kepopput.jpg

バランス・ポリシー【コミック】

2017/06/22


 出生率低下が世界中で深刻化しとくに女子の生まれる確率が極端に低下してしまった近未来、人間は一部の男子を女子に性転換させることで存続を図ろうとしていました。
 健二は適合者であったため13歳で田舎を離れ、性転換手術を受けることになりました。それは徹底して細部まで女性にこだわった処置で、生まれ変わった健二はまったくの別人になって帰ってきました。幼馴染みの真臣は、ひじょうに可愛い少女に転身した健二に戸惑いますが、健二は心は男のままだと主張し、真臣
にこれまで通りに接することを求めます。しかしながらどこからどう見ても女子で、腕力まで失ってしまった健二を同性として見ることはできません。
 健二は健二で、憧れていたちー姉ちゃんに同性として接せられ戸惑います。

 のどかで豊かな自然に囲まれた小さな田舎町にとって、適合者の出現はちょっとした事件です。健二が少女に変わってしまったことで、真臣も、幼馴染でいつも一緒に遊んでいたミーコも心穏やかではいられなくなってしまいます。
 深刻な少子化と女児の出生率の低下、政府は戦闘機を製造しメンテナンスし続けるほどの経費をかけて適合者を女性に変え、そのケアを続けます。人類滅亡の危機が目の前に迫った深刻な事態ですが、このお話しにはそんな緊迫感はまったくなく、吉富昭仁お得意の可愛い雰囲気のお話しが展開します。人類滅亡の危機よりも、健二や真臣に差し迫った重大事項は、これまでのような幼馴染みの関係ではいられなくなってしまったというあからさまな違和感です。健二が少女に姿を変えてしまったために、真臣は彼をこれまでの幼馴染とは思えませんし、健二にひそかに思いを寄せていたミーコもやり切れません。そして健二にとって憧れるだけの存在だったちー姉ちゃんが同性として急接近して来ます。

 これまで筆者が愛読してきた吉富昭仁の「スクール人魚」や「しまいずむ」は、少女たちのちょっぴり百合なお話しで、この作品も絵柄的には同じなのですが、セーラー服の可憐な少女は心は男のままなんですね。そして健二は改造手術の際に知り合った五郎と女性同士として親しい仲になります。
 ちょっぴり不思議な感覚の物語ですが、人類滅亡の危機という重い現実はこの作品ではテーマとしては切り捨てられていて、少年少女たちは目の前に差し迫った身近な現実に戸惑ったり悩んだりしながら大人になって行きます。
 健二は体は女性でも心は男のまま、いまだにちー姉ちゃんに憧れているわけですが、こんなんで男性と恋愛して子供を作ることができるのでしょうか。政府の少子化対策は心も女性になるように洗脳してしまわなければならないのではないでしょうか。……なんていうことを心配するのは、この作品の趣旨に反するナンセンスにほかならないわけですけどね。

2014年 チェンジH/トランススイッチ(少年画報社)連載。
著作:吉富昭仁。
コミック2巻。

コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

目 次
能書き

思うこと全般

けぽっぷ体験

アイドルのこと

韓流映画

番外編


索引 韓流映画&番外編





  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< October 2019 >>

サイト内検索

NEW ENTRIES










recent comment

links

プロフィール

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM