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アフター・アワーズ【映画】

2019/09/11


 平凡なサラリーマン ポール・ハケットがカフェで本を読んでいると、突然若い女性に声をかけられます。マーシーと名乗るその女性はポールと少し言葉を交わしたあと、彼女の友人のキキの電話番号を告げてあたふたと去ってゆきます。キキは石膏細工の芸術家で、ドーナツのペーパーウエイトを近く販売すると言います。
 後刻、ポールはキキのペーパーウエイトを口実にして電話をかけ、彼女の家へ向かいます。途中で拾ったタクシーが暴走したため支払いのために財布から出した20ドル札が窓から飛んで行ってしまいます。
 指定さてたアパートに行くと、キキが上階から鍵を投げて寄こし、ポールはアパートに入ることができました。そこでは下着姿のキキが、何か叫んでいる男の像を作っていました。マーシーは留守だがもうすぐ帰ってくるというので待つことにします。
 ようやく帰ってきたマーシーは、話すことが支離滅裂で態度もどことなく変です。すっかり興ざめしてしまったポールは、ペーパーウエイトはどこだ、それを買いに来たんだ、僕の書類が今にも風で飛んで行ってしまいそうなんだと激高し、アパートを飛び出してしまいます。
 そとは激しい雨になっていました。こんなことならおとなしく家にいれば良かったと、ずぶ濡れになりながら後悔し、地下鉄の終電で帰宅することにします。20ドル札は飛んで行ってしまったのでタクシー代がありません。ところが運賃が深夜割増になっていてお金が足りません。ポールは深夜の街をさ迷うことになります。

 下心から若い女性の誘いに乗ったおかげで散々な目に遇うポールのお話しです。一夜の間に彼は様々な人間に出会うことになります。そしてそのひとりひとりが奇妙な関連性を持っています。雨宿りのために飛び込んだバーのマスターが実はマーシーのボーイフレンドだったり、そこのウエイトレスにドーナツのペーパーウエイトを渡されたり。キキが不在の間に叫ぶ琴子の石膏細工が盗まれそうになり、その盗賊のおかげでポールが犯罪者にされ、自警団に追われるはめになります。

 次から次から、畳みかけるような災難と偶然の一致。喜劇なのに全然笑えません。巧妙な仕掛けに目を丸くし、あんぐりと口を開けるばかりです。上述したのはポールの災難の極一部です。そのひとつひとつが巧妙につながっていて、ただただ感心させられます。
 風で飛ばされた20ドル札もそれで終わりではないし、バーのウエイトレスが描いたマーシーの似顔絵もただ単にそっくりってだけでは済みません。叫ぶ男の石膏像も大活躍します。
 クライマックスは大変な騒動になりますが、そのドタバタのうちにエンディング……ではなくて、最後もきっちり絶妙な落ちを見せてくれます。
 これほど笑えない、そしてこれほどクギづけにされる映画もそうそうありません。30年以上も前の作品なのに、まさかこれほど感心させられるとは思いませんでした。

 偶然の出会いには注意しましょうね。

原題:After Hours。
1985年アメリカ、97分、翌年日本公開。
監督:マーティン・スコセッシ。
脚本:ジョセフ・ミニオン。
出演:グリフィン・ダン、ロザンナ・アークエット、テリー・ガー、チーチ・マリン、トミー・チョン、ヴァーナ・ブルーム、リンダ・フィオレンティーノ、ジョン・ハード、キャサリン・オハラ、ウィル・パットン、ロバート・プランケット、ディック・ミラー、ブロンソン・ピンチョット、ラリー・ブロック、ヴィクター・アルゴ、マーティン・スコセッシほか。

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