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ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男【映画】

2018/05/15


 1940年、イギリスの首相ネビル・チェンバレンは、ヨーロッパ戦線での劣勢の責任を取って辞任、内閣は総辞職し、政治的に極めて困難な状況を海軍大臣のウィンストン・チャーチルに委ねます。チャーチルの首相就任を聞いてグレートブリテンおよび北アイルランド連合王国ジョージ6世は表情を曇らせますが、組閣はこの頑固でタカ派な男に任せるしかありませんでした。
 ドイツ軍はフランスに侵攻し、パリを陥落させたあと英仏連合軍をダンケルクへと追いつめます。そこからドーバー海峡を渡ればイギリス本土進攻は目の前でした。
 チェンバレンはじめ、内閣の大半の意見はドイツとの休戦交渉でしたが、チャーチツは敗戦を容認しませんでした。ダンケルクに残された兵士の救助に民間の船舶を駆りだす作戦を強行したあと、チャーチルは街に出て地下鉄に乗り、民衆の声を直接聞いて回ります。短い時間でしたが民衆の不屈の決意を耳にしたチャーチルは、休戦交渉を退け、最後まで戦い抜く旨を内閣に伝えます。

 チャーチル大統領の秘書になった若きタイピスト エリザベス・ネルは、彼の横暴に目を回してしまいます。彼の言動をタイプすると、行間が悪いだのタイプの音がうるさいだのと怒鳴りつける暴君に嫌気がさしてしまいます。しかし彼と生活を共にするうちに国を守る決意と実直な態度に心打たれるようになり、阿吽の呼吸で仕事がこなせるようになります。エリザベスは女性立ち入り禁止の司令部にまで首相のお供をし、彼の重責と難しい立場を思い知らされます。
 政治家が主人公の映画ですが、政治的駆け引きよりもチャーチルの私生活や苦悩を浮き彫りにした人間ドラマとして楽しめます。公私共に彼をサポートした秘書官エリザベスの存在はかなり大きなものでした。彼女のおかげでチャーチルに人間臭さを与えることができたと言えるかもしれません。

 ポーランド、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、そしてパリと次々に攻め落としてしまったドイツの猛威の前に、これ以上の犠牲を出すのはよろしくないとし、休戦交渉に持ち込むことが内閣の大半の閣僚たちの意見でした。それでも強硬策を曲げない彼はどんどん孤立してゆきます。その彼でさえ、連合軍を勝利に導くのは危ういと考えていましたが、市民の声を直に聴き、彼は決意を固めます。
 休戦協定を受諾し、国中にナチスの旗が掲げられ、国民が奴隷状態になることは絶対に認めない。彼の毅然とした宣言に多くの閣僚が賛同し、エリザベスの傍聴席から拍手を送ります。

 イギリスの英断が戦況を変えたのかどうかは、筆者には解りません。しかしその後の戦局がどうなったかは歴史に記された通りです。和題には"ヒトラーから世界を救った男"というサブタイトルが付いていますが、チャーチルのおかげで世界が救われたのかどうかも解りません。でも、彼の決断が市民の思いに反していなかったことは確かなようですね。
 あまり期待していなかったのですが、予想を大きく上回るおもしろい作品でした。とても感動しました。

原題:DARKEST HOUR。
2017年イギリス、125分、翌年日本公開。
監督:ジョー・ライト 。
脚本:アンソニー・マクカーテン。
出演:ゲイリー・オールドマン、クリスティン・スコット・トーマス、リリー・ジェームズ、スティーヴン・ディレイン、ロナルド・ピックアップ、ベン・メンデルソーンほか。

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