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くるみ割り人形と秘密の王国【映画】

2018/12/31


 クリスマスイブ、クララは亡き母からの贈り物"卵型の小物入れ"を開けることができなくて困惑しています。名づけ親のドロッセルマイヤーが主催するパーティに家族で招待されたクララは、姉や弟たちと縦横無尽にありめぐらされた糸にかかった札を探し出すゲームに参加します。それがドロッセルマイヤーが子供たちに用意したプレゼントでした。ようやく札を見つけたクララは、糸をたどって不思議な世界に迷い込みます。母からの贈り物を開けるための鍵を持って逃げるネズミを追って川を渡ろうとしますが、橋は閉ざされ、くるみ割り人形のフィリップが警護をしています。しかしクララが女王の娘であることを知ると、彼女を通り、彼女に付き従います。
 フィリップの案内でお城を訪れたクララは、この世界を作った女王の娘として手厚く歓迎されます。クララは妖精たちの案内で、花の国やお菓子の国、雪の国を見て回りますが、第4の国の反乱によってこの世界は滅びの危機を迎えているというのです。クララは勇敢にも兵を起こして第4の国へ出兵します。
 第4の国の統治者マザー・ジンジャーと交戦し、母からもらった小物入れの鍵を手に入れることに成功したクララですが、小物入れの中身は空っぽでした。そればかりか、鍵をお菓子の国の妖精シュガー・プラムに奪われます。
 その鍵はじつは人形を人に、人を人形に変換してしまう機械を動かすための鍵だったのです。鍵を手に入れたシュガー・プラムはブリキの兵隊を本物の兵に変え、世界を征服しようとします。

 ドイツの作家E.T.A.ホフマンによる童話「くるみ割り人形とねずみの王様」を原作に、ロシアの作曲家チャイコフスキーが作曲したバレエ曲「くるみ割り人形」はひじょうに有名ですが、これまで映像化されることはあまりありませんでした。バレエとしては有名なんですが。
 バレエの方では、クリスマスイブにドロッセルマイヤーからもらった くるみ割り人形をクララが弟と取り合って壊してしまい、ドロッセルマイヤーに修理してもらうも、人形をかわいそうに思ったクララが小さなベッドで休ませます。夜中に彼女が人形の様子を見に行くと、日付が変わると同時に彼女の体が人形ほどの大きさになってしまい、ネズミたちと兵隊人形の戦争に巻き込まれてしまうというお話しです。
 バレエに登場するくるみ割り人形は、ドイツの伝統的な民芸品で、兵隊の形をしたくるみ割り器です。
 映画はまったく異なるお話しで、クララを主役にしたアナザー・ストーリーになっています。母を亡くして悲嘆にくれ、家族ともあまり口を利かないクララですが、父に言われてしぶしぶクリスマスパーティに出席すると、ドロッセルマイヤーが巧みな仕掛けで彼女を不思議な世界に招きます。そこは花の国、お菓子の国、雪の国そして第4の国に分かれたファンタジー世界で、シュガー・プラムが支配する4つ目の世界は、機械仕掛けの人形とネズミたちの棲む暗い世界です。
 バレエではくるみ割り人形は兵士の人形を指揮して戦いますが、映画のフィリップは人間の兵隊です。くるみ割り人形をクララの母が人間に変換したものかも知れません。クララの母はひじょうに想像力豊かな人だったようで、魔法の機械で人形たちを人に変え、ファンタジー世界を作ったようですね。

 試練を経てクララはファンタジー世界を平和に導くことができますが、その後はみんなにお別れを言って元の世界に帰らなければなりません。童話のお決まりです。でも、冒険で教訓を得た彼女は家族を大切に思うようになり、父に心を開きます。
 しかし、いったいどんな教訓を得たのでしょう。そのあたりの表現が弱いような気がしました。また、母からもらった小物入れが空っぽだったのは、大切なもの素敵なものは自分で見つけろ、あるいは自分で創造しろということだったのでしょうか。

 人形のように可愛い少女クララが経験する、おかしな住人の住むファンタジー世界は、目を奪われるような美しさで、キャラクターもみんな大変魅力的でした。しかしながら世間の評価はあまり好意的ではなく、中身が伴わない、すぐに忘れ去られる作品といった厳しい感想が多かったようです。いい作品だったんですけどね。
 筆者としては、クララが元の世界に戻っても明るく前向きに生きていけるような、もっと明確な教訓を得られるようなシーンが欲しかった、そう思います。

原題:THE NUTCRACKER AND THE FOUR REALMS。
2018年アメリカ、100分、同年日本公開。
監督:ラッセ・ハルストレム、ジョー・ジョンストン。
脚本:アシュリー・パウエル。
出演:マッケンジー・フォイ、キーラ・ナイトレイ、エウヘニオ・デルベス、リチャード・E・グラント、ミスティ・コープランド、セルゲイ・ポルーニン、ヘレン・ミレン、モーガン・フリーマンほか。

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