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2018/11/23


 女性ということで就職に際して冷遇されていたハン・ジョンオは、警察官募集の記事を見つけ、今は仲たがいして別居している父にお金を借りて警察学校に入ります。一方、ヨム・サンスは、インターンとして勤めている会社の投資話しに乗って詐欺に遭い退社して警察官を目指します。
 警察学校でジョンオやサンスの教官を担当したオ・ヤンチョンは、研修生たちを落第させることに情熱を燃やす非情な男で、研修生から嫌われていました。落第者が相次ぐ中、卒業にこぎつけます。そして2人そろって韓国でも治安が悪いホンイル地区へ配属されます。
 ホンイル署で若き試補たちを待ち受けていた仕事は、トイレ掃除や汚物の処理といった雑役ばかり。でもパトカーに乗って現場に出た彼らを待ち受けていたものは、想像を上回る危険や身勝手な市民の横暴や暴言、矛盾だらけの警察の体質でした。

 ハン・ジョンオは、高校生の頃に同級生に強姦されたことがあり、性犯罪や不正に対してひじょうに厳格ですが、交番勤務を続ける気はなく海外赴任を経て上を目指そうと野心を抱いています。パトロールで彼女の相方になったカン・ナミルは、さぼり癖があり非番も早々に帰宅してしまいますが、内緒で妻のピザ屋を手伝っています。
 ヨム・サンスは、現場で手柄を上げようと猛進しがちですが、警察学校の憎むべき教官だったオ・ヤンチョンが相方になり愕然とします。同期のハン・ジョンオに告白しますが、彼女はイケメンの先輩チェ・ミョンホに夢中です。チェ・ミョンホは亡くなった恋人への思いをいまだに立ちきれないでいます。
 ソン・ヘリはジョンオやサンスと共にホンイル署に赴任してきた同期。3人は家を借りて共同生活を始めます。相方が1ヶ月後に定年をひかえたイ・サムボになったことが不服で、署長のキ・ハンソルに申し入れを行ないますが、署長はこれを聞き入れません。しかし仕事を共にするうちに、彼女にとってサムボは誇れる素晴らしい相棒になってゆきます。
 オ・ヤンチョンは、凶悪犯罪班で次々に事件を解決する熱血警官で、何度も表彰されてますが、頑固で周りと和合せず嫌われ者です。問題を起こしてホンイル署に異動して来ますが、彼を受け入れたキ・ハンソル署長は、かつて彼に命を救われたことがあります。ヤンチョンの妻アン・ジャンミは風紀捜査班で活躍する婦警ですが、家庭を顧みないヤンチョンに愛想を尽かし離婚を申し出ます。

 危険な現場で働く警察官たちの苦労と喜怒哀楽を赤裸々に再現した問題作です。韓国は日本と同じあるいはそれ以上に財界の腐敗や国家権力の横暴が横行しているようですし、警察機関の上層部の腐敗も根深く、この作品ではそうした巨悪への批判がかなり痛烈です。高官は権力をかさに来てルール無用で、それを取り締まった警官をぎゃくに脅します。飲酒検問を拒んだ政治家をサンスが逮捕した際にも、ハンソル署長が政治家に罵声を浴びせ暴力をふるいます。署長は無抵抗のままそれに耐え続けますが、懐中に潜ませたスマホで動画を録っています。
 ケンカして連行された男が署内で暴れて自傷した件では、自ら床に頭を何度も打ち付けている防犯カメラの記録があるにも関わらず、警官による暴力として処理され、当該警官が賠償請求されます。署長や副長のウン・ギョンモ、年配者のヤンチョン、サムボは、入院中のチンピラ相手に土下座をしに行きます。警察上層部は現場をかばおうとはせず、自分たちの保身のために現場を犠牲にします。
 世論は暴力警官への憤りで湧き、警察官たちは心ない中傷に耐えながら仕事することになります。
 連続殺人事件の現場に遭遇したヤンチョンとサンスのコンビは、ヤンチョンがナイフでめった刺しにされ、サンスが発砲しますが、警察が負傷したことは公開されず、サンスの過剰な武力行使だけが問題になります。折しも上層部では不祥事が相次ぎ、世間の目をそらすために現場の不祥事は恰好の道具でした。手順を無視して査問委員会が招集され、サンスの処罰を急ぎます。
 試補の安月給で危険に身をさらすことに気をもんでいたサンスの母は、警官を辞めろと主張し、息子と衝突していましたが、正義感の強い息子が有罪にされそうになっていることを知ると、黙って制服を洗濯してやります。
 しかし、現場を犠牲にする腐った体質ばかりではありません。辞任覚悟で動く上司もいれば、警察の腐敗に嫌気がさして辞めた弁護士もサンスの味方です。 

