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アメリカン・ホラー・ストーリー:怪奇劇場【TVドラマ】

2017/12/28


 1950年代のフロリダ、エルサ・マーズが経営するフリークショーには、体に著しいハンディキャップのある人たちが出演していました。彼らは人間社会から疎外され、エルサに雇われて生計を立て、世間から隔絶された自分たちのエリアで共同生活をしていました。

 しかし、奇人たちを見世物にするフリークショーは、時代の流れと共にさびれてゆきつつありました。エルサはテコ入れのためにまたあらたな障害者、ひとつの体に融合したまま成人まで育ったベットとドットを連れてきました。双子の母親は彼女らを世間から隠して育ててきましたが、母が殺害され双子はその存在が明らかになり、そればかりか母親殺しの容疑がかけられました。エルサは、その美しい融合双生児はショーの目玉になると踏み、誘拐してきたのでした。
 そのころ町には失踪や殺人に関する事件が相次ぎ、警察はフリークショーにも疑いの目を向けるようになりました。
 町の名士の御曹司ダンディは、母のグロリアに頼んでフリークショーの公演を貸し切り、ベッドとドットに目をつけます。ダンディは美貌の好青年でしたが、異常性格の持ち主で、最近町を騒がしている失踪や殺人事件にも関わっていました。若い女性や子供をさらって廃棄されたバスに監禁していたピエロと共謀し、猟奇殺人を企んでいたのです。
 警察やダンディに目をつけられる以外にも、さらに恐ろしい敵がフリークショーを狙っていました。詐欺師のスタンレーとマギーは、重度の障害を持つ人間の標本が高く売れることに目をつけ、スタンレーはエルサを女優にスカウトする芸能業界人に、マギーは占い師として雇ってもらうためにフリークショー一団に近づきます。
 そして人生の最後に花を飾るべく女優を目指すことを決意したエルサは、自分が大切に育ててきたフリークショーを棄てようとします。

 アメリカン・ホラー・ストーリーのシーズン4です。筆者はこれまで、1、2、5、3、4の順に観てまいりました。と申しますのも3と4がDVD化されず、レンタルビデオ屋さんからシリーズが姿を消してしまったからです。ひじょうに腹立たしいことです。その後家のネット環境が安定して来て、今頃になってようやく3と4を配信サービスで観ることができたというわけです。ケーブルTVのネット回線がえげつなく高速になったとは言え、配信サービスでは時おり画像が乱れ、イライラさせられます。

 それはさておき、5シーズンも観てまいりますと、常連の出演者たちに愛着を覚えるようになりますね、各シーズンはたがいに関連のないお話しなのですが、役者さんたちはシリーズを通じて出演している人が多く、シーズンごとの役柄を見るのも楽しみになってきます。
 今回主役のエルサを演じたジェシカ・ラングは、融合双生児役のサラ・ポールソン、ザリガニハンドのジミーを演じたエヴァン・ピーターズと共に、すっかりシリーズの顔ですが、この4を最後に降板したようです。これまで奇妙な隣人(1)や精神病棟のシスター(2)、最強魔女シュプリーム(3)を演じ、その演技が高く評価されていたのに残念です。あとのお2人は、その後のシリーズでも重要な役を演じています。エヴァンは、若き日のマルコム・マクダウェルに似てますよね。個性派俳優としてかなりハードな役柄を演じるところもそっくりです。
 キャシー・ベイツもこのシリーズではすっかりお気に入りの女優さんです。魔女団で黒人を虐待しブードゥーの魔女に土に埋められ、数百年ぶりに復活させられるマダム・ローリーを演じた彼女は、このシリーズでは髭の生えたお母さんエセルを演じています。ジミーの母親役です。次回作ではホテル・コルテスの受付嬢として重要な役をこなし、シーズン6では恐ろしい魔女に扮しますよ。
 シーズン3でマダム・ローリーを魔術によって生きながら埋めたブードゥー教の魔女を演じたアンジェラ・バセットは、今回おっぱいが3つあるデレジー役です。アンジェラも後のシーズンでも活躍し続けます。
 シーズン2でちょんまげ禿頭の知的障害者ペッパーちゃんを演じたナオミ・グロスマンは、同じペッパー役で登場です。彼女はその後、精神病棟ブライヤークリフに収容されることになりますが、そこで彼女を迎え入れたシスター役が、今回出番がなかったリリー・レイブで、シーズン2のシスター・メアリー・ユーニスをそのまま演じています。リリーもこれまで重要な役どころを演じてきましたが、シーズン4では火刑にされて復活する魔女、シーズン5では下品でがさつな殺人鬼を演じ、そのイメチェンぶりに驚かされます。シーズン6では、恐怖体験の経験者として登場します。

 奇形に生まれてしまった重度の障害者たちは、世間から恐れられ虐げられる暮らしを余儀なくされて来ましたが、エルサによってフリークショーに参加するようになり、彼らだけの世界を構築し、平和に暮らせるようになりました。しかしながら、異常性格の御曹司や詐欺師に命を狙われ、彼らの暮らしは狂い始めます。デレジーとよりを戻すために入団してきた怪力男デルも劇団に波乱を巻き起こします。
 シリーズを通して重要な役割を果たす死者たちは、シーズン4ではあまり登場しません。その分、人間たちの方が恐ろしい存在になっています。フリークたちを金儲けのために命を狙う詐欺師、異常性格の殺人鬼。フリーク同士あるいはフリークと常人の間の確執や怨恨も殺意を産み、傷つけ合い、殺し合いに発展して行きます。その様は死者以上の地獄絵を演出します。でも油断してはいけません。このシリーズにもちゃんと死者は登場し、後半パートで重要な役を担うことになります。

 1話から強烈な印象で登場した気狂いピエロは、ひじょうに恐ろしい存在でした。彼の存在がこのシーズンの恐怖を予感させたのですが、それを上回る人間の恐ろしい性が次々と登場し、ピエロは前半で早くも色あせてしまいます。あまりにもインパクトがあったのでちょっと残念だったのですが、彼の醜悪なルックスとは対照的な美貌の持ち主ダンデイが、異常性格でピエロを大きく上回り新たな恐怖を構築してゆきます。
 そしてもちろん、このシリーズは怖いだけではありません。フリークたちの悲哀に満ちた過去が徐々に明らかになり、彼らの世話をするようになったエルサの秘密が明かされるとき、深い感動に胸が熱くなります。やっぱこのシリーズは素晴らしいです!

原題:American Horror Story: Freakshow。
2014〜2015年アメリカ、TVシリーズ12話。
監督:ライアン・マーフィーほか。
出演:ジェシカ・ラング、サラ・ポールソン、キャシー・ベイツ、エヴァン・ピーターズ、マイケル・チクリス、フランセス・コンロイ、デニス・オヘア、エマ・ロバーツ、フィン・ウィットロック、アンジェラ・バセット、ナオミ・グロスマン、ジョン・キャロル・リンチ、リリー・レーブほか。

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