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泥棒役者【映画】

2018/01/06


 過去に悪い仲間と泥棒に手を染めたことがある大貫はじめは、今は町工場でまじめに働き、恋人の藤岡美沙と同棲していました。そこへ出所したむかしの仲間畠山則男が新たな仕事を持ちかけてきます。拒めば過去のことを美沙にばらすと脅され、はじめは泥棒を手伝うことを余儀なくされます。
 2人が侵入したのは前園俊太郎という絵本作家の家で、孤児だったはじめは子供の頃彼の作品に元気づけられた思い出がありました。
 留守のはずだった前園家ですが、唐突に前園俊太郎ご本人が登場します。則男はとっさにクローゼットに身を隠しますが、はじめは鉢合わせしてしまいます。ところが前園氏は、はじめを新任の編集者と勘違いしてしまいます。そこへ本物の編集者奥江里子が登場、今度は彼女に前園俊太郎だと勘ちがいされてしまいます。
 はじめは、前園氏には奥江里子を自分の妻で先生のファンであると偽り、彼を前園先生と思い込んでいる奥江里子には、先生ご本人を最近認知症が進んでいるお手伝いさんだと偽り、2役を演じます。そこへ画材の訪問販売員轟良介がやって来て、そのまま家に上がりこんでしまいます。そしてさらには隣に住む歌手志望のニート高梨仁が、エアコンの室外機の音がうるさいと苦情を言いに来ます。

 みんな大好き、笑いと涙の感動喜劇ドラマです。泥棒に入った家で大貫はじめは、いろんな人間に出くわし、その度にウソを吐きいろんな役を演じるハメになります。
 はじめは、手先の器用さを武器に金庫破りに手を染めたことがありますが、現在は改心し恋人の美沙と幸せな暮らしを送っています。彼女に嫌われるのを恐れて過去のことは黙っていますが、かつての仲間に脅されて再び悪の世界へ引き戻されてしまいます。美沙との暮らしを守るために吐かなければならなかったウソが、泥棒に入った先の前園邸では、2重3重のウソへと膨らみ、彼は次々といろんな役を演じるハメになります。
 ところが、前園邸に次々と集まってきた人たちにも、心に秘めた悩みがありました。前園氏は、彼の大ヒット作である「タマとキミ」の続編を出版社から依頼されていましたが、亡くなった妻との思い出の中に浸っている彼には、お話しの続きが書けません。新任の編集担当奥江里子は、以前に自分の意見を通そうとしたことで失敗し、自分を殺して仕事を続けることに苦しんでいます。訪問販売員の轟良介は、自力で会社を立ち上げたものの商品はまったく売れず、子供が作ったマスコットを武器に情に訴えた強引な売り込みを続けてきましたが、彼にはじつは子供なんていません。お隣さんの高梨仁は、歌手として大成することを夢見て、せっせとユーチューブに自分が歌う動画を上げ続けていますが、まったく話題になりません。

 前園邸の金庫には、亡き妻から彼への大切なメッセージがしまわれていました。それを、はじめが開けたことから、ここに集まったみんなの心の扉も開かれてゆきます。
 いろんな人に化けて難を逃れようとしたはじめのみならず、みんなそれぞれ偽っていた自分を棄て、本当の自分と向き合うことになります。いい話しですね。
 前園俊太郎は書けなかった「タマとキミ」の続編を書くことができるのでしょうか。奥江里子は自分の意見を仕事に反映することができるのでしょうか。轟良介や高梨仁も夢をあきらめずに歩き出すことができるのでしょうか。そして大貫はじめは、過去を清算し美沙との暮らしをやり直すことができるでしょうか。彼を悪事に引き戻そうとした畠山則男は……。
 みなさんも、この映画を観て心を扉を開き、大切なものを取り戻して下さい。最初から心を閉ざしてなんかいないですって? それは失礼いたしました。

2017年、114分。
監督、脚本:西田征史。
出演:丸山隆平、市村正親、石橋杏奈、宮川大輔、片桐仁 、高畑充希 、峯村リエ、ユースケ・サンタマリアほか。

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