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白い肌の異常な夜【映画】

2018/06/19


 南北戦争末期の南部、森の中にひっそりと設営された不安すわーす女子学院には、マーサー院長とエドウィーナ教師と数名の女生徒たちが、戦火を避けながら自給自足生活を送っていました。ある時、北軍の負傷兵マクバーニー伍長を抱え込むことになった彼女たちは、彼を人知れず匿い手厚く看病することにします。
 最初はマクバーニーを警戒し、部屋に監禁していたマーサー院長ですが、彼が徐々に回復し会話が進むうちに気を許すようになり、部屋を開放します。
 とくに献身的だったエドウィーナは、恋に落ち、彼と結婚してここを出て行くことを決めますが、自由を得たマクバーニーがひとりの女生徒の部屋に忍び込むのを目撃して逆上し、彼を階段から突き落とします。
 快方に向かっていた彼の足は無残に砕け、マーサーは命を救う方法として足の切断を決意します。
 片足を失ったマクバーニーは、これまでの紳士的な態度を一転させ、凶暴になり彼女たちの脅威になってしまいます。

 先日観たソフィア・コッポラ監督の「The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ」は、この作品のリメイクです。女性目線でリメイクされたということでしたが、ちがいは解りませんでした。ストーリーも前作と細部までほぼ同じでした。結末も同じです。
 筆者が、本作を知ったのは子供の頃で、テレビの洋画劇場でした。予告編に「セックス・パニック」なんて今なら考えられない恥ずかしい形容が付いていて、子供の筆者はもうビックリ仰天です。なんじゃ、そりゃ!です。ドン・シーゲル監督&主演クリント・イーストウッドと言えば「ダーティ・ハリー」だぜ!? それがセックス・パニックなんて。そもそも和題からして「白い肌の異常な夜」ですし。日活ロマンポルノのポスターが町のそこここに貼ってあった時代ですから、当時の大人たちにしてみれば、これくらいのインパクトは、興味をそそられるのにちょうど良いていどだったのでしょう。そして恐らく、本編の刺激の少なさに落胆したのでしょう。
 筆者は、なんじゃそりゃと驚いたまま半世紀近くも観ないままでいたわけですが、先日この作品のリメイクが公開になるというので、リメイクされるほどの作品なんだ、と興味を持った次第です。

 サスペンスとしてはなかなか異質でおもしろかったですよ。正体不明の犯人に追いつめられるといったものではなく、閉塞的な女の花園に放り込まれた負傷兵という怪しいシチュエーションがもたらす、静かで、それでいてなかなかショッキングな心理サスペンスです。
 敵兵を匿うという禁忌を冒し、せっせと看護してみると、傷が癒え話し始めた兵士はなかなかのハンサムで紳士です。先生方も生徒たちも心がざわつき、彼を放って置けなくなります。マーサー院長は、ここには男手が要ると思い込むようになり、エドウィーナは彼との新たな出発を夢見るようになります。そしておませな女生徒が若い肌を露出して彼を誘惑します。
 マクバーニーも、このハーレム状態を悪くないと思い、敵兵として南軍に差し出されることより、学院の世話人としてここにとどまろうかとも考えます。戦争で地獄の体験をした彼には、もはや兵士としての使命感もプライドもありませんでした。

 このお話しは、心理的な要素がひじょうに強いので、映像で観るよりも小説を読んだ方がおもしろいかもしれません。

原題:The Bequiled。
1971年アメリカ、105分、同年日本公開。
原作:トーマス・カリナン。
監督:ドン・シーゲル。
脚本:ジョン・B・シェリー、グライムス・グリス。
出演:クリント・イーストウッド、ジェラルディン・ペイジ、エリザベス・ハートマン、ジョー・アン・ハリス、ダーリーン・カー、メエ・マーサー、パメリン・ファーディン、メロディ・トーマス、ペギー・ドライヤー、パッティ・マティックほか。

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