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シグナル【TVドラマ】

2018/07/12


 若くして警部補のパク・ヘヨンは、今から15年前の彼がまだ小学生だった頃に、少女誘拐事件の犯人を目撃していましたが、事件はいまだに未解決のままでした。当時、警察は独りの男性を容疑者にしていましたが、ヘヨンは、犯人が女性であることを知っており、それを警察に伝えようとするのですが、子供の言うことに誰も取り合ってくれません。
 警察でプロファイラーとして活躍する現在、ヘヨンは時効間近に迫ったその事件をなんとか解決しようと焦っていましたが、ある夜、無線の通信音を聞きつけ、廃棄処分の古い無線機を見つけます。無線機に応答してみると、15年前の事件を捜査中のイ・ジェハン刑事につながりました。
 バッテリーもなく稼動するはずもない無線機は、毎日ではないものの23時23分になると過去と数分間つながるのでした。
 ヘヨンはプロファイル技術を駆使して犯人像に迫り、時効当日に看護師の女性を特定して身柄を確保します。物証が得られない以上、時効時刻までに自白が得られなければなりません。かつてイ・ジェハン刑事の後輩だった女性刑事チャ・スヒョンが尋問に当たるも虚しく時効となってしまいます。しかし事件当時、彼女が犯人に祭り上げて自殺と見せかけて殺した男性の殺害時刻が日をまたいでいることが判明します。
 それから間もなく、政府は殺人等凶悪事件の時効をなくすことを決め、ヘヨンとスヒョンは、新設された未解決事件捜査班に編入されます。
 捜査班は、女性連続殺人、資産家を狙った連続強盗、高校生による女子集団暴行事件といった事件を解決に導きます。それには、ヘヨンとジェハン刑事の謎の無線機での情報交換が役立ちましたが、時を超えて通話できる無線機を知る者はヘヨンだけでした。
 高校生による女子集団暴行事件の主犯とされる生徒は、ヘヨンの兄で、彼は刑が確定して少年院に送られ、出所後自殺していますが、じつは真犯人は別に存在し、兄は濡れ衣を着せられ殺されたのでした。
 ジェハン刑事は、真犯人を挙げる物証となる赤いマフラーを入手し、それに付着した血液の鑑定をアメリカに依頼しますが、それを上司に阻止されます。真犯人はセメント会社の御曹司で、政府の高官ともつながっており、警察内部にも陰謀の手が回っていたのです。
 ジェハンはそれでもあきらめず、先の連続強盗事件から取得した汚職の証拠を握り、単身で巨悪に挑みますが、そのまま行方が分からなくなってしまいます。
 一方ヘヨンは、兄を殺した犯人を知るアン・チス係長に接触しようとしますが、何者かに先を越され、係長は殺され、ヘヨンはその犯人として拘束されてしまいます。
 スヒョン刑事は、ヘヨンの無線機を見つけ、それがかつて彼女が思いを寄せていた先輩ジェハンが持っていた無線機であることを知り愕然とします。しかもある夜、通信がジェハンとつながったのです。スヒョンはヘヨンの脱走を手伝い、2人でジェハンの残した巨悪の尻尾をつかむ証拠を追います。

 イ・ジェハン刑事が担当した4つの事件、あるものは未解決のままで、あるものは犯人がねつ造され、彼は常に悔恨の念にとらわれて来ました。警察が犯人と断定した事件も、彼にとっては真犯人が別にいる未解決事件でした。しかしある時、無線機が未来のパク・ヘヨン警部補とつながることにより、希望が見えてきます。ヘヨンはじつは、最初の事件の目撃者であり、最後の事件では兄を殺人犯にされ亡くした少年の将来の姿でした。そしてヘヨンの傍らにいる特捜班の班長は、ジェハンが半人前と呼んで世話していた強行班唯一の女性刑事スヒョンです。
 この相関関係と無線機がつながったことになにか意味があるのでしょうか。
 イ・ジェハンは、強行班の刑事としてどんなに危険が迫ろうとも絶対にあきらめない正義感でした。彼は第2の事件すなわち女性連続殺人事件で、思いを寄せていた女性を殺されています。不器用な彼は彼女とまともに会話もできず、初めてのプレゼントは護身用のスタンガンでした。

 過去と未来をつなぐ無線機による情報のやりとりのおかげで、歴史の一部が改変され、死なずに済んだ者、逆に命を落とすことになった者が現れ、ヘヨンはこの情報交換の危険性を感じます。それでも絶対にあきらめないジェハン刑事の情熱に押され、ヘヨンは通信を続けるのでした。
 しかし警察の上層部は、政治家と癒着しており、第3第4の事件では政治家や資産家の息子の犯した事件を隠ぺいするために市民が犠牲になっています。強大な権力は貧しい庶民をあざ笑い、死んで権力者の役に立てと言わんばかりです。
 多くの犯罪劇が権力者を痛烈に批判していますが、この作品もそうです。若くして権力を手にした犯人は、愚劣でひじょうにいやらしい人間として描かれていますし、汚職に手を染め警察を裏で操る政治家はまるで狂人のような態度と言動をします。富や権力に執着する者は頭がおかしいとでも言いたげな演出です。
 こうした権力批判の作品が公然と放送されるのは、社会がまだまともであるということなのでしょうか。現実の権力者にしてみれば、虚構の世界で権力批判されたところで痛くもかゆくもないのでしょうが。我々庶民にとっては、権力批判はなかなか痛快なものですが。

 事件が4つも登場するので、かなり複雑な内容になりますが、ひじょうに洗練されたシナリオで見ていてストーリーを見失うことはないと思います。とにかくひじょうによくできたドラマです。感動シーンもたくさんあって、観ていてグイグイ引き込まれてしまいます。またたいへん長い作品なので主だったキャラの日常の素顔を描いたシーンも挿まれていますが、それはごくわずかで、ほぼ緊迫したシーンの連続で、観るものを飽きさせません。
 で、イ・ジェハン刑事が使っていた古い無線機が、パク・ヘヨン警部補の手に渡り、長い時を超えて通信できるようになった理由は何だったのでしょう。2人はヘヨンが子供の頃に出会っており、それぞれ同じ複数の事件に深く関わっていましたが、その時には何もできませんでした。少女誘拐事件や兄のことがあって警察官を目指したヘヨンが、プロファイラーと活躍するようになり、ジェハンが勤務していた署に赴任し、彼の後輩のチャ・スヒョン刑事と共に働くようになり、しかも未解決事件特捜班に共に編入されることによって、ジェハン刑事が追っていた事件に関わるようになりました。それに合わせたように無線機が2人をつないだわけです。
 この謎についてあれこれ推理してみてください。そのことが、ドラマ完結のあとに続くストーリーへの希望につながります。

 つい先ごろ「シグナル 長期未解決事件捜査班」のタイトルで日本版(TVシリーズ)がリメイクされました。放送は見逃しましたが、この秋DVDがリリースされるそうですので、ぜひチェックしたいと思います。

2016年、TV26話(スペシャルエディションDVD)。
演出:キム・ウォンソク。
脚本:キム・ウニ。
出演:イ・ジフン、キム・ヘス、チョ・ジヌン、キム・ウォネ、イ・ユジュン、チョン・ヘギュン、チャン・ヒョンソン、イ・サンヨブ、ソン・ヒョンジュほか。

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