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ジュラシック・ワールド/炎の王国【映画】

2018/07/28


 かつて生きた恐竜を展示したテーマパーク ジュラシック・ワールドが人為的に作出されたインドミナス・レックスの暴走により崩壊して3年、イスラ・ヌブラル島では大規模な火山活動が始まっていました。政治レベルでは島の取り残された恐竜たちの救出はしないという決定が下されましたが、テーマパークの管理責任者だったクレア・ディアリングはなんとか恐竜たちを助けたいと考えており、ベンジャミン・ロックウッドの許を訪れます。彼は、かつてジュラシック・ワールドの前身ジュラシック・パークの創設者故ジョン・ハモンドのビジネスパートナーであり、恐竜保護に積極的でした。ロックウッドは、人を遠ざけた新たな島に恐竜の楽園を設営する計画をクレアに説明します。
 クレアは、ジュラシック・ワールドでヴェロキラプトルの飼育を手がけていたオーウェン・グレイディを誘い、ロックウッド社が雇った傭兵部隊と共に島を訪れます。島ではすでに火山の噴火が始まっており、危険な恐竜救出作戦が始まります。しかしながら、捕獲された恐竜たちは、ロックウッド社の現在の社長イーライ・ミルズらの金儲けに利用されるのでした。ミルズは、広大な研究施設を持つ私邸に富豪たちを呼び寄せ、恐竜のオークションを始めるのでした。
 オークションの目玉は、遺伝子操作によって新たに作出されたインドラプトルで、ひじょうに高度な知能と高い攻撃性を持ち、軍事利用での有用性が期待されていました。
 壊滅する島を脱出したクレアとオーウェンは、ミルズ邸に忍び込み、恐竜たちの救出を試みますが、彼らを人間のいない島に運べないのであれば、ここから解放してもジュラシック・ワールドの二の舞を見るだけになってしまいます。恐竜たちが人間界に放たれれば、彼らは再び人間の手で惨殺されることになります。2人は苦渋の選択を迫られます。

 激しい火山活動が始まったイスラ・ヌブラル島からの恐竜救出するエピソードと、捕獲された恐竜たちを利用する死の商人たちの手から彼らを解放するエピソードの2部構成になったストーリーです。これはかつてのジュラシック・パーク第2作「ロスト・ワールド」に似た展開です。ロスト・ワールドではチラノサウルスの親子が街に放たれ、大暴れしますが、今回は大量の恐竜が密猟され、資産家たちを集めたオークションにかけられます。
 中生代の大スターである恐竜を現代に蘇らせるというロマンと、恐竜は金になるという企みの闘いは、このシリーズを通じて続いてきました。ロスト・ワールドでも恐竜の軍事利用はほのめかされていましたが、ジュラシック・ワールド・シリーズでは、それがいよいよ露骨な形になって前面に出てきます。
 前作「ジュラシック・ワールド」で、人間に飼いならされることが判ったヴェロキラプトルは、兵器としての価値を認められますが、本作ではそれを目的とした新種インドラプトルが作出されます。
 最初のシリーズでは、映像で蘇る恐竜たちの雄姿に息を飲んだものですが、ジュラシック・ワールド・シリーズでは、恐竜たちがどんどん怪物じみてきました。野生動物としての恐竜から出会ったら恐ろしい怪物という要素が強調されてまいりました。
 もちろん、恐竜と実際に遭遇すればどれほどの脅威になるかという点は、当初から表現されていましたが、最近はそればかりが強調されすぎているような気がします。筆者がこのシリーズに最も感動したのは、恐竜の野生の姿の再現でした。旧シリーズ第1作でグラント博士たちの目の前に初めて姿を現した恐竜たちの姿は、じつに素晴らしかった。「ロスト・ワールド」のハンティングシーンで、あたかも哺乳動物の群れのように再現された恐竜たちの様子にも目を見張りました。恐竜は単に巨大なトカゲではなく、哺乳動物のポジションを中生代を通じて埋めていた大型動物でした。このシリーズほど恐竜の生態をリアルに再現した映像はほかにない、そう思ってまいりました。
 前作「ジュラシック・ワールド」で、ヴェロキラプトルが知的動物として飼育されているのも素晴らしいと思いました。人間がじっさいに恐竜と関わることができれば、こうした高度な接し方ができるだろう、そう思いました。

 ラプトルの飼育員をしていたオーウェンは、ラプトルのボスであるブルーと再会し、かつての互いの関係を取り戻そうとしますが、話しの展開が速すぎてその辺りがじっくり描かれていません。筆者の息子も言っていたのですが、本作は、火山活動から恐竜を救出するパートと恐竜たちが悪用されそうになるパートを2作に分けて描くべきだったのかもしれません。2部を1作にまとめたおかげで、火山の噴火から逃げまどう恐竜たちという衝撃のスペクタクルシーンが急ぎ足になってしまい、あっという間に終わってしまいました。
 滅びに瀕した島で、恐竜たちと彼らを救出しようとする人たちとの友好関係をもっとじっくり描けたら、火山島のシーンはもっと印象深いものになっていたでしょう。
 恐竜たちの獰猛さばかりが強調されるので、主役はもっぱら肉食獣になっていますが、陸生動物の大型化の限界に挑んだ草食恐竜たちも、もっとクローズアップして欲しいですね。

 連邦議会で、恐竜の存亡について議論された際、このシリーズに一貫して関わってきたイアン・マルコム博士は、当初からの否定的な考え方を貫き、恐竜たちを救済すべきではない、火山活動という自然の営むに委ねるべきだと主張します。人類は科学技術の進歩によって世界を変えてきたが、それを制御できていない。人類には予測できない出来事が必ず起きる。博士はそう主張します。彼のこの考え方は、本シリーズの1つの重要なテーマにもなっています。科学技術の進歩は現代に恐竜を蘇らせたものの、人類にはそれを制御できない。本シリーズは恐竜の再現という壮大なロマンを描きながら、新たな技術革新に警鐘を鳴らし続けています。
 筆者も生きた恐竜は見てみたいです。しかしながら中生代よりも平均気温がずっと低く、植生もまったく異なる現代の地球で、恐竜たちが無事に生きていけるのかどうか大いに疑問です。映画の中の草食恐竜たちはどんな植物を食べていたのだろう、肉食獣にはしばしばヤギを与えているが、ヤギに恨みでもあるのか、いやいや哺乳動物を食べさせて大丈夫なのか、そんな疑問がわいてきます。チラノサウルスやラプトルにはやっぱ草食恐竜を与えるべきじゃないでしょうか。

 さて、次回作では現代の地球に出現した恐竜たちの存続の可否が問われることになります(と思われます)。あるいは、マルコム博士の指摘どおり、自らの科学技術におぼれてえらいことになるのでしょうか。人類が滅んで恐竜王国がとって変わるとか。

原題:JURASSIC WORLD: FALLEN KINGDOM。
2018年アメリカ、128分、同年日本公開。
監督:J・A・バヨナ。
脚本:コリン・トレボロウ、デレク・コノリー。
出演:クリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワード、B・D・ウォン、ジェームズ・クロムウェル、テッド・レヴィン、ジャスティス・スミス、ジェラルディン・チャップリン、ダニエラ・ピネダ、トビー・ジョーンズ 、レイフ・スポール 、ジェフ・ゴールドブラムほか。

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