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フィフティ・シェイズ・フリード【映画】

2018/10/10


 女子大生のアナスタシア・スティールは、学生新聞の取材でグレイ・エンタープライズの CEO クリスチャン・グレイを訪ねますが、彼が有する富と美貌に圧倒されてしまいます。緊張しながら取材を続けるうちに、君のことを知りたいと、逆に質問を返されてしまいます。
 それからグレイは、執拗に彼女を求め、その強引なやり方に戸惑うアナでしたが、彼女も次第に彼に惹かれるようになります。しかしグレイの異性に対する思いはひじょうに偏執的で、自分には触れさず、指示に従うことを強要し、恋愛もしないというのです。
 グレイの法外な贈り物や厳重な監視に辟易するアナですが、心の底で彼を求める自分を抑えられないのでした。アナは彼の一方的な思いに応える決意をし、グレイが隠し持つ禁断の部屋を訪れますが、そこにあった彼の性的嗜好はアナには受け入れられないものでした。

 大学を卒業した出版社に就職したアナですが、友人が主催するアート・ギャラリーでグレイと再会します。アナに出会うまで女性とは性的な主従関係を持つことしかできなかったグレイでしたが、彼女を失ってから自分が初めて女性に対して恋愛感情を抱いていることに気づいたのでした。
 アナ自身もグレイのことを忘れられないでいましたが、彼の異常な性癖を考えると不安でしたが、自分が耐えうるための条件を提示し、復縁を承諾します。
 グレイの常識の範疇を越えた贈り物や監視は相変わらずでしたが、彼のあふれんばかりの愛情を受け、アナは幸せでした。しかしグレイのビジネスパートナーであるエレナに2人の関係を否定されます。エレナはグレイを異常性愛の世界に導いた女性でした。
 一方、会社の上司のジャック・ハイドが執拗にアナに求愛し、その異常な執着が彼女を苦しめます。

 平凡な女子大生が大富豪の青年に出会い、かつて想像もしえなかった世界へ飛び込むことになる異色のラブストーリーです。3部作が劇場公開され、上述が1〜2作のあらすじです。
 終章となる3作目は、アナとグレイの新婚生活から始まりますが、これまで女性に対して服従と隷属を求めてきたグレイですが、アナを愛してしまってからというものの、彼女にふり回されがちで、知らなかった世界を経験するのは今度はグレイの方といった体です。アナのおかげで次第に人間味を帯びて行くグレイでしたが、少年時代に受けた虐待や、エレナに導かれた倒錯した性の世界から、彼は完全には脱却できないでいました。
 アナに付きまとっていたハイドを、出版社を傘下に入れたグレイがクビにし、アナは編集長に昇格します。そして職場仲間も、彼女を高く評価しますが、憂き目を見たハイドは、虎視眈々と復讐の機会を待っていたのでした。さらにアナの妊娠を知ったグレイは、彼女を独占できなくなることに失意を覚え、エレナに泣きつきます。
 2人は危機を乗り越えて愛を育むことができるのでしょうか。

 2015年に第1作が公開された時には、大変な話題になりました。イギリスの作家E・L・ジェイムズの官能小説が原作なのですが、性描写もひじょうにスマートで、ポルノとはまったく異なる文芸作品でした。しかしながら、2作目3作目はあまり話題にならず、最新作は日本では上映館もひじょうに少なく、ネット上の評価も低いものでした。
 いったい何があの人気を失墜させてしまったのでしょう。観客たちはもっと濃密なSMシーンを期待していたのでしょうか。筆者は3作を通じて観賞し、素晴らしい作品だと感動したのですが。筆者がラブストーリーや官能ドラマに詳しくないせいで新鮮に思えたからでしょうか。
 我々の日常とはかけ離れた暮らしと女性に対して偏執的な嗜好を持つグレイが、平凡な女性アナと出会って次第に変わってゆくさまが、とても興味深かったです。また、アナは平凡ではあるものの磨けば光るダイヤの原石のように、どんどん輝いてゆきます。
 グレイは少年時代に孤児院で虐待を受けていた経験を持ち、ハイドも同じ施設にいました。グレイは裕福な里親に引き取られ、ハイドには引き取り手が現れませんでした。そしてそのことが2人のその後の人生を大きく変えてしまいました。里親がハイドを引き取っていたら、彼がグレイの地位に登りつめたはずだ、ハイドにはずっとその思いがあったようです。ハイドがアナに求愛したのは、グレイに対する復讐心の現れだったのかもしれませんね。

 グレイは、何事にも妥協を許さない傲慢な存在でした。女性に対しては相手を占有し隷属させるために厳格な契約を取り交わし、相手を愛することはありません。彼は女性を渇望しながら相手の思いを受け入れられない孤独な男でした。彼を支配しているこの奇異な性癖は、孤児院時代の異常な経験と、エレナの導きによるものでしたが、そんないびつな殻の中に幽閉された彼を開放したのはアナでした。同様にアナも広い世界に触れ大きく成長することができました。
 これは現代社会を舞台にしたおとなのためのメルヘンですね。

 終章である3作目は、グレイの孤児院時代から追いかけてきた亡霊のような存在のハイドによる凶悪な事件が勃発し、クライムアクションの様相を呈します。そしてアナの妊娠の発覚。グレイはまた新たな衝撃に見舞われることになるのですが、夫婦で危機を乗り越え、新たな一歩を踏み出す決意が生まれます。
 子供ができて、その子が大きくなって、父母の出会いについて尋ねられたら、アナは、そしてグレイはどのように答えるのでしょう。ふとそんなことが気になってしまいました。

原題:FIFTY SHADES FREED。
2018年アメリカ、105分、同年日本公開、R+15。
原作:E・L・ジェイムズ。
監督:ジェームズ・フォーリ−。
脚本:ナイアル・レオナルド。
出演:ダコタ・ジョンソン、ジェイミー・ドーナン、リタ・オラ、マーシャ・ゲイ・ハーデン、エリック・ジョンソン、キム・ベイシンガーほか。

フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ (2015) FIFTY SHADES OF GREY。
フィフティ・シェイズ・ダーカー (2017) FIFTY SHADES DARKER。

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