 政界の腐敗が進む中で、こうして反駁精神旺盛な作品がテレビ放映され大ヒットとなる現状は素晴らしいです。韓国の若さを感じます。企業は人を育てず使い捨てるだけで、国民は無気力無関心の某高齢化大国とのちがいを感じさせられます。
 韓国人はひじょうに気性が荒く、ドラマの中でもケンカや暴力、暴言が絶えません。交通事故も多いし、公共マナーもよろしくない。でも、そんな状態が今後も続くことはないでしょう。若い力が、大衆の巻き起こす大きな波が、世の中を変えて行きます。

 韓国ドラマは長編のものが多いです。この作品も日本でDVD化されれば38話とかになると思います。その中で各キャラクターの個人的な事情や家族や交友関係がかなり克明に描かれます。そのことはキャラクターにリアリティを与え、ドラマをいっそう奥深く面白いものにしています。登場キャラの顔や名前、その人の素性を忘れてしまうことがなく、ドラマにとことん感情移入ができます。素晴らしいですね。
 この作品でも、それぞれのキャラクターがなおざりにされることなく念入りに描かれ、彼にはこんな事情があるのか、ぶっちょうづらしたオヤジでもじつはいい人じゃないか、そんな感慨を抱くことになります。
 
 このドラマは、筆者がこれまで観た韓ドラの中で最高でした。ヤンチョンが刺されサンスの過剰防衛を警察上層部が謝罪会見し、ホンイル署は他部署からも嫌われることになる絶体絶命のピンチを切り抜けるまでのクライマックスからラストシーンは、もう感動の嵐です。
 俳優のソン・ドンイルとペ・ソンウが出ていることが観るきっかけになったのですが、お2人とも素晴らしかったです。とくにこれまで端役が多かったペ・ソンウにとってこの作品は代表作になったはずです。若手の主役チョン・ユミ、イ・グァンスを食って目立っていました。ペ・ソンウ最高、ペ・ソンウかっこよすぎます。

 現場で事件や事故を解決する警察官の苦労が、身に染みてよく解りました。筆者も現場を軽視して上の体裁や利益にしか目がない企業の体質には大いに失望していますから、現場の無念は理解できます。ただ、ホンイル署の警察官たちはみんなが結束できているところがひじょうにうらやましかったです。筆者のいる職場では社員はみんなバラバラで、会社の暴挙やパワハラに対して団結して立ち向かおうとする社員は一握りしかおらず、そうした運動家は職場から疎外されています。運動家が疎外されるのは、無能な上司が彼らのことを悪く吹聴して回り、何も考えない職場がそれを真に受けているからです。嘆かわしいことです。

2018年、TVドラマ全18話(1話約75〜90分)。
演出:キム・ギュテ。
脚本:ノ・ヒギョン。
出演:チョン・ユミ、イ・グァンス、ペ・ソンウ、ソン・ドンイル、チャン・ヒョンソン、イ・ジュヨン、イ・シオン、シン・ドンウク、キム・ゴヌ、チョ・ワンギ、ペク・スンド、イ・スヌォン、キム・ジョンフン、イ・オル、ペ・ジョンオク、ウ・ヒョンジュ、ヨム・ヘラン、イ・スンジェ、コ・ミンシ、チャン・ホジュン、ほか。

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