kepopput.jpg

曇天に笑う【映画】

2018/05/06


 明治維新のあと、国は乱れ犯罪者が急増したため、政府は琵琶湖に浮かぶ島に脱出不可能の監獄「獄門処」を設け、重罪人をここに収容しました。曇神社の曇三兄弟は、罪人を島に送り届ける役を担っていました。長男の曇天火は笑顔を絶やさぬ陽気な男で、腕っぷしがめっぽう強く近隣の里の警備も一手に担っていました。
 あるとき、大津は300年に1度といわれる曇天が続き、農作物の不作が心配されるほか、災いの予兆にうわさに人々は不安を抱えていました。
 伝説では、太古のむかし雲となって恵みの雨をもたらしたオロチを人々が不気味がって撃退しようとしたので、それ以来オロチが300年ごとに復活し災いをもたらすようになったとされています。
 逆賊風魔一族は、オロチ復活を利用し国家転覆を企み、獄門処に幽閉されていた長を救出します。
 一方、政府の重鎮岩倉具視は、右大臣直属部隊ヤマイヌに命じ、オロチの復活を阻止しようとします。
 オロチは、器となる人間を定めそれに憑依して復活すると言われています。風魔一族は人里を襲撃してその兆候のある人間を探しますが、あろうことか天火の弟空丸にそれが表れ、彼は風魔によって捕らえられ獄門処に幽閉されてしまいます。
 弟を助けるために獄門処へ向かう天火、そこではオロチを降臨させるための儀式が行なわれていました。

 笑顔を絶やさない好青年の曇天火は、かつてはヤマイヌの一員として歴史的な災いから国を守る任に就いていました。彼の笑顔の裏側には、以前に風魔一族の襲撃を受け、両親を惨殺されるという暗い過去があり、2人の弟たちはそのことを知りません。その悲劇と思い任を背負う家系のことを弟たちが知る時まで、彼はどんな時も笑顔でいるのでした。
 この映画の予告編を観て、真っ先に思い出すのは「銀魂」です。時代背景もキャラクターも何か通ずるものがあります、天火も銀時も暗く重い過去を背負いながら世間を笑い飛ばしています。でも「曇天に笑う」の方は、そのタイトルほどには笑いがありませんでした。本広克行監督と言えば、「踊る大走査線」シリーズや「幕が上がる」で笑いと涙をたっぷり披露してくれましたが、この作品では笑いが少なかった。とくに風魔一族との最終決戦を描いた後半戦はひじょうに重苦しくて、坂田銀時ならこの苦境の中でもギャグの一発も出るところなのになぁ、そんなことを考えていました。それゆえに感動のクライマックスなのに、なんだか陳腐な感じがぬぐえませんでした。予告編の曇天火があまりにもかっこよくて笑えて、しかも監督が本広克行ということで、滅茶苦茶期待していたのですが。
 かつて風魔一族であったものの今は曇三兄弟と共に暮らしている白子(しらす)は、町の警備活動に忙しい三兄弟の母親役で、おいしいご飯を作って曇神社を守っていますが、今回のオロチ騒動で、自分の過去と向き合うことになります。
 岩倉具視は歴史上の実在人物ですが、彼が率いる精鋭部隊ヤマイヌは、かっこよすぎます。隊を抜けた天火のことを快く思っていないものの、ここ一番では力を合せます。
 ヤマイヌは、オロチを封じることに専念していますが、天火はオロチがかつては人間に救いをもたらした存在であることに重きを置いています。ゆえに彼は剣を持たず、おしゃれな扇子が唯一の武器です。しかし弟の空丸をオロチから解放するために、曇神社の守り刀の封印を解きます。それが相手を傷つける武器ではなく、人々を守る神具であると信じて。

 原作コミックやアニメ版を観ていた人たちにとって、この実写版映画はどうだったのでしょう。曇天火やヤマイヌ、岩倉具視といったキャラは素晴らしかったのですが、コミックやアニメ派の人たちはどう感じたのでしょう。残念ながら、コミックもアニメも筆者はチェックしていませんが、もうちょっと軽快な笑い要素が欲しかった、そんな気がしました。

2018年、94分。
原作:唐々煙。
監督:本広克行。
脚本:盒桐也。
出演:福士蒼汰、中山優馬、古川雄輝、桐山漣、大東駿介、小関裕太、市川知宏 、加治将樹、若山耀人、池田純矢、若葉竜也、奥野瑛太、宮下かな子、深水元基、山路和弘、東山紀之ほか。

コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

目 次
能書き

思うこと全般

けぽっぷ体験

アイドルのこと

韓流映画

番外編


索引 韓流映画&番外編





1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< July 2018 >>

サイト内検索

NEW ENTRIES










recent comment

links

プロフィール

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM