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IT/イット THE END "それ"が見えたら、終わり。【映画】

2019/11/08


 メイン州の田舎町デリーで大勢の子供たちが犠牲になった事件を解決したルーサーズクラブが、27年の時を経て再び集結します。27年前まだ子供だったメンバーはみんな町を出ていましたが、ひとり町に留まったマイクが異変に気づき、仲間を町に呼び戻したのです。
 ルーサーズ(負け犬)クラブのメンバーは7人でしたが、スタンリーはマイクからの知らせを聞くや自殺してしまいました。彼を除くビル、リッチー、エディ、ベン、ベバリーにはクラウン(ピエロ)の姿をした悪魔ペニーワイズと戦った記憶がありませんでしたが、町に戻ると次第に記憶が戻ってきました。
 町に留まりペニーワイズの記憶を持ち続けたマイクは、事件についてずっと調べていて、大むかしのネイティブ・アメリカンが悪魔と戦ってこれを撃退した時のことが語り継がれていることを突き止めます。。その時に用いられたアイテムを譲り受けたマイクは、これを使って仲間たちと共にペニーワイズを再び葬り去ろうとしていたのでした。
 町に滞在するうちに仲間たちは奇怪な現象に遭遇するようになり、誰もがここから逃げ出そうとしますが、得体の知れない力にそれを阻まれ、彼らは以前と同じように力を合わせてペニーワイズに立ち向かうことになります。

 超常現象や非科学的な謎の現象により人々の命が脅かされるようなケースの多くは、悪魔や死霊の仕業で、これに対処するには神父による悪魔祓いやいにしえの儀式が必要になります。しかしペニーワイズの正体は悪魔や死霊ではなく、さらに得体の知れないものです。マイクが調べた太古の人類とペニーワイズの戦いによると、“それ”は天空より飛来し、この地に根づいたようです。では、彼の正体は別の星からやって来た地球外生物なのでしょうか。それともまったくちがうように見えます。ペニーワイズはクラウンの格好をしており、人と同じように話し、感情の発露も人と変わりません。自由自裁に姿かたちを変え、神出鬼没で、人の精神を支配します。
 ルーサーズクラブのメンバーは、ペニーワイズに憑りつかれていて、自分たちを苦しめた過去の出来事から逃れられなくなっています。町からも出られず、恐ろしい幻覚が彼らを襲います。これを払拭するには、やはりペニーワイズを倒すしかありません。
 そしてペニーワイズは物理的な攻撃では倒せません。彼を追い詰めるには精神攻撃が重要になります。すなわち恐怖に屈折立ち向かう勇気が彼にダメージを与える武器になるのです。
 こんな宇宙生物、理解に苦しみますよね。ペニーワイズがどうして悪魔や死霊の類ではなく、どこかから飛来したものなのか、宇宙生物ならホラーにせよもっとSF的な対応があるのではないか、そんなふうに思ってしまいますが、SFでもオカルトでもない未知の存在の恐怖、それがスティーブン・キングの持ち味でもあります。「ドリームキャッチャー」や「ミスト」の敵もそうでした。

 2017年に公開された前作では「"それ"が見えたら、終わり。」というひじょうに残念でセンスのかけらもないサブタイトルがついていましたが、本作にもそれが呪いのようについています。なんなんでしょうね。本作は米題では第2章となっていますが、和題では THE END が追加され、予告編で「人気シリーズ完結編すべての謎があきらかになる」といったことを言っていました。シリーズの完結編ではなく、2作のうちの後編なんですけど。しかも謎はまったくあきらかになっていません。"それ"が見えてもちっとも終わりになりませんし、本作では"それ"自体が前作ほどのインパクトを持ちません。"それ"の正体がペニーワイズであることは判っていますし。
 "それ"は赤い風船であったりペニーワイズ本人であったりし、ターゲットにされた子供たちにしか見えませんが、今回、マイクが「"それ"がまた始まった」と懸念した事件の数々は、一見すると普通の事故や事件に見えるものでした。前作のように被害者の本人目線ではなく第3者から見たからなのかもしれませんね。

 今回は前作とちがって町に災いを成すものがペニーワイズと判っていますから、謎めいた雰囲気というのはありません。ルーサーズクラブのメンバー以外はお話しにほとんどからんで来なくて、もっぱら彼らとペニーワイズとの戦いを描いたものになります。弱点も苦手なものも判らない、そのうえ人に幻覚を見せたり超常現象を起こしたりし、いつどこへどんな形態で現れるかも判らない、そんなものをどうやってやっつけるのでしょう。
 決め手は、メンバーが力を合わせること、心を強く持ち惑わされないことです。

 子供の頃、いじめっ子の標的にされる弱い立場であったルーサーズクラブですが、今ではみんな様々な分野で活躍しています。そうして再び故郷に帰ってきた彼らは、子供の頃に帰ったように悪夢にさいなまれ、脅え、1度は町から逃げ出そうとしますが、やがて団結し手を取り合って冒険に挑みます。
 これでペニーワイズの脅威を完全に取り除くことができたのでしょうから。今からさらに27年後、"それ"は時間をかけて再生し、復活を遂げるかもしれませんよ。彼はこれで終わりにするには惜しいキャラです。

原題:IT: CHAPTER TWO。
2019年アメリカ、169分、同年日本公開。
原作:スティーブン・キング。
監督:アンドレス・ムシェッティ 。
脚本:ゲイリー・ドーベルマン。
出演:ビル・スカルスガルド、ジェームズ・マカヴォイ、ジェシカ・チャステイン、ビル・ヘイダー、イザイア・ムスタファ、ジェイ・ライアン、ジェームズ・ランソン、アンディ・ビーンほか。

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