kepopput.jpg

ハンターキラー 潜航せよ【映画】

2019/04/29


 ロシアのバレンツ海コラ半島付近で、アメリカの原潜タンバ・ベイが姿を消します。しかもコラ半島にロシアの大統領が向かっているという情報が届きます。国家安全保障局はネイビーシールズの精鋭をコラ半島に派遣し偵察に当たらせると共に、原潜ハンターキラーを出動させます。重責を担うことになったジョー・グラス艦長は、乗員を鼓舞して危険地帯へ艦をそこで沈没しているタンパ・ベイを発見、さらに氷の裏に隠れていた敵艦からの魚雷攻撃を受けます。絶妙な舵取りで危機を脱して反撃し、敵艦を撃破するものの、新手のソナー音を感知します。それはすでに沈没し機能を失ったロシアの原潜でした。沈没艦にまだ生存者がいる可能性があることが判ると、グラス艦長は部下の反対を押し切って救出に向かいます。艦には魚雷等の外からの攻撃ではなく、内側から爆破された痕が残っていました。
 一方、輸送機から降下し密かにコラ半島に到達したビル・ビーマン隊長率いる精鋭部隊は、ポリャルヌイ司令部を偵察し、その映像をモニターし国家安全保障局へ送信しました。すると国防相ドゥーロフがクーデターを起こし、大統領を不当に拘束したのでした。ドゥーロフは艦隊を南下させ、米軍との開戦を準備します。事態を知ったアメリカ大統領アイリーン・ドーヴァー大統領は、防総省のジョン・フィスク少将とジェーン・ノーキストが提案する、ロシア大統領を救出するという無謀な作戦を許可します。
 特務指令を受けたビーマン隊長は、たった4人で敵地に潜入しロシア大統領を救出するという決死の作戦を実行に移します。
 ロシアとの開戦を避けるための強行作戦を知ったグラス艦長は作戦部隊を回収するためにコラ半島を目指しますが、ハンター・キラーの行く手をフィヨルドの複雑な地形とロシアによって敷設された機雷群が阻みます。そこでグラスは、ロシアの沈没艦から救出したアンドロポフ艦長を敵地への案内役にすることにします。敵の将校を発令所に招き入れるという暴挙に艦内は騒然としますが、難攻不落の海域を突破するには、他に方法はありませんでした。

 暗い海底を航行する潜水艦には視界がありません。音だけで地形を把握し敵の動向や魚雷に対処しなければなりません。息が詰まるような狭い艦内で危険に遭遇する軍人たちの心境は、想像するだけで恐ろしくなります。窓のない鉄の塊の中に閉じ込められ、逃げ場もない状況の中で、敵と交戦するなんてまったく信じられません。しかし海戦において潜水艦は兵器としてひじょうに有用で、今もたくさんの艦が世界中に就航しています。巡航ミサイルを搭載し原子力で推進する大型艦は、何年も海底に潜んでいるそうです。すさまじいですね。
 これはそんな潜水艦の搭乗員たちの物語ですが、並行してネイビーシールズの命知らずの精鋭による敵地で敵の大統領を確保するという陸戦が展開します。4人の精鋭部隊は、最初は物陰から敵司令部を偵察することを任務としていましたが、リアルタイムの情報を国防総省に送信するのに使用した特殊回線をロシア側に傍受され、衛兵たちにいぶりだされることになってしまいます。それだけでも絶体絶命なのに国防大臣のクーデターにより、第3次世界大戦の危機が迫ると、敵大統領を奪取するというあり得ない作戦を強行しなくてはならなくなります。厳重に警備された敵地で、後方支援もない孤立無援状態で、彼らは限られた時間の中でそれをやり遂げます。
 しかし大統領を奪取したあとは、味方の支援がないのでそのまま遠路ノルウェイを目指すしかありません。その窮地を救ったのがハンターキラーでした。ジョー・グラス艦長は敵地の海底地理に明るいアンドロポフ艦長のナビゲーションがあれば、フィヨルドと機雷群を潜り抜けてコラ半島沖に進入し、ネイビーシールズとロシア大統領をサルベージできると判断します。
 死闘のすえ、シールズとハンターキラーは何とか目的を達成しますが、それでクーデターが防げたわけではありませんでした。大統領を奪取した部隊が海に逃げたことを知った敵は、武器を満載した巡洋艦を差し向けます。その艦のクルーたちは、かつてアンドロポフ艦長自身が鍛えたエリートたちで失敗はしないとのこと。

 次から次へと押し寄せてくる危機の連続に、観ている方が緊張が緩む間もありません。これほどのスリルはなかなかないです。ひじょうにおもしろい、そして感動の名作であると筆者は一押ししたい作品なのですが、アメリカ本国ではあまり高い評価を得られなかったそうです。精鋭部隊が急遽決まった敵大統領奪取という作戦をあっさり成功させてしまったところに白けたのでしょうか。危険な海域を抜けなければならないハンターキラーが、偶然にも敵艦長という案内役を得たことをご都合主義だと感じたのでしょうか。唯一無比の方法がそうそう首尾よく転がってくるものではない、現実だったらどの作戦も成功するはずがない、そんなふうに感じたのでしょうか。
 でも、そんなこと言ってたら無難でありきたりなストーリーしか作れなくなるじゃありませんか。虚構には虚構のリアリティがあり、そのハラハラドキドキを楽しむべきだと思います。映画関連のサイトを見てみますと、日本ではかなり高い評価を得ているようで良かったと思いました。
 すさまじいメカニックの嵐が実に圧巻です。そして重責を果たした男たちの間に育まれる友情に感動します。
 今回の作戦で死線を潜り抜けた男たち、ジョー・グラス艦長、アンドロポフ艦長、ビル・ビーマン隊長、そしてロシア大統領の間には国境を越えた友情が芽生えたことでしょう。彼らはそれぞれの居場所へと帰ってゆくわけですが、いつの日か、平和な日常で一介の人間としてオフ会でも開いて、この日のことを回想するのもいいな、ふとそんなことを思いました。

原題:Hunter Killer。
2018年アメリカ、分、翌年日本公開。
原作:ドン・キース、ジョージ・ウォレス。
監督:ドノヴァン・マーシュ。
脚本:アーン・シュミット、ジェイミー・モス。
出演:ジェラルド・バトラー、ゲイリー・オールドマン、コモン、ゼイン・ホルツ、キャロライン・グッドール、アレクサンドル・ディアチェンコ、ミカエル・ニクヴィスト、イリア・ヴォロック、ミハイル・ゴア、イゴール・ジジキン、ユーリー・コロコリニコフ、トビー・スティーブンス、リンダ・カーデリーニ、デヴィッド・ギャーシー、ガブリエル・チャバリア、テイラー・ジョン・スミス、マイケル・トルッコ、ライアン・マクパートリン、リチャード・ヒルズ、カーター・マッキンタイアほか。

コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

目 次
能書き

思うこと全般

けぽっぷ体験

アイドルのこと

韓流映画

番外編


索引 韓流映画&番外編





  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< October 2019 >>

サイト内検索

NEW ENTRIES










recent comment

links

プロフィール

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM