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鬼はさまよう

2018/01/23


 ソウル近郊の町で、女性や子供が行方不明になる事件が相次ぎます。テス刑事はあまり精力的に捜査を進めていませんでしたが、事件とは無関係の当て逃げ事件の現場に立ち会い不信感を抱きます。状況があまりにも不自然だったことから、テス刑事は当て逃げ犯を追い、男のワンボックスカーを調べます。すると車内から大量の血痕が見つかったのです。
 警察は男が最近の失踪事件の犯人であると断定し、取り調べを進めますが、男の近辺から次々と彼が誘拐して殺害した被害者たちの遺品や死体が見つかります。テス刑事は功績を称賛されますが、喜びもつかの間、義弟のスンヒョンから妻のスギョンすなわちテスの実妹の行方が分からないという連絡を受けます。
 殺人鬼すなわちガンチョンはスギョンの誘拐と殺害も認めますが、どこに埋めたかは口を閉ざしたままでした。ガンチョンには死刑判決が下るものの刑の執行が実施されないまま3年が過ぎます。
 その頃、テス刑事は暴力団の組長が殺害された事件を担当していましたが、妻を失って以来消息を断っていたスンヒョンが姿を現し、テスは組長殺害にスンヒョンが関係していることを突き止めます。

 韓国お得意の一時代前の猟奇殺人ドラマで、か弱い女性や子供が異常者の犠牲になる残酷描写と、刑事の暴力に訴える取り調べが暗澹とした雰囲気を作り出します。テレビシリーズ「恋する国家情報局」で勤勉で実直な捜査官を演じたキム・サンギョンが、ものぐさで大ざっぱでありながら勘の鋭い刑事を演じています。
 前半パートはよくある猟奇殺人ものなのですが、愛妻を殺されたスンヒョンが温厚な青年から別人になってしまうあたりから新たな展開になります。3年の歳月が流れ、スンヒョンは2度と笑うことのない復讐だけに生きる怪物と化します。またテスもかつてのものぐさな感じはなく、笑わない寡黙な刑事になっています。そして、暴力団の組長殺害事件で、テスとスンヒョンのあまりにも悲しい再会が訪れます。
 愛妻と新婚生活を送っていた頃の優しい青年の頃の見る影もない、冷徹な復讐鬼と化したスンヒョンは、何を企んでいるのでしょう。組長殺人事件とのつながりは? そしてほとんど事務的に仕事をこなしていたテス刑事の目にも殺意が宿り、いまだに発見に至っていない妹スギョンの行方を追って血眼の捜索が始まります。
 本人の自白と多数の物証により死刑が確定しているのに、刑が執行されず3年も刑務所暮らしをしている殺人犯。彼が処刑されないのは、彼が殺した被害者の遺体の遺棄場所を全て白状していないからなのでしょうか。スンヒョンは復讐の鬼と化していますが、刑務所の中にいるガンチョンに対してどうやって復讐を果たそうというのでしょうか。暴力団の組長殺害事件にスンヒョンは関係しているのでしょうか。
 いくつもの謎が交錯するなか、刑務所に留置されているガンチョンにも動きがあります。3年目にして事件は大きく動き出します。

 この種のサスペンスでは、犯人探しがメインになりますが、この作品では犯人は早々に見つかり、刑が確定します。そして被害者の遺族の執念の物語が始まるという2部構成になっています。残忍な殺人を伴う韓流サスペンスはたくさん見てまいりましたが、犯人逮捕の後から本当の、そして壮絶な物語が始まるというパターンが斬新でしたし、ひじょうに印象深い内容でした。
 執念の男たちを演じた、テス役キム・サンギョンとスンヒョン役キム・ソンギュンの変貌ぶりもすごかったですが、犯人ガンチョン役のパク・ソンウンの怪演がまた強烈でした。

2015年、103分、翌年日本公開。
監督、脚本:ソン・ヨンホ。
脚本:アン・ヨンジン。
出演:キム・サンギョン、キム・ソンギュン、パク・ソンウン、ユン・スンア、キム・ウィソン、チョ・ジェユン、キ・ジュボン、キム・ヒョンソンほか。

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