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ドロメ 男子篇 女子篇【映画】

2017/09/02


 寂しい山上にある泥打高校は、今年で廃校になり、柴蘭高校との合併が決まっていました。夏休み、柴蘭高校演劇部の女子たちが、男子ばかりの泥打高校を訪れ、合同合宿をすることになるのですが、途中の山道で彼女たちは、首のない観音像と行方不明の女性の貼紙を見つけます。
 泥打高校に到着した女生徒4人と女教師を出迎えたのは、3人の現役男子生徒とOB、演劇部顧問の桐越。事情を尋ねると行方不明の女性は泥打高校の教師で、観音像の首がなくなっていることと失踪事件は無関係ではないかもしれないとのことでした。
 小春は、泥打高校の颯汰が、彼女が中学生の時に告白して振られた相手だと気づいて動揺しますが、じつは颯汰には死んだ母の霊を憑いており、嫉妬深い母は颯汰に近づく女性をことごとく退け、そのために彼は恋愛ができないのでした。
 颯汰は、母の霊のみならず失踪した女教師の霊も見えてしまいます。また、女子たちが泊まることになった教室の壁には不気味な染みが浮かび上がり、それが次第に人の顔になってゆきます。
 そして村に古くから伝わる伝説の化け物ドロメが、不気味な姿を現し、生徒たちに迫ります。

 同じストーリーを男子編と女子編に分けて製作した映画です。男子編は、泥打高校の男子たちが柴蘭高校の女生徒たちをワクワクしながら待つシーンから始まり、女子編では山の中にある高校へ向かう女生徒たちが、山道で首のない観音像と行方不明者の手配書を見つけるところから始まります。男子生徒たちの目線、女生徒たちの目線で、同じストーリーを追いかけるというユニークな2部作になっており、それぞれの見えない部分が相手の立場から見えたりします。それほど斬新なアイディアではないもののなかなかおもしろい趣向です。
 女子篇だけを観ると、颯汰に憑りついている彼の母の幽霊は見えませんし、男子篇には冒頭の首なし観音は登場しません。ドロメの襲撃シーンも男子篇と女子篇ではちがっていて、同じストーリーでも視線が変わるとこんなにちがって見えるんだという面白さが堪能できます。
 口からまっ黒な泥を吐きながら迫ってくるドロメはかなり迫力があります。ドロメに泥を吐きかけられるとその人もドロメ化してしまいます。女子用の教室に浮かび上がる壁の染みもリアルで恐ろしいです。男子篇女子篇それぞれにちがって見えたりします。

 映画を2度観て、1度目は見逃していたものを2度目に発見できたり、最初は理解できなかった事柄が2度目で解ったりということは、誰しも経験していると思いますが、この2部作を両方観るのはそれに似た経験です。どちらか一方を観たあと、次に観たもう一方では、今後の展開が分かっているのですが、視線がちがっていますし、他の視線では見えなかったものが見えて、理解が深まったりします。
 むかし観た犯罪サスペンスで、1つの事件を複数の登場キャラの視線で繰り返すという構成のものがありましたが、この作品もそれと同じ構成ですね。ただ、この作品の場合は、男子篇女子篇のどちらを先に観るかを観客が選択できるのと、男子篇を先に観た場合と女子篇が先の場合とではお話しの印象が少々変わってくるというおもしろさがあります。
 筆者は男子篇を先に観ましたから、女子篇の冒頭で女生徒たちが登場した時には、彼女たちがどういうキャラなのか、これからどうなるのかがすでに解っているわけです。逆に女子篇を先に観た場合には、彼女たちが泥打高校に着いた時点で、出迎えた男子生徒たちは観客にとって初対面であり、どんなキャラなのか未知数であるわけです。おもしろいですね。
 お話しに登場する男女2人の先生も、それぞれの篇で印象がちがって見えます。女子篇では女性教師が夜の女子会に加わったりします。

 ひじょうにおもしろいアイディアなのに、こうした2部作があまり作られないのはなぜなんでしょうね。脚本や演技もなかなか難しいと思いますけどね。観る角度を変えるのは良いけれど、それでストーリーに矛盾が生じたり、ちがうお話しになってしまったりしたら台無しですから。
 その点、この2部作はとてもよく出来ていたと思います。エンディングもそれぞれ別バージョンがあったりします。これにはちょっと驚かされます。なかなかおもしろい作品でした。

2016年、92分(男子篇)、98分(女子篇)。
監督、脚本:内藤瑛亮。
脚本:松久育紀。
出演:小関裕太 、森川葵、中山龍也、三浦透子、大和田健介、遊馬萌弥、岡山天音、比嘉梨乃、菊池明明、長宗我部陽子、木下美咲、東根作寿英ほか。

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