kepopput.jpg

SMどうした?

2014/10/28

 SMエンターテイメントは、K-POP業界最大手のプロダクションで、芸能事務所にしてレコード会社でもあります。かつてはJ-POPシンガーとしても歌っていたBoA姉さんをはじめ、東方神起、SUPER JUNIOR、少女時代、f(x)、SHINee、EXO、Red Velvet ほか大勢の歌手や俳優、タレントが所属しています。日本での興行にも積極的で、かつてBoA姉さんを日本の歌手として育てたのをはじめ、東方神起や少女時代は日本でのオリジナル曲も多数リリースしており、NHK紅白歌合戦にも出場しています。J-POPシンガーだったBoA姉さんはともかく、日本での活動が多いとは言え東方神起や少女時代をも出場させるなんて、お堅いNHKもやりよります。まぁ、K-POPブームの呼び水ともなった韓国ドラマ「冬のソナタ」を日本で最初に放映したのもNHKなのですけどね。
 このようにK-POPと日本との密接な関係を築いてきたSMエンターテイメントですが、ここ最近はアイドルのスキャンダルや引退問題で大いに揺れています。SMどうした!?

 K-POPという名称は今では世界的に高い知名度を得た音楽ジャンルとして認知されていますが、その語源はジャパンポップスすなわちJ-POPであろうと思われます。ポピュラーミュージックをポップスと呼称した和製英語が元になっているのですが、J-POPの方は同じ和製英語のアニメあるいはジャパニメーションほどの世界的知名度は得るに至らず、J-POPを流用したK-POPが世界に通用する用語になったとは、おもしろいものです。ちなみに若年のファンをターゲットにした若手歌手をアイドルと称したのもおそらく日本オリジナルで、K-POPにおいてもこれに倣って若手歌手をアイドルと呼んでいますね。日本では歌唱力よりも可愛さカッコよさを前面に出した歌手をアイドル、実力主義でテレビ出演等は二の次といった歌手をアーティストと呼ぶと言った使い分けがされることが一般的ですが、韓国ではアイドルにひじょうに高いクォリティが求められており、アーティストの呼称はポピュラーになっていません。
 K-POPアイドルという今では世界に通じる呼称の確立には、古くから日本の芸能界に精通してきたSMエンターテイメントが重役を担ったと思われますが、その中身については多くを継承しなかったようです。アイドル歌手に対して若い中高生が中心になってファン層を構築する現象は日本と同じですが、日本では1970年代あたりからアイドルに熱狂していた若者たちが今や筆者のような年齢に至り、K-POPとの出会いによって若い頃の情熱が再燃した感があります。日本人のK-POPアイドルファンは、本国と比べると格段に年齢層が高いです。もちろん若い子たちも巻き込んでいますから、事実上ファン層は全年齢に及びます。
 その日本の芸能業界は、ファンの何たるかアイドルの何たるかをよくわきまえています。熱狂的なファンにとってアイドルは夢であり希望であり生きがいです。見ようによっては盲信的とも思える現象ですが、これが現実であり、この現象こそが業界を支えています。暑さ寒さ悪天候をモノともせず、グッズ販売に長蛇の列を作り、2時間あまりの公演(SMの場合は4時間に及ぶことも)も疲れ知らずで歓声を上げ続ける。ファンたちはたいへんな労力と資金を費やしながら、夢と希望をありがとうと、アイドルに感謝します。
 それに応えるには、アイドルたるもの普通の人間の暮らしは出来ません。休養や睡眠は体を維持できる最低限の時間に限られ、ステージに立つには試合に臨むボクサー並みの減量が強いられ、世界中を巡っても空港とホテルとステージを移動するだけ。見られる仕事とはひじょうに過酷です。
 一方ファンたちもアイドルを守るために一定の分別をわきまえています。追っかけをしてもアイドルに迷惑かけちゃいけない、アイドルの人権を尊重し私生活には立ち入らない。
 アイドルが一般人並みに自由恋愛をして、それが仕事に支障をきたすとしたら、ファンがアイドルのプライベートに土足で立ち入り、家にまで押しかけるとしたら、夢を売る商売なんて成立しません。韓国のアイドル事情においては、このあたりのことがひじょうに心配されます。
 日本で、かつては おニャン子クラブ、現在では AKB48 を世に送り出した音楽プロデューサー秋元康は、アイドルの恋愛を厳しく禁じています。恋愛適齢期の普通の女の子を突然アイドルに仕立て上げ、厳しい戒律を強いて、アイドルか普通の女の子かの選択を迫ります。
 韓国では長い歳月をかけて練習生を育て、高度な技術を習得させ、すでに高い完成度の歌手をデビューさせます。日本のアイドル事情は、技術よりもまずアイドルたる者の位置づけを明確にし、その立場を業界全体で守ってゆきます。アイドルとて生身の人間ですから、スキャンダラスな事態を招くこともなくはありませんが、所属事務所は可能な限りそれを差しさわりのないものに隠蔽し、事務所側がアイドルの自由恋愛を臆面もなく認めるようなことはしません。アイドルだって恋愛しないわけではありませんが、それを公然のものにするにはひじょうに慎重で順序をわきまえています。
 夢を買う側のファンは、業界に裏があることを承知していても、それを公然としない業界側の努力を認めれば、気持ちよく騙されてやろうという心の寛容さを持っています。アイドルも生身の人間なのだから、恋愛も自由にするがいい、という寛容さは持っていません。騙される容易はあってもあからさまに私情を前面に出されるのは許せません。歌が上手くてダンスが素晴らしくて美形なら、なんでも許されるというのは大間違いです。アイドルとファンは相補的な関係を保たなければ、業界は立ち行きません。

