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オタクと横社会の発展

 オタク文化は、古くからアマチュアの作家を育んで来ました。自費出版による同人誌の出版とその展示即売会は、昭和の時代から盛んでした。多くのオタクたちが、既製の作品を鑑賞するだけでなく、自ら創作を手がけて来たんですね。そして同人作家からプロへ転向するケースもありました。
 また、優れた同人作家は、プロに転向するまでもなく多くのファンを獲得し、アマチュアのままプロ顔負けの創作活動を展開して来ました。
 同人誌だけでなく、コスプレイヤーと衣装製作、音楽やゲーム等でも、アマチュアによる活躍は目覚ましいものがあります。また、これらの同人活動が盛んになるのと平行して、専門的な知識とノウハウの一般公開が進み、プロと同人(アマチュア)のクォリティの隔たりは小さくなって行きました。
 そして電脳社会のシステムが整って来ると、誰もがより手軽に作品を発表することができるようになり、アマチュアによるアニメや楽曲がネット上に公開され、プロとアマの境界はますます曖昧になって行きました。
 インターネットによる電脳ネットワークが充実すると、オタク文化を支える横社会はひじょうに大きな規模の社会として機能するようになり、多くのオタクたちが、専門業界の力を借りることなく作家として、声優として、大活躍するようになりました。
 電脳ネットワークは、情報交換や商取引のみならず、才能を開花させる舞台として専門業界に成り代わるようになったわけです。電脳社会は単なる模擬社会などではなく、実質的な人間社会としての機能を身につけて来たわけで、オタクたちはその進化と発展に大いに貢献して来ました。

 電脳社会で、オタクたちは従来型の人間社会に対して様々な型破りをして来ました。プロの著作者の権利を侵害し、業界のやり方をあざ笑って来ました。それらの多くはともすれば業界の秩序を乱し、プロの著作者に被害を及ぼす行為になりかねませんが、そうした型破りによって、縦社会の壁に阻まれていた創作活動の制約を打ち破り、我流のサブカルチャーをメジャーに押し上げることに成功したのです。
 思えばオタクたちは、電脳ネットワークが整備されていない時代から同人誌活動などで型破りを続けて来たわけで、その無秩序ぶりを指摘されながらも結局はほとんど取り締まられることもなく、オタク人口を増やし続けました。
 法律はなぜオタクたちの無法を取り締まれないのでしょう? 国や業界はなぜ、彼らを野放しにしておくのでしょう? それはオタクたちの繁栄が業界の発展にもつながっているからです。オタクたちは根強いファンとして業界を支持するとともに、二次創作によってプロの作品を宣伝し、さらなるファンを増やして行くことに貢献しているのです。

 趣味の集いやネットワークには、中央集権のような統治は存在しません。厳格な法令やルールもなければ、リーダーも存在しません。それなのに実質的な機能が維持され、繁栄がもたらされるのです。これが横社会なのです。そして様々な趣味の世界の中で、アニメやコミックを中心とするオタクの世界は、あらゆるジャンルの文化に勢力範囲を拡げ、経済効果を生み出し、巨大なオタク社会を構築するに到りました。
 大規模な横社会にとっては、電脳ネットワークが法であり秩序なのです。憲法や条例はないけれど、人々にとって何が必要でなにが不要なのか、社会のあちこちで随時自発的に議論され、それが言わば流動的に変化し続けるルールとして機能し電脳社会の秩序を維持して来ました。縦社会の行政制度とちがい、横社会では人々が信頼関係によって互いに統治し合うわけです。政治や業界目線では、オタク社会は無法地帯なのかもしれませんが、横社会では法律や条例がなくても秩序は存在しているのです。

 オタク社会は、趣味の集いによる横社会の中でも大変うまく行った、言わば横社会の手本のような存在で、今後ますます発展して行くでしょう。この方法はプロの業界や縦社会でも採り入れられて行き、世の中を変えて行くでしょう。大きな権力とそれを中心とした縦社会は、今後ますます思うように機能しなくなり、ピラミッド型の構図は次第に平たくならされて行きます。
 大企業の衰退や金融業の不振、国の福祉制度の崩壊と、世の中は暗いニュースばかりですが、そんな暗澹とした人間社会の中で、オタクによる横社会の存在が、未来への大きな希望だと筆者は信じて期待しているわけです。


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