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消された女

2018/02/13


 高視聴率をマークしていた特報番組のプロデューサー ナ・ナムスは、やらせが発覚して番組が打ち切りになり、恐怖特集の番組を任されることになります。番組に寄せられた情報を物色していると、その中に1冊の古びた手帳がまぎれこんでいたのですが、それは前の特報番組宛に送られてきたものでした。
 ナムスはその手帳に心惹かれ、調査を開始しますが、それが思わぬ医療スキャンダルへとつながってゆくのでした。
 カン・スアは、白昼街中で誘拐され、強制的に精神病院に入院させられてしまいます。不衛生な独房に監禁され、投薬と暴力にさらされます。その彼女が密かにつけていた手記ことが、ナムスのもとに届けられた手帳でした。
 ナムスが彼女を探しあてたとき、彼女は警察の高官である父親を殺害した容疑で収監されていました。

 実話ということでしたが、ラストのどんでん返しは、やらせのような印象を受けました。もしそうだとしたら、報道番組のやらせが発覚する冒頭シーンがこの映画全体の伏線だったってわけですね。
 暴力、強姦、臓器売買そういった犯罪が、大きな精神病院と警察署の幹部との癒着によって横行しています。精神病を患った患者たちは家族からも疎まれる存在で、それをいいことに院長は患者に対して暴行と強姦を加え、あげくの果てに殺害してその臓器を密売する。入院中に患者が死亡しても家族にとってはやっかい払いができたというわけです。
 これが実話だとしたら、韓国の裏事情は恐ろしいですね。臓器売買の問題は「アジョシ」や「復讐者に憐れみを」といった映画でも生々しく描かれていました。あとは腕を切断して保険金をだまし取る詐欺が「黒い家」や「嘆きのピエタ」に描かれています。ほかにも人身売買もよく映画の題材になっています。
 社会的弱者が、体やその一部あるいは命までも売り物にしなければならない、そうした闇は韓国に限らず世界中に実在します。競争社会とは本当に残酷なものです。
 この映画では、そうした社会問題をクローズアップするというよりも、スアという女性がある日突然、精神病棟という地獄に放り込まれるという恐怖と、それがテレビ取材を通じて明るみになるという、ストーリー性を堪能するサスペンスになっていますが、肝心のストーリーがいささか解りづらかったです。そのせいでラストのどんでん返しが今いち楽しめなかったのが残念です。
 社会性としては、家族の同意とひとりの医師の診断書があれば、本人の意思に関係なく人を精神病棟に強制収容させることができるという法的実態が強調されていました。

 この映画の題材も精神病棟の異常な雰囲気も、そしてテレビプロデューサーによる謎解きも、ひじょうに魅力的だったのですが、後半からのストーリー展開の解りづらさで、面白さが半減してしまいました。残念です。

2017年、91分、翌年日本公開。
監督、脚本:イ・チョルハ。
出演:カン・イェウォン、イ・サンユン、チェ・ジノほか。

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