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嘘を愛する女【映画】

2018/03/03


 王手飲料品メーカーに勤め、優れた商品開発でイヤー・オブ・ウーマンになったこともあるやり手の川原由加利は、偶然知り合った小出桔平と恋に落ち、同棲生活を始めますが、あるとき家に警察官がやって来て、桔平が倒れて病院に搬送されたことを知ります。
 蜘蛛膜下出血ですでに意識はなく、意識が回復するかどうかは向こう1週間が勝負だと医師から知らされます。そして警察は彼の運転免許証や身分証明証が偽造されたもので、彼の本名は解らないことを告げます。
 由加利は彼が研修医で、バイトほどの収入しかないものの昼間は病院に勤務しているものと信じていましたが、彼の勤務先に出向いてみると、小出という職員は存在しないとのことでした。
 2人が始めてであった駅前で、彼女が彼に名前を尋ねたとき、彼は一瞬躊躇ってから小出桔平と答えましたが、それは彼女の背後にあったビルの名前を見てとっさに答えたものでした。
 桔平の意識が戻らないまま何日か過ぎ、由加利は私立探偵の海原匠に捜査を依頼します。こうしたケースでは後ろ暗い過去から逃げていることが多く、真相を知ればショックを受けることになると海原は忠告しますが、由加利は彼のことを何も知らないままでは気が済みませんでした。
 桔平の所持品から手描きの長編小説が見つかりますが、その内容から彼の隠された過去が瀬戸内海のどこかにあると推察した由加利は、仕事も放ったらかし単身で四国に出向きます。そこで小説の描写にあった夕陽でろうそくのように見える灯台というのを探します。
 彼女の一途な思いに根負けした海原も車で合流し、地道な聞き込みを続け、2人はとうとうかつて彼が住んでいた家を見つけます。

 これはサスペンスなのでしょうか、それともラブストーリーなのでしょうか。付き合っていた相手が意識不明に陥り、その時になって彼が身元不明者であることが発覚します。目の前に本人がいるのに彼の素性も名前も何も判らず、彼は何も話しません。
 さっきまで強い絆で結ばれていたはずの相手が、突然正体不明の物言わぬ他人になってしまうのです。彼の過去を知ることがどんなに恐ろしいことなのか、しかし由加利は真相を知り桔平の本当の思いを確かめずにはおれませんでした。
 キャリアも棄て、遠い瀬戸内の地に向かった彼女を待ち受けていた真実は、とても悲しいものでした。そして彼が仕事だと偽って喫茶店に出向き、書き綴っていた小説の中に、彼の真の思いが隠されていました。

 2人の出会い、そして桔平の疾病、幸せの絶頂から突き落とされるという急展開のあとは、由加利と海原の地味な捜査が延々と続き、正直言ってこの中間パートはけっこう苦痛でした。頑固なくせにいざとなると煮え切らない態度をとる由加利にちょっといらいらさせられますし、捜査に対して否定的でずっと不機嫌な海原も見ていて愉快ではありません。
 由加利と海原がついに桔平が以前に住んでいた家を見つけ、真相を知ってからは感動のドラマが待っているのですが、長い中間パートでけっこう気疲れしてしまいました。
 由加利と桔平の関係を盛り上げる前半パートをもっと入念に描いた方が、彼の唐突な疾病による急展開も盛り上がったと思うのですが、その分中間パートを削ると、捜査が順調すぎてうそっぽくなってしまったでしょうか。難しいですね。でも、長い中間パートのおかげで重要な前後のパートの印象が小さくなってしまった、そんなふうに筆者は感じました。もっともこれはあくまで個人的な感想ですし、映画を観た際の心理状態によっても受け止め方がちがっていたかもしれません。朝から何本も映画をはしごして、ちょっと疲れてましたからね。尻も痛かったし。

2018年、117分。
監督:中江和仁。
脚本:近藤希実。
出演:長澤まさみ、高橋一生、DAIGO、川栄李奈、野波麻帆、初音映莉子、嶋田久作、奥貫薫、津嘉山正種、黒木瞳、吉田鋼太郎ほか。

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