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トップ・シークレット【映画】

2017/10/07


 第2次世界大戦中、ドイツで開催される音楽フェスティバルに招待されることになったアメリカのロック歌手ニックは、ドイツで偶然知り合った女性ヒラリーが警官ともみ合っているところを助けますが、じつは彼女は反政府レジスタンスの一員なのでした。
 逮捕拘束されたニックは、激しい拷問を受けたあと銃殺刑に処せられることになりますが、フェスティバルに彼が不在であるのはまずいという政府の判断で刑を免れます。
 ヒラリーとその仲間たちによって救出されたニックは、ドイツがフェスティバルに世界の注目を集めておいて開発した恐ろしい武器で世界を征服しようとしていることを知らされます。世界中の潜水艦を強力な磁力で吸引してしまうその武器を開発させられたのが、ヒラリーの父でした。拘束されている際にフラモンド博士の居場所を知ったニックは、ヒラリーたちを案内するためにレジスタンスに参加することになります。

 映画「トップガン」でトム・クルーズのライバル飛行士として共演したヴァル・キルマーが主役を演じたスパイアクション・コメディです。もう33年も前の作品ですが、今から観てもそのおもしろさはなかなかのものです。単純明快なストーリーよりも、全編を彩る小ネタの数々が笑えます。この作風は後の多くのコメディ作品に影響を与えたと思います。何度も見かえしましたが、その度の新たな発見があります。

 蒸気機関車で移動中、ニックは車内で車窓から見える風景を描いていますが、景色が流れているのでキャンバスに描かれた絵は横線の繰り返しです。駅に止まった列車が再び動き出したと思いきや、動き出したのはホームそっくりの軍事車両でした。思わず「なんでやねん」と突っ込んでしまいます。
 バイクに乗ったヒラリーの髪が、停止後もなびいていたり、ニックともみ合った警官のゆがんだ顔がゆがんだまま戻らなかったり、ドイツ高官のデスクにある電話機が手前に大きく写っていると思いきや、じつはドデカい電話だったり、接近する馬車の騎手が鼻歌を歌っていると思いきや歌っているのは馬だったり。
 古書店に店員として潜伏しているレジスタンスとの対話シーンは、何やら意味不明な言語が用いられますが、じつはフィルムの逆回しだと後から気づかされます。
 いよいよ敵地に侵入し、フラモンド博士を救出するシーン。落ち葉を踏む音がうるさいと注意すると、途端に落ち葉が無音になったり。匍匐前進で進んでゆくと目前にドイツ将校の足が! 絶体絶命かと思えば、野原にブーツが置いてあっただけ。
 レジスタンスを指揮するナイジェルは、仲間の一人とともに牛に化けて軍施設の配電盤への侵入を試みますが、劇中では実際の牛が使われています。この牛がなかなかの名演を発揮します。長靴を履いているところも笑えます。そしてこの牛に惹かれた雄牛が……。

 以上は、作中に散りばめられた小ネタのほんの一部です。まだまだ山のように笑いどころがあります。そのひとつひとつがいいセンスをしてます。33年の時を隔てて今も色あせません。
 ドイツ軍の拷問に耐えきれず意識を失ったニックは夢を見ます。学生の彼は宿題を忘れたことに気づいてパニックになりますが、目が覚めると現実は牢獄で拷問中、ニックは鞭打たれながら夢で良かったと安堵します。この気持、なんか解りません? センスいいですね。
 ドイツに単身で潜入したエージェント・セドリックを演じるのは「アラビアのロレンス」や「ドクトル・ジバゴ」の名優オマー・シャリフ。レジスタンスに裏切り者がいて、後をつけられ車ごとスクラップにされてしまった彼は、四角くまとめられたクズ鉄の姿になったまま任務を継続します。

 コメディ映画はかつて大作として製作されたものですが、最近は低予算のB級ものがそのシェアを占めています。ハリウッド黄金時代には、マリリン・モンローが、スペンサー・トレーシーが、こぞってコメディ大作に出演しました。それ以前にはキートンやチャップリンの無声映画ありきでした。1970から1990年代にかけてはメル・ブルックスの痛快コメディがブレイクしました。ディズニー映画にも抱腹絶倒のコメディがたくさんあったものです。なつかしいなぁ。
 最近のコメディの大作と言えば、「テッド」や「ゴーストバスターズ」かなぁ。「ゲット・スマート」ほかのスパイコメディもあれこれ笑えるのがあったなぁ。それよりも現在は、CGを駆使したパニックおバカムービーが主流ですね、コメディと言えば。台風に乗ってサメが大量に飛んでくるとか、溶岩グモの襲撃とか。これらはコメディというよりも、つっこみどころ満載のパニック映画で、意図的にアホな設定を強行して観客につっこんでもらおうというB級作品群です。それもまた悪くはないですけどね。
 溶岩グモ「ラバランチュラ」は警察学校コメディ「ポリスアカデミー(1984)」の出演者が総出演しており、話題は「ラバランチュラ 全員集合」となっています。バカだ。

原題:Top Secret!。
1984年アメリカ、90分、翌年日本公開。
監督:ジム・エイブラハムズ、デヴィッド・ザッカー、ジェリー・ザッカー。
脚本:ジョン・デイヴィソン、ハント・ロウリー 。
出演:ヴァル・キルマー、ルーシー・ガタリッジ、ピーター・カッシング、ジェレミー・ケンプ、クリストファー・ヴィリアーズ、マイケル・ガフ、オマー・シャリフ、ハリー・ディトソン、ジム・カーターほか。

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