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マーターズ【映画】

2019/09/27


 行方不明になっていた幼い少女リュシーが、変わり果てた姿で発見されます。少女は廃工場で長期間に渡って監禁され虐待を受けていたことが判ります。15年後、とある屋敷が散弾銃を持った女性に襲撃され、一家4人が銃殺されます。犯人は成長したリュシーで、彼女は幼い日の自分を虐待した人間を見つけ復讐を果たしたのでした。
 仕事を終えたリュシーは親友のアンナに電話をします。連絡を受けて駆け付けたアンナは、殺人現場の惨状に戦慄しますが、復讐を果たしたというリュシーを励まし、遺体を片付けます。
 翌朝、まだ殺人現場にいたアンナは、床下からの物音に気づき、隠し扉を見つけて階下に降りますが、そこには傷つき瀕死の状態で陶然とした表情をする若い女性たちの写真が並び、人を監禁し拷問する部屋がありました。部屋のひとつに目と腰を鋼鉄の枷で被われ、鎖につながれている女性がいました。裸の体は無数の傷で埋め尽くされ、ミイラのように干からびています。
 アンナが女性を助け出したところへ、武装した集団が現れ、彼女は集団に捕らえられてしまいます。集団を仕切っている高貴な身なりの老齢の女性が、究極の苦痛を受けた人間が達する境地について語ります。彼女の話しでは、若い女性に繰り返し苦痛を与えることで、やがて死線をさ迷いあの世を目にすることになるといいます。
 彼らはそうした犠牲者を殉教者と呼び、犠牲者の目を通してあの世の世界を知ろうとするカルト集団でした。

 幼いリュシーは、暗い部屋に鎖でつながれ、繰り返し暴力を受けていました。彼女もカルト集団の犠牲者のひとりだったわけです。たまたま執行者のすきを突いて逃げ出すことに成功したのですが、彼女はその際に別の犠牲者を見捨てなければなりませんでした。
 命は助かったものの、リュシーは自分が見捨てた犠牲者の幻覚に苦しめられることになります。ただれた肌の裸の女性に襲われ暴力を受け続けるリュシーは、成長してからも幻覚から逃れることができず、ついに自分たちを拷問していた人間を探し出し、復讐を遂げるのでした。
 これで本当に救われるはずだったのですが、狂信者の集団が彼女を解放することはありませんでした。

 閑静な高級住宅に住む4人家族、父母と兄妹が日常的な会話をしていると、ドアベルが鳴り、いきなり銃撃が始まります。一家惨殺はリュシーによる復讐だったわけですが、果たしてこの平和な家族が、あのおぞましい拷問に手を染めた犯人だったのでしょうか。
 しかしそれを裏付けるようにカルト集団、すなわりリュシーを拷問し続けた張本人らが姿を現します。

 前半は、クライムサスペンスの復讐劇といった雰囲気で、こういうのお好きな方も多いかと思いますが、カルト集団がその実態を現わしてからの後半パートはひじょうに気分が悪いです。残酷描写が好きな人でも気分が悪くなるでしょう。悪漢どもが倒されるのは爽快でも、善良な人が救いのない地獄に落ちてゆくのは見ていて楽しいものではありません。
 そして犠牲者のたどる末路の凄惨で救いのなさは、もう最悪です。「SAW」や「ホステル」の残虐シーンに魅せられた人でもこの作品には胸くそ悪くなるのではないでしょうか。
 これは決してお勧めできる映画ではありません。しかし「サスペリア」の巨匠ダリオ・アルジェントが絶賛するなど、生贄を供する儀式とか好きな人には楽しめるのかもしれませんね。そして2015年にはハリウッドでリメイクされています。
 スプラッターホラーに新たな境地を与えたということでは、意義深い作品であるようです。

原題:MARTYRS。
2007年フランス/カナダ、100分、2009年日本公開、+R15。
監督、脚本:パスカル・ロジェ。
出演:モルジャーナ・アラウィ、ミレーヌ・ジャンパノイ、カトリーヌ・ベガン、パトリシア・テューレーン、ジュリエット・ゴスラン、ザヴィエ・ドーラン、イザベル・チェイス、マイク・シュート、ガエル・コーエン、アニエ・パスカル、ジェシー・ファン、エリカ・スコットほか。

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