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LUCK-KEY/ラッキー

2017/09/26


 プロの殺し屋のヒョヌクは、今回も完璧に仕事をこなり、帰りに銭湯に寄ったのですが、石鹸で足を滑らせ、打ち所が悪く記憶喪失になってしまいます。
 売れない役者のジェソンは、いつまで経っても端役のままの自分を悲観して自殺を図りますが、失敗し銭湯に行きます。彼はそこで石鹸で足を滑らせるヒョヌクと出くわし、ふとした出来心でロッカーキーを自分のものとすり替えてしまいます。
 ヒョヌクに成りすましたジェソンは、元の持ち主の高級車を乗り回し、豪華なマンションに居座りますが、そこで謎多き女性ウンジュと出会います。ヒョヌクはウンジュが悪質な保険会社の内部告発の証拠データを所持しており殺し屋に狙われ、現在は保護されている身であることを、ヒョヌクの部屋から得た情報で知ります。
 記憶を失ったヒョヌクは、銭湯のロッカーキーから自分の着衣と所持品であろうものを回収し、自殺の形跡を残す荒れ果てたアパートに帰宅し愕然とします。彼を介護した救急隊員のリナは、32歳にしては10歳以上は老けて見えるヒョヌクになぜか心惹かれ、実家の料理店でアルバイトをさせます。
 ヒョヌクは刃物を持つとテンションが上がり、巧みな技で料理に彩りを与え、料理店はたちまち大人気になりました。また、わけも分からずにつれて行かれた映画の撮影現場で端役を与えられると、アクションシーンで自分でも驚くような名演をこなし、監督に気に入られます。
 彼はテレビドラマでも人気者になり、リナの実家の料理屋もヒョヌクのファンが詰めかけ大繁盛します。
 一方、ヒョヌクに成りすましたジェヨンは、ウンジュと知り合い懇意になりますが、ヒョヌクが殺し屋でウンジョを殺すために保険会社に雇われたことを知ります。ジェヨンはウンジュと共に逃げようと画策しますが、そこへ記憶を取り戻したヒョヌクが帰ってきます。

 2012年の日本映画「鍵泥棒のメソッド」が原案になっているそうです。反日感情の高い韓国ですが、日本の小説やコミックを原作とした映画、あるいは映画のリメイクをたくさん製作し、その多くを大ヒットさせています。そしてこの作品も韓国では大ヒットとなり、韓国コメディ映画史上最速で500万人の観客動員数を実現し、上映開始2週連続1位で700万人の観客を魅了したそうです。
 主役のヒョヌクを演じたのは名バイプレイヤーのユ・ヘジン。数々の映画で個性的な脇役を演じ続け、筆者も大好きな俳優でした。最初に見た時は変な顔の役者だなぁと思ったりしましたが、それはオ・ダルスと同じで、徐々に見なれるようになりやがて好きになり、彼が出ていれば観たくなり、やっぱ映画は脇固めがしっかりしてないとなぁ、なんて思うようになりました。
 そうですか、ユ・ヘジンが主演ですか。しかもハードボイルドなヒーロー役、そして本国で大ヒット。日本公開がひじょうに待ち遠しかったです。

 ハードボイルドなアクション映画ではありますが、喜劇です。寡黙な殺し屋ヒョヌクは銭湯で頭を強打し、売れない役者に変じ、切られたり殴られたりの端役の精を出し、リナの実家の料理屋では巧みな包丁さばきで食材を花や動物に変え、客の目を楽しませます。孤独な人生を送ってきた彼が、次第に明るい表情を取り戻し、リナとその家族に触れて家庭の暖かさを覚えます。
 一方、ヒョヌクに成りすましたジェヨンは、高級車を乗り回し、知人宅を回ってヒョヌクの財布から借金を返済し、綺麗なマンションの室は食べ散らかして台無しにしてしまいます。ゴージャスな部屋に住んでも、これまでの安アパートでゴミと悪臭に囲まれていた暮らしと変わりません。ヒョヌクの方は、安アパートをきれいに片づけて清潔に暮らしているというのに。
 ジェヨンには、理髪店を営む父がいました。成功するまで帰って来るなと怒鳴り、馴染みの客にはバカ息子とののしるものの、ジェヨンの出演する作品は必ずチェックし、成功祈願のお宮参りを欠かしません。それを見たヒョヌクは、役者で身を立てるためにいっそう精進します。
 記憶を取り戻したヒョヌクは、自分など死んでも誰も気にしないと悲観するジェヨンに、父親の話しをします。
 ヒョヌクは、ジェヨンに銭湯の鍵を盗まれ、貧乏暮らしを余儀なくされるものの、リナとその家族という家庭の温もりや、たくさんの人たちとの交友関係を得ることができます。しかしそれも彼の記憶が戻ったことで淡い夢と消え去る運命……になるかどうかは、映画を観てください。

 最初は変な顔の俳優だと思ったが、観ているうちにとてもカッコイイと思えるようになった、とは筆者と一緒に観に行った人の言。またひとりユ・ヘジンのファンが増えましたね。韓国でもファンが急増したんじゃないでしょうか。年季を重ねて人気が出てくる役者さんは強いです。これからの活躍がますます楽しみですね。
 ジェヨン役のイ・ジュンはK-POPアイドルグループ M-BLACK の元メンバーで、これまでも役者としてかなり活躍しています。筆者はTVドラマ「アイリス2」で彼の演技を観ました。なかなかよい個性の持ち主なので、期待できますね。

 韓流映画を観てよく感じるのですが、近代的でスタイリッシュな人と街並みが、一皮身けば古来の伝統を受け継いだ庶民的な側面を見せる、この豹変ぶりは独特ですね。今回もスポーツタイプの高級車を乗り回し、鮮やかな手並みで仕事をこなすダークヒーローが、石鹸踏んですっころべばたちどころに庶民生活に溶け込んでしまい、安料理屋で包丁をふるってしまいます。その華麗な刃物さばきは、殺し屋稼業で培われたものですね。殺し屋と料理屋のおやじ、このギャップが笑いどころであり、韓流らしさでもあります。
 笑いと涙をぎっしり詰め込んだ内容は満足度抜群です。この映画をつまらないと感じる人はいないと思います。とくに韓流作品にあまり触れたことのない人は、これを観ればその醍醐味を知ることになるでしょう。ぜひご堪能ください。

 ところで、ジェヨンの身分証明書から自分を32歳だと思い込んでいたヒョヌク、記憶が戻ってみれば実は45歳でした。彼に思いを寄せていたリナは、それを聞いて叔父さんと同年代だと愕然としますが、そのあと彼女が彼のことをどう思い、どうするかもお楽しみです。
 話題の「LUCK-KEY/ラッキー」ですが、ラッキー(Lucky)と鍵(Key)を合成しているわけですね。ヒョヌクとジェヨンにとって、すり替えられた鍵は幸運を呼ぶアイテムになったのでしょうか。

2016年、112分、翌年日本公開。
監督:イ・ゲビョク。
脚本:チャン・ヨンミ。
原案:内田けんじ「鍵泥棒のメソッド」。
出演:ユ・ヘジン、イ・ジュン、チョ・ユニ、イム・ジヨン、チョ・ハンチョル、キム・ミンサン、チャヨプ、キム・ジアンほか。

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