 今年は、EXOのベッキョンと少女時代のテヨンの熱愛騒動に始まって、f(x)のソルリとダイナマイト・デュオのCHOIZAの熱愛騒動、SUPER JUNIOR のソンミンの婚約、少女時代のジェシカの脱退と、ファンを無視したスキャンダルが相次ぎました。恋愛や結婚が醜聞になるなんて不思議な業界ですが、人々に夢を与える仕事とはそうしたものです。ジェシカの場合は副業のことでメンバーや事務所と衝突したそうですが、すぐ後に中国人ライターとの恋愛が報道されました。
 ファンは、アイドルたちの恋愛や結婚を絶対に認めないわけではありません。日本のアイドルもその多くが恋愛し結婚に至っています。要するにやりようです。恋愛も結婚も、ファンの夢を壊さないような段取りを踏む必要があるということです。夢を与えることを仕事にする者が、夢を壊すのでは仕事をしているとは言えません。
 それとも韓国の業界は、アイドルというものは優れた歌を聴かせダンスを見せる職業であり、歌手に大勢のファンがついて人気が上がることは、ファンの勝手だと考えているのでしょうか? 一般人のような幸せを手にしたいと言うのなら、アイドルになるのは間違いです。歌とダンスが上手くても、一般人のように暮らしたいなら、趣味で歌えばよいです。大きなステージに立つには及びません。秋元康がAKB48のメンバーにアイドルか普通の女の子かの選択を迫る所以がここにあります。
 普通の人間の暮らしを捨ててアイドルを全うする覚悟を、技術やルックスよりも優先させることは、アイドルを育て人々に夢を与える業界ではひじょうに重要だと思われます。このことはアイドル本だけの問題ではなく、アイドルを養成し世に送りだす事務所や業界の問題でもあります。アイドルのスキャンダルを可能な限り小さな問題に仕立て、ファンの夢を壊さない責任を事務所も果たさなければなりません。企業なら雇用責任を果たすべきです。
 大きな公演を控えているのに、メンバーのスキャンダルをケアしない、公演間近にメンバーの脱退を公言する、こんなファンをバカにした話しはありません。ファンをナメて立ち行く業界ではないはずです。

 何も知らない素人が、ずいぶんえらそうなことを申しましたが、K-POPを愛するファンの思いをいくらかは代弁できたと思います。

 今年のSMTown日本公演では、あきれるほど多くの欠員がありました。味の素スタジアムでの2日目は、土砂降りの悪天候の中、ファンたちは4時間立ち尽くして声援を送りました。筆者は初日は本公演に参戦し、2日目はライヴビューイングを大阪の映画館で観ました。上述しませんでしたが、EXOはすでに脱退したクリスに続いてルハンも不在でした。ソルリやジェシカ、ルハンにとくに思い入れのあるファンにとっては、高額の旅費と時間を費やして味の素スタジアムに足を運んだ意味がありません。ソンミンの婚約問題も小さくありません。筆者の知るソンミンファンは、何日も不眠が続き、今でも心の傷が癒えず、数日後に迫った SUPER SHOW 6 のチケットを持っているものの気持ちが上を向かないと言います。  ファンに対して、多大な迷惑と損害を押しつけておいて謝罪すらしないSMの経営者って何様なのでしょう。普通の企業なら社員の不始末を個人責任では済ませられません。社長以下重役たちの進退問題です。その責任を担うだけの権力と収入を得ているはずです。ひじょうに多くの欠員を出したSMTownの日本公演は、出演したメンバーの頑張りと、ファンたちの寛容により成功裏に終わりましたが、SM側は欠陥商品を押しつけ、契約を完全には履行できなかったのも事実です。生々しい話しをするならば、ソンミンの婚約発表やジェシカの脱退を、SMTown や SUPER SHOW、少女時代ドームコンサートの直前に公表するのは常識的ではありません。
 もちろん、日本公演だけちゃんとしろと言っているのではありませんよ。筆者が日本在住であり日本での実情を目の当たりにできたから、それを事例として挙げたまでです。
 おもろい形態のCDを販売し、シュールな映像のPVを製作するだけが音楽事務所の仕事ではありません。アイドル歌手に対するファンの思い入れは、映画俳優へのそれを凌駕しています。歌手を養成するということは、技術の習得もさりながら、アイドルという人々の希望の星(スター)を育てるということにほかなりません。

 追記:K-POPの個性的なCDジャケットやミュージックビデオを、あたしゃ大好きだよ。

コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

目 次
能書き

思うこと全般

けぽっぷ体験

アイドルのこと

韓流映画

番外編


索引 韓流映画&番外編





  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< October 2019 >>

サイト内検索

NEW ENTRIES










recent comment

links

プロフィール

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM