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シライサン【映画】

2020/01/29


 女子大生の瑞紀は、目の前で親友の加奈の死を目撃しますが、警察は死因に事件性がないとし心不全による死亡と断定します。しかし加奈は死ぬ直前に何かに怯えてパニック状態になり、最後は眼球が破裂したのでした。その頃、同じような状況で弟を失くした大学生春男と知り合いますが、医師によると弟の眼球が破裂したのは心不全の発作による特異なケースだということでした。
 隣人の死に納得できない瑞紀と春男は、彼の弟の人脈を手がかりに調査を始め、詠子という女性に出会います。詠子は2人に旅先で聞いた怪談を語ります。それはある名前を知ったものが異様に目の大きな女性に憑りつかれて殺されるという話しで、怪談にはありがちな最後に聞き手を巻き込むというパターンでした。
 瑞紀と春男は詠子が怪談話しを聞いた温泉宿を訪ね、その怪談を聞いた人たちを調べますが、彼らも同じように亡くなっており、怪談の呪いが現実味を帯びてきます。
 最近相次ぐ不審な死亡事件に目を付けたジャーナリストの間宮幸太は、取材のために温泉町を訪れ瑞紀たちに出会います。こうして3人は協力して呪いの謎を解くことになります。

 その名を知ったものが呪われるというありそうでなさそうな怪談話しです。旅先でその怪談を聞いたという詠子は、調査のために彼女を訪ねてきた瑞紀と春男に怪談を語って聞かせますが、彼女はその呪いで次々と周りの人々が死ぬのを見ていますから、2人にはその名を知らせまいとします。しかしある時うっかり口にしてしまいます。シライサン。人の名前のようにも聞こえますが、そうではなさそうです。
 それを知る詠子も呪いの犠牲となり、シライサンの名を聞いた瑞紀と春男そして間宮も自分たちが呪われていることを知ります。なんとか呪いを解く方法を見つけ出そうと奔走する3人は、呪いの唯一の生き残り渡辺秀明という男に行き着きます。
 呪いを解くには、シライサンから目を離さないこと、シライサンを見つめている限り、彼女はこちらに近づけない。そうやって2時間ばかりシライサンを遠ざけることができれば殺されずに済むと渡辺は語ります。果たして本当にそれで呪いを解くことができるのでしょうか。1度はあきらめたシライサンがまた改めて出現することはないのでしょうか。

 シライサンは、滅びてしまった村が、魔よけのために行なった生贄を伴う儀式に由来する呪いのようです。古事を調べていた民俗学者がそれを発見し、知人を通じて広めてしまったようです。
 シライサンは、和服を着た異様に目の大きな女性で、呪われた者が鈴の音に気づくと、いつの間にかすぐ近くに立っています。そうしてゆっくりとした足取りで近づいてきて、その大きな目が至近距離に接近した時、呪われた者の眼球が破裂し死に至ります。

 全体的にモノトーンでひじょうに静かな映画です。シライサンの登場シーンも仰々しい演出はなく、暗がりの中にひっそりと影が浮かび上がり、それは寡黙に近づいてきます。合わせた手には穴が穿たれ縄が突っ込まて、それに鈴が付いています。儀式で生贄にされた女性のようです。彼女はいにしえの和服姿で、表情に乏しく何も話しません、声すら立てません。ただ、異様に大きな瞳で憑りつかれた者をじっと見つめ、接近して来ます。
 ホラー映画の唐突に大きな音を立てて脅かす演出が苦手な方も、この作品は大丈夫です。そうしたこけおどしはありません。あくまでも静かにじわじわと恐怖が迫って来て、それと対峙する者たちがやがて疑心暗鬼になり、パニックに陥ってゆく、そういうタイプのホラーです。でも筆者の周りの観客の多くが「めっちゃ怖かった」と震えてましたけどね。

 シライサンの呪いは、その名を見聞きすることで拡がってゆきますが、シライサンが人を殺すのは3日に1度で1人きりです。犠牲者が出れば3日間は安全です。この法則性に気づいた瑞紀はとんでもない解決法を思いつくのですが、自分の考えの恐ろしさにすぐそれを否定しています。
 シライサンの怪談話しでは、シライサンはひじょうに饒舌で憑りついた者に対して呪いの言葉を浴びせ、最後に「次はお前だ」と聞き手を指さしますが、この怪談はシライサンの実態とはずいぶん異なります。ただ、怪談でシライサンの名を知ることになるので、聞き手は実際に憑りつかれ命を狙われることになります。
 ジャーナリストの間宮がこれを記事にしたら、シライサンの名は万人に知れ渡ることになります。筆者を含め、映画を観た人たちもこの名を知ったことになります。
 シライサンは、取りつかれた者が独りになったタイミングで現れるようです。時間帯は昼夜を問わずです。いつ現れるかは解りませんが、どこからともなく鈴の音が聞こえたら、それは身の危険が間近に迫っている合図です。この記事をお読みいただいた読者もその名を知りましたね、お気をつけください。

2020年、99分。
監督、脚本:乙一。
出演:飯豊まりえ、稲葉友、忍成修吾、谷村美月、江野沢愛美、染谷将太、渡辺佑太朗、仁村紗和、大江晋平、諏訪太朗 ほか。

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