kepopput.jpg

アメリカン・ホラー・ストーリー:魔女団【TVドラマ】

2017/12/09


 高校生のゾーイは、ボーイフレンドとの性交渉により、相手の精気を吸い取って死なせてしまい、自分が魔女であることを知ります。彼女が魔女の血筋のものであることを知っていた両親は、彼女をニューオリンズの魔女学校に入れることにします。魔女は彼女たちを邪悪なものとして憎む者たちから狙われているので、学校に入れる方が安全だったのです。
 学校長のコーデリアは、生徒たちを導くのに尽力していますが、その母親のフィオナ・グッドは、自由奔放な放浪生活を満喫していました。そんなフィオナが帰って来たおかげで、学校に波乱がもたらされます。フィオナは、魔女団の団長スプリームの資格を持つ最強の魔女で、彼女が帰って来たわけは、自らの力の衰えが、次期スプリームの成長によるものだと察したからでした。

 19世紀、黒人たちを残忍な手口で迫害していたマダム・ラローリーの屋敷の敷地内から彼女を蘇らせたフィオナは、彼女を魔女学校で使用人として使い始めますが、これを知ったブードゥー教の女司祭マリー・ラヴォーは激怒します。黒人と白人のハーフとして19世紀に生まれたラヴォーは、迫害された黒人たちの復讐を果たすためにマダム・ラローリーに魔法をかけ、死ねないまま永遠に生き埋めにしたからです。
 しかしながら、フィオナとマリー・ラヴォーは互いに敵対してもいられなくなりました。魔女を狩り、滅ぼすことを使命とした一族が攻撃の手を強めて来たからです。

 アメリカン・ホラー・ストーリー第3弾は魔女のお話しです。21世紀の現代に今もひっそりと息づく魔女たちは、滅びの危機に瀕しており、それにとどめを刺そうと、魔女狩りに執念を燃やす一族が付け狙っています。強大な財力を持つ資産家に成長した魔女狩り一族を、ニューオリンズの魔女たちと、ブードゥー教を今に伝える一族が共同戦線を張って迎え撃ちます。

 そのお話しとは別に、それぞれの魔女たちのそれぞれの思いや葛藤が複雑に絡み合い、例によって先の展開がまったく見えない群像劇が展開します。
 ゾーイは、先輩魔女のマディソンに誘われたパーティでカイルという少年と知り合いますが、マディソンを襲おうとした不良たちと共にマディソンに殺されてしまいます。世間的にはバスの事故ですが、マディソンが念動力によってバスを破壊したのでした。
 悲しみに暮れるゾーイをマディソンは死体安置場に誘い、バラバラになった不良たちのパーツを集め、カイルの首につないで蘇生魔術を試みます。
 次期スプリームの目覚めを察したフィオナは、それがマディソンであることを突き止め、彼女を密かに殺害しますが、カイルの蘇生を手助けした魔女ミスティ・デイによって蘇ります。
 マディソンの復活に気づかず、衰弱が進行するフィオナは、体に癌も見つかって余命宣告を受けますが、傷心の彼女を、ニューオリンズの連続殺人鬼アックスマンの幽霊が慰めます。彼は彼女に恋をしますが、フィオナにとって彼は利用価値のある男に過ぎませんでした。
 フィオナの帰還後不審事の絶えない魔女学校を調査しに評議会の魔女たちが学校を訪れますが、会長のマートル・スノーは明らかにフィオナに不信感を抱いています。しかしフィオナは、マートル・スノーを娘のコーデリアを失明させた犯人に仕立て上げ、火あぶりにしてしまいます。
 フィオナは、自らの衰弱を止める手立てとして、マリー・ラヴォーが不死であることに目をつけ、その秘密を探ります。マリーは、ブードゥー教の始祖とも言うべき存在パパ・レグバと契約していたことを知り、パパ・レグバと取り引きしようとします。

 シリーズ第1弾は呪いの館、第2弾は精神病棟と、古い歴史に根差した人間の情念の物語といったシチュエーションでしたが、第3弾は魔女のお話し。しかしファンタジーな世界観ではなく、やはり人の歴史と情念の物語でした。
 魔法で何でも意のままに操ろうといううらやましい内容は少なくて、古来より占いや予言、呪殺といったことで人間と関わってきた魔女たちが、人とちがうということで迫害を受け、火刑等の残忍な仕打ちを受けてきた、その暗い歴史が反映され、魔女たちの悲しみが伝わってきます。
 ブードゥー教の司祭マリー・ラヴォーや貴族マダム・ラローリーは実在したようですよ。ニューオリンズと言えば、ジャズの町というイメージがありますが、魔女の町という側面も持ち合わせているそうです。アックスマンもニューオリンズの未解決連続猟奇殺人事件として記録が残っているそうです。

 フィオナがスプリームを引退したあと、魔女学校の若手たちは、次期スプリームのための試験を受けることになります。ゾーイや復活したマディソン、ミスティ・デイのほかに、自傷を相手のダメージにしてしまうクイニーもこれに挑戦します。読心術の使い手であるナンも候補生だったのですが、彼女は一連の事件の渦中に殺されています。

 最初は、少女ゾーイが魔女学校で成長し、スプリームになるお話しと予想していたのですが、このシリーズはやはり1本道のストーリーなんてないですね。複雑に絡み合う人間関係が二転三転してゆきます。誰もが主人公に見え、それぞれの映画が1本ずつ撮れそうな、そんな内容になってゆきます。そこがこのシリーズの絶妙なところですね。
 そして波乱に満ちた彼女たちの物語もついには終わりを迎え、魔女伝説は次世代へと受け継がれてゆくことになります。
 筆者はよく、映画や小説に笑いと感動を求めますが、このシリーズにあるのは、悲しみと感動、そして強烈な色彩の恐怖です。それぞれの魔女たちが抱える愛憎と孤独に心が震えます。

原題:American Horror Story: Coven
2013〜2014年、アメリカ、全13話。
監督:ライアン・マーフィー 他
出演:ジェシカ・ラング、キャシー・ベイツ、アンジェラ・バセット、サラ・ポールソン、タイッサ・ファーミガ、ジェイミー・ブルーワー、ガボレイ・シディベ、エマ・ロバーツ、エヴァン・ピーターズ、リリー・レーブ、デニス・オヘア、フランセス・コンロイ、アレクサンドラ・ブレッケンリッジほか。

コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

目 次
能書き

思うこと全般

けぽっぷ体験

アイドルのこと

韓流映画

番外編


索引 韓流映画&番外編





  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< October 2019 >>

サイト内検索

NEW ENTRIES










recent comment

links

プロフィール

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM