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アメリカン・ホラー・ストーリー:呪いの館【TVドラマ】

2017/10/31


 精神科医のベン・ハーモンとその妻ヴィヴィアン、娘のヴァイオレットの3人は、ベンの浮気で険悪になってしまった家庭を修復するためにロサンゼルスに引っ越してきます。ひじょうに古く荘厳な屋敷がずいぶん安く売りに出ており、ベンはまるで惹かれるようにここを新居と決めてしまいます。
 ところが、ここは怪事件の絶えない恐怖の館として町のミステリースポットにもなっていたのでした。
 越してきて早々、隣家のコンスタンス・ラングドン夫人とそのダウン症の娘アディが当然のように家に上がりこんで来、ヴァイオレットは地下室で風変りな少年テイトに出会います。またヴィヴィアンが雇った家政婦モイラは、古くからこの家に仕えているということでしたが、ベンには妙齢の女性に見え、しかも彼女はヴィヴィアンのいないところで、しどけない恰好でベンを誘惑するのでした。
 家族円満を望むベンは、モイラの誘惑を拒み続けますが、そこへ彼のかつての浮気相手のヘイデンが彼の子を妊娠したと言って押しかけてきます。さらに顔に火傷を負った男ラリー・ハーヴィーが彼につきまといます。ラリーは屋敷の先住者で、この家は呪われていると警告し、自身が体験した不幸な出来事について語ります。
 やがてヴィヴィアンは妊娠しますが、身ごもった双子は、それぞれ父親が異なっていました。彼女は家の中で次々と快事に遭遇し、異父の子の原因も自室で全身ラバースーツの男に犯されたからだと主張しますが、このために精神病院に入院させられてしまいます。

 大ヒットテレビシリーズの第1シーズンですが、筆者が初めて見た時には、単にアメリカン・ホラー・ストーリーでした。のちに原題にサブタイトルが追加され、和題にも"呪いの館"が付け足されたようです。久々に観なおしてみましたが、やはりおもしろいですね。先日観たシーズン5"ホテル"も素晴らしかったですが、原点となる"呪いの館"もやっぱすごいです。名作です。
 呪いの館の起源は、ずっとむかしこの家に住んでいたチャールズ・モンゴメリー博士夫妻にありました。博士は開業医にして非合法な堕胎を行なうほか、動物を蘇生させたり人造生物を作ったりする実験に明け暮れていました。幼い我が子を患者の恋人に殺された博士は、赤ん坊を怪物として蘇生させます。妻のノーラは夫の狂気の沙汰に絶望し、彼を射殺して自らも命を絶ったのでした。
 ノーラ・モンゴメリーは、自分が死んだことを忘れて屋敷内をさまよい、自分の赤ちゃんを探し続けています。そして彼女が目をつけたのが、ヴィヴィアンに宿った双子でした。

 呪いの館は100年ばかりの歴史を持ち、最初の持ち主の呪われた所業によって死者が蘇る館と化し、以降ここに住む者に災いをもたらし続けました。隣人コンスタンスもここに住んでいたことがあり、彼女の子供たちはことごとく障害児になってしまいました。屋敷内で死んだ者はここで蘇り、屋敷の中でのみ存在することができます。屋敷の幽霊はリアルな存在で、ノーラのように自らの死に気づいていないような例もあります。そして霊たちは屋敷内では普通の人間として振る舞い、ここを訪れる人間に普通に干渉することができます。
 これらの設定は、"ホテル"の場合もまったく同じです。"ホテル"では死者に加えて吸血鬼が魔城の住人になっていますが。
 幽霊たちは、生きた人間から見えたり見えなかったりしますが、自分の意思で自在に姿を現したり消したりすることができるようです。あるいはメイドのモイラのように、女性には老齢の家政婦に、男性には妖艶な若い女性に見える、そんな"能力"もあります。

 以下はネタバレになります。自傷癖のあるヴァイオレットが意気投合するテイトは、じつはコンスタンス夫人の息子で死者です。夫人は彼を今も愛しんでいますが、テイトは敬遠しているようです。ランゴドン家がこの屋敷に住んでいた頃に亡くなったテイトは、この屋敷に捕らえられているはずですが、ある夜、ヴァイオレットと共に外出します。彼にはそんな能力があるのでしょうか。いいえ、ハロウィンナイトには、死者たちは仮装お化けたちに紛れてこの世に復活することができるのです。そして2人は血まみれの若者たちに追われますが、彼らはハロウィンのメイクをしていたわけではありませんでした。かつてテイトが学校で銃を乱射した事件が、これで明らかになります。
 コンスタンス夫人の唯一生きている娘アディが車にはねられたとき、夫人は瀕死の娘を今はハーモン家のものである呪いの館に運び込もうとしますが、その理由は判りますね。

 これ以外にもたくさんの人物が登場しますよ。長い歴史を持つ建物ですから、関わった人もたくさんいるわけで、その人たちが様々な形で物語に関わってきて、ストーリーが予測不可能な展開を見せます。
 旦那の浮気で険悪ムードになってしまったハーモン一家。それを修復し心機一転やり直そうと越してきた新居が呪いの館だった。心機一転どころか、家族の溝はますます深まるばかりです。浮気相手のヘイデンが新居を突き止めて追ってくるわ、火傷男につきまとわれるわ、お隣のラングドン親子は得体が知れないわ。娘のヴァイオレットは心身症のテイトと引きこもってしまうわ。あげくの果てにヴィヴィアンは、ベンと別の男の子を同時に妊娠します。コンスタンスが、ノーラ・モンゴメリーが、ホモのカップルのチャドとパトリックが、ヴィヴィアンの子供を狙っています。
 ハーモン一家は果たしてどうなるのでしょう。生まれてくるヴィヴィアンの子供たちは?
 急展開のラスト、果たしてこの結末は、バッドエンドなのでしょうか、それともハッピーエンドなのでしょうか。観るものをなんとも奇妙な感慨に陥らせるのですが、呪いの館はそこに在り続け、次の生贄を待っているのでした。

原題:American Horror Story: Murder House。
2011年アメリカ、TVシリーズ12話。
監督、脚本:ライアン・マーフィー、ブラッド・ファルチャック、アルフォンソ・ゴメス=レホン、デヴィッド・セメル、マイケル・アッペンダール、ジェシカ・シャーザーほか。
出演:コニー・ブリットン、ディラン・マクダーモット、エヴァン・ピーターズ、タイッサ・ファーミガ、デニス・オヘア、ジェシカ・ラング、フランセス・コンロイ、ケイト・マーラ、リリー・レーブ 、アレクサンドラ・ブレッケンリッジ、ジェイミー・ブルーワー、クリスティーン・エスタブルック、モリス・チェストナット、マット・ロス、マイケル・グラジアデイ、イヴ・ゴードン、アズラ・スカイ、ローサ・サラザール、ザカリー・クイント、テディ・シアーズ、サラ・ポールソン、シェルビー・ヤング 、ミーナ・スヴァーリほか。

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