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貞子【映画】

2019/05/29


 白いワンピース姿に日本人形を抱いた少女が警察に保護されます。病院に収容された彼女には記憶がなく自分の名前も判りません。彼女を担当することになった精神カウンセラーの秋川茉優の献身的な看護で、少女はそれまで暗いところに幽閉されていたこと、母親から貞子と呼ばれていたことが判ります。
 そこへ刑事が訪ねてきて、最近団地で起きた放火事件の容疑者と少女に血のつながりのあることがDNA鑑定で判明したのだと告げます。少女の母祖父江初子は霊能者で、近所とのトラブルも多く、それが原因で焼身自殺を図った、それが警察の見解でした。
 動画のクリエイターを目指す茉優の弟の和真は、再生回数獲得のために心霊動画を撮ろうと祖父江の焼死現場に進入しますが、焼けただれた部屋の奥に、南京錠で閉ざされたクローゼットを発見します。鍵は壊されておりクローゼットの中に入ることができたのですが、そこで和真が見たものは、誰かがそこで生活していた跡と壁一面に張られた多数のお札でした。
 和真が残した動画は大きな話題になりますが、立ち入り禁止箇所を無断で撮影したことで警察の注意勧告を受け、動画は削除されてしまいます。それから和真は行方が分らなくなり、茉優は手がかりを求めて和真が残した動画を確認します。動画はネットユーザーたちによってコピー拡散されており今でも閲覧が可能だったのです。
 そこには何かに驚愕する和真と、不気味な黒髪の女が写っていました。

 ビデオテープを通じて次々と呪いが感染してゆくという恐ろしいストーリーで有名になった「リング(1998)」のシリーズ最新作です。「リング」には「らせん」という原作、映画化とも正規の続編が存在しますが、映画版では「リング2(1999)」「リング0 バースデイ(2000)」「貞子3D(2012)」「貞子3D2(2013)」「貞子vs伽椰子(2016)」とシリーズが続いています。前作では「呪怨」シリーズの伽椰子と貞子が対決するわけですが、本作はそのエピソードは継承しておらず、「リング」シリーズの新作となっています。
 これまで筆者は「リング」「リング0 バースデイ」「貞子3D」「貞子vs伽椰子」を観ていますが、本作はそれらに比べてあまりおもしろくありませんでした。映画製作に関して何も知らない筆者としては、作品を批評するということはあまりしたくありませんし、素人として感想を述べるまでなのですが、それでもこれは久々に“つまらない”と言わざるを得ない作品でした。
 今やジャパニーズホラーの代表として誰よりも有名になり、ハリウッドリメイクまでされている貞子の、最新作がこれではひじょうに残念でなりません。

 そのむかし、山村貞子は生前より強力な超能力で人を呪殺することができ、彼女の力を持て余した身内によって殺害され井戸に投げ捨てられました。その怨念が現代に蘇ったのが貞子です。長い髪で顔を隠し、白い服を着ていて井戸から這い出して来る姿が有名ですが、この作品では、そのシーンがあるもののまったく意味をなしていませんでした。本作の貞子の怨念は海岸の洞窟に封印されていて、それを岩がふさいでいました。満月の月の光が差し込む間、貞子は力を得るようですが、それまでの祖父江初子が焼死したり、秋川和真が行方不明になったり、秋川茉優の勤める病院の患者倉橋雅美が殺されたりする件りでは、満月との法則性はまったく関係ありません。
 霊能者の祖父江初子は、自分のむすめを貞子の生まれ変わりだとして自宅に監禁し、ついには焼き殺そうとします。そう言えば以前のシリーズで貞子の怨念を受け継いだ新たな子が誕生するような経緯がありましたっけ? すみません、よく覚えていません。それが今回登場した初子の娘なのでしょうか。では、倉橋雅美はなぜ貞子の名を知っていて殺されなければならなかったのでしょうか。雅美を襲った貞子は、どう見ても初代(成人の)貞子でした。人として再生した少女貞子を守ろうとしたのでしょうか。初子の焼身現場を撮った和真は殺されずに誘拐?されたのはなぜなのでしょう。なんだか釈然としないことだらけです。本作の原作「タイド」を読んでいれば、そのあたりがよく解るのでしょうか。
 少女貞子もそれなりに超能力を持っているようなのですが、彼女は直接他人を殺すようなことはまだないようです。ただ、火事の後さまよっている彼女に声をかけたOLが、いきなり歩道橋から身を投げるというシーンがありますが、あれは少女の幻覚だったようです。彼女もいずれ呪われた力を発揮するようになるのでしょうか。少女は茉優にだけは少し心を開いていたようですが、弟がいなくなってからというものの茉優はそれどころではなくなり、少女の顛末もうやむやです。

 もうずいぶん前から大々的にプロモーションが行なわれていて、筆者も大いに期待していただけに、かなり落胆させられました。でも原作「タイド」をちゃんと読んでいれば楽しめたのでしょうか。あるいはこれまでのシリーズをしっかりチェックしている人には楽しめる内容だったのでしょうか。
 貞子は日本が誇る有名キャラですから、これからも活躍してほしいものです。強力な感染力で次回作以降も歴史を残していって欲しいと思います。

2019年、99分。
原作:鈴木光司。
監督:中田秀夫。
脚本:杉原憲明。
出演:池田エライザ、塚本高史、清水尋也、姫嶋ひめか、桐山漣、ともさかりえ、佐藤仁美ほか。

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