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さるでもできるダイビング【随筆】

2018/10/15


 18年間で約700本(執筆当時)の潜水経験を持つ熟練ダイバーの著者が綴るスキューバダイビング指南書です。スキューバダイビングの経験のない人にそのおもしろさを伝え、あなたにもできますよと語る入門編ですから、筆者のようなダイビングとは疎遠の人間も読める内容になっています。
 潜水経験700本とは、消費した酸素ボンベの数のことだそうです。我々素人は"酸素ボンベ"と呼称していますが、それは誰かが言い広めた誤用で、本来ボンベとは燃料等を貯めておく管のことで、ダイバーが呼吸のために用いるそれはタンクあるいはシリンダーと呼ぶそうです。ダイバーのみなさんは、ダイビングスポットで酸素タンクをレンタルし、1回の潜水に1本を消費し、その数が経験値に相当します。なるほど。
 ダイビングには相応の資格と経験が必要だと聞いていましたが、学科教習と実地訓練を合わせて数日で資格が取得できるそうですよ。Cカードという世界共通のライセンスを取得すれば、世界のダイビングスポットで酸素タンクをレンタルでき、海底の旅を体験できます。
 RV(車)の広告で、スキューバーダイビングの用品一式を搭載している中に、酸素タンクが混ざっている写真があったりしますが、実際のダイバーで自前のタンクを所持している人はいなくて、あれは絵柄的に様になるためのウソのようですね。
 Cカードなるは、ダイビングショップあるいはサービスなるで取得できますが、素人は業者に囲い込まれることになり、以降はショップの用品の購入と商品であるツアーへの参加に明け暮れることになるそうです。しかしながらそれを辞退すると、自力で準備し、自力でダイビングスポットに赴き、自力でバディを見つけなければなりません。
 ダイビングはバディシステムといって必ずパートナーと一緒に潜ることになっているので、こよなく孤独を愛する人は海女さんや水中で海産物を取る漁師になるしかありません。

 ひとくちにダイビングと言ってもなかなか大変ですが、魚ならぬ私たちが、海底で過ごそうと思えば、安易なものではないってことです。
 水中では10m深度が増すごとに1気圧水圧が上がるので、鼓膜が圧迫を受けます。そこで耳抜けという鼓膜内外の圧力を均等にする技術を体得しなければなりません。これはダイビングならずとも飛行機で旅行する際にも役立ちそうですね。
 海中では水中メガネを装備しますが、中に進入した海水は鼻息で追い出すんですと。水中メガネは完全機密ってわけではないんですね。
 水中では、赤→黄色の順で色が消失して行くという話しにも驚かされました。それで海中は青っぽく見えるのかぁ、なんて思いました。テレビや映画の映像でしか見たことないのですが。

 スキューバダイビングは、足ヒレで水を掻いて水中を推進するもので、水面を泳ぐ水泳とは根本的に異なる、だから水泳の達人=ダイビングの名手ではないし、泳げない=ダイビング不可でもない、そんな話しを以前に聞いたことがありますが、著者は泳げない人のダイビングの危険性についても語っており、水泳の練習をしてからダイビングに臨むべしと言っています。陸に住む我々にとってダイビングは海面に始まって海面で終わるので、海面でパニックなった場合に泳げないと危険が増大するわけです。離着陸を要する飛行機が翼だけあっても飛べないのと同じだという例えも、なるほどと思いました。

 海河童さんのパートナーすなわちバディは、奥さんの こざるさん です。そしてお2人のバディ歴=ダイビング歴のようです。仲の良いご夫婦ですね。お2人はまた登山も一緒になさるので、著者の登山編にも彼女は登場します。
 毎度ながら語り口調が楽しいので、読んでいてテンションが上がります。ハイテンション状態で読んでいて、ふと「こざるにもできる……」という語句が頭に浮かび、忍び笑いが止まらなくなってしまいました。失礼しました。

 本著を読んで、ダイビングというものがかなり身近なものになりましたが、ただ歩くだけでも器用さに欠ける筆者には、まだまだ敷居の高いスポーツのようにも思えました。その反面、生物大好きな筆者に対する誘惑もひとしおでした。これまで川魚はたくさん飼育してまいりましたが、海の生き物は水族館で観るにとどまっております。その自然な姿に直に触れ合うダイバーにやはり憧れを感じます。
 海底では生き物たちに対して攻撃的でないダイバーは、生き物たちからあまり恐れられず、友好的でさえあるそうです。じつに魅力的な世界ですね。筆者などはアラームでも着けておかなければ生き物に見惚れているうちに酸素切れになっても気づかないかもです。

2003年、アマゾン Kindle。
著作者:海河童。

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