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キャッツ【映画】

2020/02/10


 ある夜、ロンドンの人気のない路地に1匹の猫が棄てられます。見知らぬ土地で白いメス猫ヴィクトリアは、大勢のノラ猫たちに囲まれ戸惑います。彼らジェリクルキャッツたちは彼女を輪の中に招き入れ、様々な猫を紹介してくれます。
 太っちょ猫のジェニエニドッツ、昼間はごろごろしているばかりの彼女ですが、夜になるとネズミやゴキブリたちを手なずけ忙しく立ち回ります。
 ラム・タム・タガーがひねくれ者、何でも反対のことばかりやります。
 マンゴジェリーとランペルティーザは、狡猾な盗賊です。2人の仕業と判れば家族は泣き寝入りするしかありません。
 バストファー・ジョーンズは大金持ちの町の顔役。贅沢しすぎて贅肉たっぷりです。
 アスパラガスは、老いぼれた俳優猫。呼び名はガス。今は誰も振り向かない落ちぶれた役者ですが、昔は数々の役を演じ分け、大スターとも共演しました。
 スキンブルシャンクスは鉄道猫。列車を取り仕切る彼がいないと出発できません。
 ミスター・ミストフェリーズは凄腕マジシャン。ショーマンとしてのガスを今でも尊敬しています。
 グリザベラは娼婦猫。今では誰にも相手にされず、ボロをまとい、猫たちからもつまはじきにされています。
 グロールタイガーは船乗り猫。大悪党のマキャヴィティの仲間でもあります。
 マキャヴィティは誰もが恐れる闇の帝王です。不思議な術を使い、猫たちを惑わせます。
 オールド・デュトロノミーは誰もが慕う長老猫です。彼女は誰よりも長く生きてきました。何度も生まれ変わったとも言われています。

 今宵は、ジェリクルムーンが昇る特別な日。ジェリクルキャッツたちが一堂に集い、舞踏会ジェリクルボールが開催されます。みんなこぞって歌やダンスを披露し、最後にオールド・デュトロノミーが天上に登る1匹の猫を決めます。マキャヴィティは自分が選ばれるために、その候補となる猫を次々とさらってしまいます。あろうことかオールド・デュトロノミーさえも。

 ご存知ミュージカル「Cats」の映画化です。ミュージカルのロンドンでの初演が1981年、ニューヨークでは1982年、劇団四季による日本での初演は1983年です。観に行きましてねぇ四季の「Cats」3回くらい。CDも買って楽曲も登場キャラもすっかり覚えてしまうほど繰り返し聞きました。
 ミュージカル版と映画版とでは、筆者の記憶する限り以下の点がちがっていました。
 映画版では白猫ヴィクトリアがあきらかに主人公でしたが、ミュージカルではとくに目立つ主人公はいませんでした。強いて言うなら最後に天上に登る猫でしょうか。
 ヴィクトリアのソロ曲は映画で初めて耳にしました。ロンドン、ニューヨーク公演は知りませんが、四季の「Cats」にはなかったと思います。
 映画版のオールド・デュトロノミーは女性ですが、ミュージカルでは男性でした。
 映画版でマキャヴィティに加担するグロールタイガーは、ミュージカルではガスが過去に演じた役として登場します。
 猫たちのメイクもかなりちがっていました。とくに口元。ミュージカルでは猫さながらの描き込みがなされていましたが、映画版では人間のそれのままで髭だけがリアルでした。映画ではCGによるリアルな尻尾の動き等、特撮ならではの猫らしい演出が充実していて、観ているうちに猫が話すのが当たり前に感じられるほどでした。猫たちはそういう容姿をしていて普通に話す、それが自然に受け入れられる、それほど自然でリアルな猫たちでした。猫の敏捷な動きや軽業もほんとリアルでした。

 ヴィクトリアが棄てられ、ジェリクルキャッツたちが集まってきて「ジェリクルソング」を合唱し始めると、どれだけで涙が出て来ました。映画は英語版を観たのですが、頭に焼き付いている日本語歌詞が鮮明に蘇り、字幕はほとんど必要なかったですね。
 全編がほとんど歌で、ストーリー的には、様々な猫の生き方の紹介です。そして最後にオールド・デュトロノミーが天上に登る1匹の猫を選出します。次々と繰り広げられる名曲の数々、でも「Cats」を初めて観た人はどう感じるのでしょう。ストーリー性の乏しい歌謡ショーじゃん、そんなふうに感じるとしたら、ちょっと寂しいです。
 ラストシーンで、オールド・デュトロノミーが「猫の生き方はあなたたちとそっくりでしょ」と語りかけます。そして猫との接し方を語ります。これはT・S・エリオットの原作「キャッツ - ポッサムおじさんの猫とつき合う法」に準ずるものですね。猫への礼節を重んじなさいとは、世の中のさまざまな人々の生き方を尊重しなさいということを言っているんですね。

 ミュージカル「Cats」の映画版の情報を知った時、それを観たいとは思いませんでした。あの素晴らしいミュージカルのイメージが壊されたらいやだなという恐れがありました。それと、映像化されたものは生の実演とはちがう、そう考えていました。公開されてからも観に行く気にはなれませんでした。観に行ったのは、魔が差したからとしか言いようがありません。しかしながら観て本当に良かったです。感動しました。もう1回や2回や3回や4回くらい観たいです。時間があればまた劇場に足を運びたいですし、DVDがリリースされたらまた観ます。
 あの名作のこれ以上の映像化は望みえないでしょう。

原題:Cats。
2019年アメリカ/イギリス、110分、翌年日本公開。
原作:T・S・エリオット、アンドルー・ロイド・ウェバー。
監督、脚本:トム・フーパー。
脚本:リー・ホール。
出演:ジェームズ・コーデン、ジュディ・デンチ、ジェイソン・デルーロ、イドリス・エルバ、ジェニファー・ハドソン、イアン・マッケラン、テイラー・スウィフト、レベル・ウィルソン、フランチェスカ・ヘイワード、ローリー・デヴィッドソン、ロビー・フェアチャイルド、メット・トーレイ、スティーヴン・マックレー、ダニー・コリンズ、ナオイム・モーガン、レイ・ウィンストン、ラリー・ブルジョア、ロラン・ブルジョア、ジェイ・バトート、ジョナデット・カルピオ、ダニエラ・ノーマン、ブルーイー・ロビンソン、フレヤ・ローリー、イダ・サキ、ジジ・ストラレン、エリック・アンダーウッド、メリッサ・マッデン・グレーほか。

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