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ヌードの夜 愛は惜しみなく奪う【映画】

2018/04/21


 2人の娘と共にバー「あゆみ」を経営している加藤あゆみには、金持ちの客に保険金をかけて殺し、遺体を富士の樹海に隠して白骨にしてしまうという計画がありました。あゆみの長女桃は、その計画を実行に移すためにひとりの老齢の客と内縁関係を続けていました。老人は自殺に見せかけて殺すはずでしたが、彼に計画がばれそうになり口論となった際に
桃が包丁で刺し殺してしまいます。これでは自殺に見せかけることが出来ず計画は失敗です。仕方なく死体はバラバラにして山に捨てることにしますが、その際に老人がはめていたロレックスを一緒に捨ててしまったことに気づきます。

 万一死体が見つかったとき、ロレックスから足がつくことをおそれたあゆみは、れんにロレックスの回収を命じます。
 困り果てたれんは、代行屋の紅次郎を訪れ、父の遺灰を山に散布した先に大切なロレックスも一緒に捨ててしまったと偽り、捜索を依頼します。
 無事にロレックスを発見できた紅次郎は、それに肉片が着いていることを不審に思い、知り合いの刑事安斎ちひろに鑑定を依頼します。
 ちひろは肉片はネズミのものだったと次郎に伝えますが、じつは人肉で、彼女は次郎の尾行を始めます。
 れんに付きまとう実父の山神直樹は、夜の繁華街で手広く商売をしていましたが、彼女の店を訪れては横暴を働き、あゆみや桃も手を焼いていました。れんは再び紅次郎の許を訪れ、彼を利用して山神を抹殺しようと企てます。

 なんでも代行屋紅次郎が活躍するドラマ「ヌードの夜」の第2弾です。廃棄された工場のような建物を事務所に代行屋を営む紅次郎を訪れた美貌の女性れん。依頼は山に捨ててしまったロレックスの捜索だけで終わるはずでしたが、れんは再び彼の許へやってきます。彼女と関わりを持つことになり、彼女の過去を知った次郎は愕然とします。夜の歓楽街で山神の女遊びで生まれたれんは、幼い頃に山神から幼女売春を強要され、しかもその様子を撮ったビデオが闇に流れ、マニアックな顧客に売られていたのです。
 次郎は、れんに同情し、彼女とあゆみや桃がしようとしている恐ろしい計画を止めることができません。しかし、彼女たちの完全犯罪に、安斎ちひろという邪魔が入ります。

 前作とはストーリー的に関連はなく、前作をチェックしておく必要はありません。タイトル通り、女性の妖艶なヌードが登場しますが、エロスも、お話しの規模やおもしろさ、そして残忍性も数段レベルアップしています。夜の街の粘着質のドロドロした雰囲気が淡々と続く前作の雰囲気はそのまま継承しているのですが、とってもスリリングで退屈しません。
 女手だけで小さなバーを切り盛りしている母子は、荒廃した場末で汚れた男たちを相手にしたたかに生きていますが、いつかは大金を手にしてビルを建ててゴージャスな店を構えるという夢を抱いています。バーの水揚げではその夢はかないませんが、金を持っている客に保険をかけて殺せば夢に近づくことができます。彼女たちに罪悪感はないように見えます。そういう世界に彼女たちは生きているのです。
 紅次郎が、彼女たちの恐ろしい犯罪を止めることができなかったのは、れんの妖艶さに惑溺してしまったからとも言い切れません。彼女が経験してきた壮絶な人生を考えれば、山神を保険金殺人の犠牲にすることは許されてしかるべきだ、そう考えたのでしょう。

 強烈な印象を放つ作品でした。長時間のオールヌードでれんを演じた佐藤寛子も、竹中直人も、大竹しのぶも文字通り体当たりの名演でした。
 事件が終わったあと、紅次郎はしばし抜け殻と化してしまいます。そこから徐々に日常を取り戻す様子を描いたエンディングクレジットの映像が、ひじょうに切なくて心に残ります。ほとんどセリフもない静かなシーンに胸がいっぱいになります。

2010年、127分。
監督、脚本:石井隆。
出演:竹中直人 、佐藤寛子、東風万智子、井上晴美、宍戸錠、大竹しのぶ、飯島大介、伊藤洋三郎ほか。

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