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銀河ヒッチハイク・ガイド【映画】

2017/09/07


 アーサー・デントは、騒音と地響きに朝食をじゃまされて外に飛び出します。するとたくさんの工事車両が家を取り囲んでおり、今にも彼の家を取り壊そうとするところでした。工事業者は彼の家をつぶしてバイパスを通すことはすでに了解済みだと主張します。そこへ友人のフォードがやって来て、緊急事態だと彼に告げます。黒人の青年にしか見えないフォードはじつは宇宙人で、15年前に危うく車に轢かれそうになったところをアーサーに助けられた恩を今こそ返す時だと言うのです。
 辺境宇宙開発計画に基づき、バイパスを通すために2分後に地球が破壊されるので、ただちにこの星から退去しなければならない、フォードはそう主張します。
 やがて巨大な四角い飛行物体が世界中に出現し、人々はパニックに陥ります。
 地球があっけなく消滅してしまう寸前に脱出したアーサーとフォードですが、からくも逃げ込んだ宇宙船が、バイパス工事を請け負ったヴォゴン人の船で、彼らは捕らえられ、宇宙へ放り出されてしまいます。宇宙空間では30秒ていどは生存できますが、その間に別の宇宙船に救出される確率は、天文学的に低い数値です。しかし奇跡は起こり、宇宙一早い高速船が彼らを偶然拾ってしまいます。高速船は、銀河系大統領ゼイフォードが、自らの誘拐のために盗んだもので、彼は大統領でありながら追われる身でした。そしてその船に乗り合わせていたトリシアは、かつて非社交的なアーサーが嫌々ながら参加した仮装パーティで出会って意気投合した女性だったのです。冒険好きの彼女はたまたま地球に立ち寄ったゼイフォードにそそのかされて彼の逃避行に同行するハメになったのでした。

 地球はじつは宇宙のとある業者によって設計され作られたものでした。その中で2番目に知能が高いのがイルカで、人類は3番目でした。1番目は映画の最後の方に登場します。地球の破壊は50年ほど前から宇宙の某所に掲示されていたのですが、行政に興味のない人類がそれを見落としていたとのことです。イルカたちはボディランゲージで人類に何度も警告しましたが、地球人はそれを芸だと思って喜んで見ていました。イルカたちは「さようなら、魚をありがとう」のメッセージを歌って旅立ちます。新聞にイルカたちが突如消滅したという記事が記載されます。
 アーサーは寝起きを襲われた形でパジャマ姿のまま宇宙を旅します。彼を宇宙に誘ったフォードは「銀河ヒッチハイクガイド」の編集者でした。2つ折りのタブレットタイプの本で、中身は動画になっています。

 「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」とある宇宙人がその答えを求めて巨大スーパーコンピューターを作り、可愛らしい少女の姿をした宇宙人2名が問います。回答には750年を要するとの返事。少女たちは750年後に再びコンピューターを訪れます。いよいよ究極の謎に答えが出ると言うので、一大イベントとして万人が集い見守ります。果たしてコンピューターの答えは「42」。これはネタとして世界的に有名なのだそうですよ。
 そしてこのスーパーコンピューターと究極の答えが、一見何も考えていないゼイフォード大統領の逃避行の目的でもありました。

 醜悪なルックスと横柄な態度のヴォゴン人がじつによく出来ています。SFドタバタ喜劇のレッテルを貼られていますが、壮大なスケールの映像といい、クリーチャーをはじめ種々の造形といい、超一流です。観るものを圧倒する規模と美しさに目を奪われます。アーサーは地球の創造の発注を受けた業者に惑星製造の現場を見せてもらいますが、それは思わず息を飲む美しさとスケールです。壮観です。
 カルトムービーだの、カルトファンの間で根強い人気だのといった評がネット上にあふれていますが、それらは悪評ではないものの、この素晴らしい映画を軽視しすぎていると思います。この映画を単なるお笑いとしか見れないのは、心が貧しい証拠です。笑いとナンセンスの間に、数々の哲学的難題が隠されていることを、皆さんの慧眼で見抜いてください。

 高速船内の溜息を吐くドアと、究極の悲観児ロボのマーヴィンはイケでます。なんにもやる気がない、何をやっても駄目だと思っているマーヴィンの活躍にご期待ください。
 銀河系大統領ゼイフォードはなかなかのヒドさです。どうみてもロックンローラーで、パンクで、首の下からもう1つ頭が出てきて、腕も3本あります。正気の瞬間がないほどずっとおかしなテンションです。でも彼の行動にも秩序はあるんですよね。
 彼を執拗に追うケストゥラーは沈着冷静で決して笑わない鉄の女、なぜかヴォゴン人と行動を共にしています。ところが彼女もじつは致命的に変人です。ゼイフォードに惚れているんですと。
 アーサーは唯一常人(に見える)ですが、彼が一目ぼれしたトリシアもなかなかイッちゃってます。大の冒険好きで男まさりで、すでに長年銀河を旅した旅人のように宇宙船での生活が堂に入っています。そんな彼女に惚れたアーサーは大変ですね。

 数年ぶりに観てみましたが、これはやはり超名作です。こんな映画なかなかありませんって。原作者ダグラス・アダムスのアイディアとセンスに感服いたします。そして彼の思いを素晴らしい映画にしたスタッフにも拍手を送りたいです。
 原作はシリーズ化されており、そのすべてが和訳出版されています。小説の元になったのが1978年にイギリスで放送されたラジオドラマで、その後はテレビ版、ゲーム版、DCコミック版、舞台劇と種々のメディア展開が実現し、映画版が最新作です。

原題:The Hitchhiker's Guide to the Galaxy。
2005年アメリカ、109分、同年日本公開。
原作、脚本:ダグラス・アダムス。
監督:ガース・ジェニングス。
脚本:カーリー・カートパトリック。
出演:マーティン・フリーマン、サム・ロックウェル、モス・デフ、ズーイー・デシャネル、ビル・ナイ、アンナ・チャンセラー、ジョン・マルコヴィッチ、ワーウィック・デイヴィス、アラン・リックマン、ヘレン・ミレンほか。

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