kepopput.jpg

殺人の輪廻

2018/05/20


 6歳の誕生日を迎えたキジョンの家に見知らぬ男が訪ねてきます。男は彼女へのプレゼントとお金を持っていましたが、彼女の母親はそれを拒絶し男を追い出してしまいます。男はギジョンがまだ乳幼児の頃に窃盗で捕まった彼女の父親でした。
 5年ぶりの娘との再会を妻の拒絶で台無しにされてしまったジチョルは、むしゃくしゃして暗い山道をさまよっていた若い女性に暴行を加え、殺してしまいます。殺された女性ユシンは、婚約者のチョルンと口論になり山道で車を降りてしまったのでした。
 イ・サンウォン刑事はタクシー運転士のジチョルを突き止め、キジョンの家で彼を待ち伏せ、深夜に忍び込もうとしたところを取り押さえますが、その際にジチョルと格闘になり、キジョンの母親が被弾して亡くなります。サンウォンはキジョンを引き取って育てることにします。
 10年後、高校生になったギジョンはジョンヒョンと名前を変え、寮生活を送っていましたが、サンウォンとも良い親子関係を築いていました。ジチョルは死刑囚として収監されたままいまだに刑は執行されていません。
 ジョンヒョンのクラスに新任教師が新しい担任として就任しますが、彼は10年前に婚約者を殺されたチョルンだったのです。著ルンは、ジョンヒョンがユシンを殺した男の娘であることを突き止め、接近してきたのです。

 ソン・ドンイルは筆者が大好きな俳優のひとりです。テレビドラマで気のいいお父さん役を演じたりしていますが、彼はやっぱり敏腕刑事の役が似合うと思います。まぁこれは多分に筆者の願望なんですけどね。今回の役柄では刑事役にして高校生の幼女の優しいお父さんという二面性を演じていますが、これは「探偵なふたり」で寡黙な老練刑事と、妻に頭の上がらない夫を演じたのと似ています。
 口論になって山道で婚約者を置き去りにしてしまうことから、彼女を惨殺され、捕まった犯人は処刑されずに収監され続けている、チョルンの悔恨は10年来消えずにくすぶり続けていました。事件当初は彼を激しく責めたユシンの両親も、彼にそろそろ自分の幸せを考えろと諭します。しかし彼は自分も犯人も許す気には慣れないのでした。
 やがてジチョルの刑が執行されることが報道されます。チョルンは教師としてジョンヒョンと懇意になり、10年前の事件と養父のサンウォンが彼女の母の死に関わったことを打ち明けます。

 韓国のクライムサスペンスには、ひじょうに悲しい内容のものが多いですが、この作品もまたかなり強烈です。殺されたユシン、自らの過失で彼女を死なせたと悔いるチョルン、父との再会が母を失い孤児になることになるギジョン。そしてジョンヒョンと名を変えて新たな人生を送っていた彼女の許へ過去の亡霊が現れ、自分が殺人鬼の娘であること、養父のサンウォンが母の死に関わったことを告げます。若い娘を失ったユシンの両親も悲嘆に暮れる日々を送ったあげくに、心労からか母が癌に侵されます。生きる希望を失った2人は、殺人鬼に一矢報いるために塩酸を隠し持ってジチョルとの面会を求めますが果たせませんでした。
 あまりにも悲惨で暗澹とした内容であるにも関わらず、気が滅入って観ているのもつらいという思いにさせられないのは、ジョンヒョンが素直で明るい娘に育ち、父サンウォンともひじょうに仲が良い親子として暮らしているからです。しかしそこへ殺人鬼の娘を逆恨みするチョルンが現れ、彼女とサンウォンの秘められた過去を明るみにしてしまいます。
 でも、このままみんなが不幸になっておしまい、だったら、たぶんこの感想は書かなかったと思います。これを読んでこの作品をどろどろのイヤミス(イヤなミステリー)だとは思わないでください。後味が悪い作品ではありませんから。筆者にってこれは繰り返し観たい作品になりました。

2015年、102分、翌年日本公開。
監督、脚本:パク・ウンギョン、イ・ドンハ 。
出演:ソン・ドンイル 、キム・ユジョン、ソン・ホジュン、キジョン、ナム・イル、ソ・イェジ、イム・ヒョンジュ、チン・ギョン、イェジ・セオほか。

コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

目 次
能書き

思うこと全般

けぽっぷ体験

アイドルのこと

韓流映画

番外編


索引 韓流映画&番外編





1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< July 2018 >>

サイト内検索

NEW ENTRIES










recent comment

links

プロフィール

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM