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アリータ:バトル・エンジェル【映画】

2019/02/28


 全面戦争で壮麗な文明が崩壊した未来、地上は荒廃しすさんだ場所と化し、暴力による支配が横行し犯罪が絶えませんでした。上空に浮かんだ浮上都市ザレムは、戦争のあと唯一残された文明社会で、そこには今なお理想郷が残り、人々の優雅な暮らしが存在すると信じられていました。
 サイボーグを扱うサイバー・ドクターのイドは、クズ鉄町で開業していましたが、患者たちは貧しい者が多く、裏稼業で賞金稼ぎをしていました。かつて娘を悪党に殺害され妻とも別れることになったイドは、それ以来凶悪なサイボーグを狙った賞金稼ぎに転身したのでした。
 ある時、ザレムから落ちてくる廃棄物の山で目ぼしい部品を集めていたイドは、まだ脳が生きた状態のサイボーグの少女を見つけます。体のほとんどの部分を失った彼女にサイボーグの肉体を与え、覚醒させることに成功しますが、彼女には記憶がりませんでした。イドは彼女をアリータと名づけます。
 街に出たアリータは、ヒューゴという少年に出会い、ローラーボールというゲームを知ります。それに参加して自分の卓越した身体能力を見出した彼女は、街で出会う屈強なならず者とも渡り合います。
 ヒューゴとその仲間たちに連れられて、かつて戦争に用いられた大型船の残骸を見に行ったアリータは、船内に残されたバーサーカーボディと自分が共鳴することに気づき、それを持ち帰ります。そして悪党との戦いで体が大破すると、イドによってバーサーカーボディを与えられることになります。
 無敵の戦士と化したアリータの脳裏に断片的に蘇る記憶は、戦士として戦う自分の姿でした。彼女はローラーボールの公式試合に出場し、その優勝者に与えられる権利であるザレム行きを目指します。

 筆者が若いころ、1990年代に読んだ木城ゆきと原作のコミック「銃夢(ガンム)」の映画化です。日本が産んだサイバーパンクの最高峰です。今では聞きなれない用語かと思いますが、要するにサイバーでパンクなんですよ。見るからに憎たらしいパンクな野郎どもがぞろぞろ登場します。荒廃し秩序を失った地上世界は、やったもの勝ち取ったもの勝ちの無法社会ですから、こけおどしのジャラジャラ装備で武装した奴らが、善良な市民の生活を脅かせています。
 そんな中で、優雅に暮らしているのは、犯罪組織のボス、ローラーボールの名プレイヤー、そしてバウンティハンター(賞金稼ぎ)です。アリータは、ローラーボールの優勝者に与えられるザレムへ行く権利を得るためにゲームに参戦するのですが、彼女の目的は、この世界の成り立ちを正すことです。
 彼女が街で出会った少年ヒューゴは、生身の体を持つ人間ですが、お金を貯めてザレムへ行くことが夢です。ザレムにはクズ鉄町よりもずっといい暮らしがあると信じているからです。犯罪組織のボス ベクターは、ザレムとのコネがあり、ヒューゴが金を貯めたらザレムに送ってやると約束していました。お金を貯めるためにヒューゴはしばしばベクターの仕事も請け負っていました。しかしそれがばれて賞金首にされてしまうと、彼はザレムをつなぎとめている巨大なワイヤーを伝って自力でそこへ行こうとします。
 ところが、地上人がザレムへ行くというのにはおぞましい裏があったのです。
 ザレムとのコネを持つベクターの背景には、ザレムにいながら人の精神を乗っ取って話しかけてくる天才にして狂人のマッド・サイエンティスト ノヴァがいます。

 銃夢の実写版「アリータ:バトル・エンジェル」は、銃夢世界の再現ということにおいては素晴らしい成果を上げていると思います。クズ鉄町とその上空に浮かぶザレムの映像は圧倒的です。本当に素晴らしいです。これを観るだけでも価値があります。キャラクターの再現においてもクォリティが高いです。ビジュアル的には非の打ちどころのない再現度だったと筆者は思いました。
 アリータは、原作ではイドによってガリイと命名されています。確か以前に飼ってたネコかなにかの名前だったかと。のちにノヴァがバーチャルリアリティ空間ウロボロスに彼女を閉じ込めてしまった時に、アリタという名で呼ばれていたはずです。アリータはそれから引用したのでしょうか。
 アリータは人間としては不自然なほど目が大きく、彼女自身がCGだと思っていたのですが、ちゃんと演じている女優がいて、目だけCG加工されているようです。筆者はこのやり方は悪くないと思いました。なんだかサイボーグ感がでています。表情もひじょうに特徴的ですし。

 原作んの「銃夢」は1991〜1995年に連載され9巻のコミックが出ました。その後2000年から連載が始まった「銃夢 LastOrder」に続き、2014年からは「銃夢火星戦記」が連載開始、現在も連載中です。筆者は LastOrder の途中まで読んだのですが、コミックを何巻まで読んだか判らなくなり、投げ出しています。現在は電子書籍版で読んだ巻をきっちり把握できるので、この機会に最初から読んでみようかと考えています。
 とにかくひじょうに長い物語で、映画化されたのはほんの序盤の部分だけなので、ぜひシリーズ化して欲しいと思います。現状では終われませんよね? とりあえず第1作は大成功ということで絶賛しておきます。

原題:Alita: Battle Angel。
2019年アメリカ、122分、同年日本公開。
原作:木城ゆきと
監督、脚本:ロバート・ロドリゲス。
脚本:ジェームズ・キャメロン、レータ・カログリディス。
出演:ローサ・サラザール、クリストフ・ヴァルツ、ジェニファー・コネリー、マハーシャラ・アリ、エド・スクライン、ジャッキー・アール・ヘイリー、キーアン・ジョンソン、ミシェル・ロドリゲス、ラナ・コンドル、エイザ・ゴンザレス、アイダラ・ヴィクター、ジョージ・レンデボーグ・Jr、レオナルド・ウー、マルコ・サロールほか。

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