮮がアメリカドル紙幣の偽造を行なっている、これは国際社会への大変な裏切りです。もっとも北朝鮮は西側諸国とは正常な国交を行なっていませんから裏切りにはならないのかも知れませんが。しかしそれが露顕すれば北朝鮮の立場はひじょうに悪くなるでしょう。イム・チョルリン刑事は首謀者チャ・ギソンの逮捕と盗まれた銅板の奪還という大任を帯びて韓国に渡ります。チョルリンには殺された妻の恨みを晴らしたいという思いもありますが、上司は私怨は忘れろとクギを刺します。
 一方、前代未聞の共助調査を依頼された韓国の警察は、北朝鮮の動向に不審を抱きチョルリン刑事に発信機を着け、彼の携帯を盗聴しようとします。彼に協力する韓国側の警察として抜擢されたのがカン・ジンテ刑事。安月給にあえぐ彼は昇給をチラつかされて任務を引き受けます。家には怖い嫁さんパク・ソヨンと幼い娘カン・ヨナ、ソヨンの妹のパク・ミニョンが待っています。
 チョルリンは刑事と言えども中身は硬派な軍人です。武器の扱いと戦術、格闘術といった荒事のエキスパートです。寡黙で硬派な彼にジンテは手を焼きます。上からの指示でさりげなくチョルリンの捜査を妨害しながら、なんとか真相を探ろうとするのですが、チョルリンはジンテを出し抜いて独自の捜査に乗り出します。
 そして表向きDSホールディングスと称する暴力団と取引をしようとするジンテに迫ります。

 ハードボイルドなチョルリン刑事と、かなりおとぼけなジンテ刑事のデコボココンビのやり取りがじつに痛快です。「LUCK-KEY/ラッキー(2016)」でクールな殺し屋を演じてから、ユ・ヘジンがかっこよく思えて仕方ありません。今回は前作とちがって妻子あるうだつの上がらない刑事という役どころですが、チョルリン刑事と行動を共にするうちに友情が芽生え、重武装の軍人相手に一戦交えることになります。
 チョルリンを家に泊めることになると、ジンテの妻ソヨンは、荒事に主人を巻き込むなと念を押します。ジンテには怪我して帰ってきたら殺すとにらみを利かせます。チョルリンに一目ぼれしてしまうミニョン、彼になつく幼い娘ヨナ、そんな暖かい家族に触れてチョルリンの心も次第に溶けてゆきます。彼はジンテを信頼することにし、韓国へ来た事情を話します。ジンテもチョルリンの誠意に応え、国や組織を無視した人間同士の共助が始まります。

 祖国を裏切り、その闇を富に変えて西側の自由権で生きようとしたギソンですが、いよいよチョルリンとの対決の場で、彼はこう言いまず。これは腐敗した国政を裁くための壮大な計画だ。彼の行動は私欲しか考えていないように見えますが、そんな大志ももしかしたら抱いていたのかもしれない、そのようにも思えました。
 一方、チョルリンはジンテに、差別や犯罪の多い韓国に比べ、北朝鮮はみんなが貧しいが平等だと説いています。ジンテはもちろん北朝鮮の圧政に対して批判的です。
 3人3様の祖国への思いがあるわけですが、この大事件を通じて、それぞれに学んだことがあったのでしょう。
 ギゾンが窮地を脱するためにジンテの家族を人質に取ったとき、彼は祖国の名誉よりもジンテの家族を優先します。そして夫が怪我をすることをあんなに嫌っていたソヨンが危険に身を投じようとするジンテの背中を押します。

 息をも吐かせぬバイオレンスアクション、カーアクション、友情、家族愛、笑いと涙。国家や警察組織に翻弄されながらも人として本当になすべきことを貫いた2人の刑事に胸が熱くなります。
 数ある韓流犯罪劇の中でも、これは屈指の名作です。エンディングロールのおまけもお見逃しなく。

2017年、124分、翌年日本公開。
監督:キム・ソンフン。
脚本:ユン・ヒョンホ。
出演:ヒョンビン、ユ・ヘジン、キム・ジュヒョク、チャン・ヨンナム、イ・ドンフィ、イム・ユナ、コン・ジョンファン、イ・ヘヨン、パク・ミナ、チョン・ググァン、オム・ヒョソプ、イ・イギョン、シン・ヒョンビン、パク・チヌ、パク・ヒョンスほか。

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