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THE BRIDGE/ブリッジ season.3【TVシリーズ】

2019/12/10


 スウェーデンのマルメで、工事中のビルの中で不気味な装飾を施された死体が発見されます。食卓を囲んだマネキンのうちの1人が死体で、口許にピエロが笑っているようなラインが引かれています。そして被害者には心臓がありませんでした。被害者のヘル・アンカーがデンマーク国籍だったことから、マルメ署のサーガ・ノレーン刑事は再びコペンハーゲン警察の刑事と手を組むことになります。服役中のマーティンに代わってサーガの相棒になったのはハンネ・トムセンという女性でした。
 ブロガーのリーセ・フリース・アナセンは、自らのブログで、殺されたヘル・アンカーがレズビアンを推進する活動家であったことを批判し、彼女の死で社会的脅威が去ったとブログに書きます。次いで彼女は同性結婚に好意的な牧師牧師ファビアン・クリステンセンを批判しますが、間もなく牧師は死体となって発見されます。今回もピエロのようなメイクが施されてありました。
 ハンネは、サーガの人当たりの悪さに耐えられなくなり、さじを投げます。彼女はサーガがマーティンを告発したことからもともと良い印象を持っていませんでした。代わりにヘンリック・セアボーがコペンハーゲン署からやって来ます。自ら志願したヘンリックは、サーガとの相性もよく彼女の家に泊まるほどになります。
 サーガの母親マリー=ルイーセが訪ねてきます。妹の自殺の原因が母だと信じるサーガとの間には確執があり、長く会っていませんでした。母子の間は相変わらず喧々諤々としており、母親は精神科のカルテを提示し、妹の死は自分のせいではなかったと主張します。そして父親が危篤であることも告げます。最後に父に会うように言う母親に対し、サーガはこれを拒みます。
 マルメ署のチーフであるハンスが忽然と行方をくらませます。サーガにとっては上司であるばかりでなく心のよりどころとなる大切な友人でもありました。その後犯人から身代金が要求されますが、犯人は何者かに射殺され、ハンスの行方はさらに判らなくなります。

 ジャネット・ニルセンは、お腹の子とギャンブル好きのダメ彼氏マーク・スコウを抱えて苦悩していました。ジャネットのお腹の子は実は美術家で資産家のフィレディ・ホルストの子供で、子供ができない妻オーサに代わって彼の子供を産む予定でした。ホルストの作品が、一連の殺人事件とシチュエーションが似ていることから、サーガとヘンリックは事情聴取を行ないます。
 オーサの前の夫クラーエス・サンドバリは「幸福の選択」という本を著し多くのファンを獲得していましたが、オーサとフィレディの成功を妬んでいました。そして彼自身はファンのアンニカ・メランデルに付きまとわれて困っていました。フィレディの身辺に次々と疑わしい人物が浮上します。
 そして遊園地で発見されたハンスは片手を切り落とされていました。ハンスはすぐに病院に運ばれますが、昏睡状態が続きます。彼の代わりにリン・ビョルクマンが就任します。後に見つかったハンスの片手は、何かを指さしており、その先に股間のものを切り取られた老人の死体が見つかります。

 ひじょうに多くの登場人物があり、ストーリーが次々と移り変わってゆきます。上述したのはほんの一握りです。何かを暗示した死体と、同性愛批判のブロガーの登場から、今回も社会を批判する過激派の犯行かと思われましたが、事態はどんどん別の方向へと流れてゆきます。
 また、今回サーガ・ノレーンは数々の問題を抱えて苦しみます。前作で相棒だったマーティン・ローデは、サーガに告発され殺人罪で服役しています。彼女は面会にはゆかず、次に会うのは彼が罪を償った9年後と決めています。前回の事件から1年少々が経過しています。今回もコペンハーゲン署の刑事と組むことになりますが、新しい相棒のハンネ・トムセンは結局サーガとの捜査活動が我慢できずコンビを解消してしまいます。新たに相棒となったヘンリック・セアボーは行方不明になっている妻と娘たちの影を追いかけ、しばしば家族の幻覚を見ており薬に溺れています。
 突然サーガを訪ねてきた母親は、妹の自殺の原因は自分ではないと主張し、その証拠と称して精神科の診断書をサーガに突きつけます。母親は父の危篤の報せも持ってきましたが、サーガは父に会うことも拒みます。やがて父親は死亡し、母親も自殺します。
 そして信頼していたハンスが事件に巻き込まれ、昏睡状態になってしまいます。サーガの心は大いに乱れます。それに追い打ちをかけるようにサーガの母親の他殺の疑いが浮上し、内部調査が入ります。捜査官のシェル・グラーンクヴィストはサーガを疑っており、署内の聞き込みを行なって彼女が人間的に問題があるという結論に達し、動機と証拠を突き付け、サーガに迫ります。サーガは彼女を憎んでいた母の罠だと思うようになります。

 試練を乗り越え、なんとか事件を解決に導きますが、新任のチーフ リンはサーガが限界であると判断します。それにグラーンクヴィストがサーガに不利な調査内容を検事に報告します。絶望的な状況の中で彼女を支えたのは、自らも大きな問題を抱えて苦しむヘンリックでした。
 今回はタイトルの“橋”はほとんど登場しませんが、スウェーデンとデンマークを結ぶオーレンス橋は、それぞれの国籍のサーガとヘンリックにとっては両国を行き来する経路になっています。

 登場人物がとにかく多く、話しがどんどん別の方向へと進んでゆきますが、訳が分からなくなることはありません。サーガは苦境を乗り越えて真犯人にたどり着きます。
 このシリーズは、事件ものであると同時にサーガ・ノレーンと彼女を取り巻く人々の群像劇になっていて、それぞれの人間ドラマが描かれているところも心を打ちます。シリーズ中最大のピンチを迎え、ヘンリックの前で初めてとも言える激しい感情の発露を見せるサーガにも心打たれます。
 一連の事件に関わった人々もそれぞれに問題を抱え苦しんでいます。奥の深い人間ドラマをご堪能ください。

原題:Bron(Broen)。
2015年スウェーデン/デンマーク、2016年日本公開。(TV10話)
監督:シャーロット・シーリング。
脚本:ハンス・ローセンフェルト。
出演:ソフィア・ヘリーン、トゥーレ・リントハート、ラファエル・ペッテション、ダグ・マルンベル、マリーア・クッレ、サーラ・ボベア、ソニア・リクター、ニコラス・ブロ、レーベン・サルマンデルほか。

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