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15時17分発、パリ行き【映画】

2018/04/09


 アレク、スペンサー、アンソニーは、小学生の頃から教師たちに目をつけられていた問題児でしたが、成長して別れて暮らすようになってからも連絡を取り合っていました。スペンサーは、死地で人命を救う救護兵に憧れ軍人を目指しますが、希望する部隊に入ることはできませんでした。それでも軍人として国に貢献できるという気概を持って訓練に励んでいました。
 ある時、スペンサーは同じく軍人になったアレク、大学生になったアンソニーと共にヨーロッパ旅行を計画します。そしてアムステルダム発パリ行きの高速鉄道の列車に乗り込んだ際に事件が起きました。
 イスラム系過激派の男がトイレで自動小銃を組み立て、車内で乱射するテロを企てたのです。車内はパニックになり、やがて重傷を負った旅客と銃を構えた男が、スペンサーたちが乗っている車両に侵入して来ました。スペンサーは丸腰のまま銃を持った男に突入し、アレクとアンソニーもそれに加勢しました。
 犯人は取り押さえられ、500余名の乗客乗員も無事に保護されました。

 2015年に実際に起きた事件をクリント・イーストウッド監督で映画化されました。イーストウッドは前作「ハドソン川の奇跡」でも本物の旅客機を使用するなど、リアリティを追及にこだわていますが、本作でも、アンソニー、アレク、スペンサーを俳優を使わず本人たちに演じさせているほか、実際に事件に遭遇した人たち多数を出演させています。
 事件そのものは後半のパートに登場し、本編のほとんどを3人の生い立ちやヨーロッパ旅行に費やしているので、日常的なシーンが延々と続くのですが、ところどころにこれから起きるテロ事件が断片的に挿入されているので、観ていて一定の緊張感が維持されます。
 屈強な男が自動小銃を構え、すでにひとりの乗客が撃たれているのを目のあたりにして、スペンサーは武器を持たないまま男に突進します。友人2人もスペンサーの行動を無謀とは考えず、ためらうことなく加勢します。
 そして彼らの勇気ある行動の背景には、幼い頃から培われた信頼関係と正義感がありました。この映画は、彼らがなぜ命がけの行動をとれたのかを、その生い立ちを描くことによって解明しています。

 3人は、子供の頃、学校の先生たちを困らせる問題児でしたが、その理由のひとつは、むしろ先生方の偏見にありました。先生方は、アレクを素行の悪い生徒と決めつけており、スペンサーとアンソニーは彼をかばうようになり、先生方からにらまれるようになるんですね。そのことが3人の友情を育てて行くことにつながるわけです。
 彼らは、先生方の心配を余所に、ひじょうに正義感の強い青年に育ってゆきます。
 スペンサーやアンソニーが、しばしば校長室に呼び出されているアレクに対し、無関心ではいられなかったことが、彼らの正義感であり、学校側はそれを見抜けなかった、そうした批判をこの作品は描きたかったのでしょう。

 実際の事件では、列車の乗務員たちは、乗務員室に閉じこもり、旅客の救援を断念したのだそうです。それほど絶望的な状況だったのでしょう。そんな中で勇気ある行動に出た彼らのおかげで大勢の人命が救われました。
 観ている最中よりも、観終わったあとに感動が込み上げてくる、そんな作品でした。

原題:THE 15:17 TO PARIS。
2018年アメリカ、94分、同年日本公開。
監督:クリント・イーストウッド。
脚本:ドロシー・ブリスカル。
出演:アンソニー・サドラー 、アレク・スカラトス、スペンサー・ストーン、ジュディ・グリア、ジェナ・フィッシャー、レイ・コラサーニ、マーク・ムーガリアン、イザベラ・リサチャー・ムーガリアン、クリス・ノーマン、P・J・バーン、トニー・ヘイル、トーマス・レノン、ウィリアム・ジェニングズ、ポール=ミケル・ウィリアムズ、ブライス・ガイザー、アリサ・アラパッチほか。

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