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痛すぎる客

 かぶりものやコスプレや、テーブルいっぱいにアイテムを広げる客であっても、ひとりでおとなしくしている分には、案外いい感じだったりします。いるんですよ、そういう痛い行為に及んでいるにも関わらず謙虚で、物静かで、紳士的ですらある客。本物の軍人や本物のドラキュラ伯爵なのかと見まがうほどの成り切りぶり、落ち着いたもの腰と超然とした態度。メイドさんのお店なんだから、こういうのもアリかな、なんて周りを納得させてしまうほどの、立派なイタ客ぶり。一般の店では怪しさ炸裂でも、メイドさんのお店では、勇者にさえなってしまう。ここまで来れば、痛さを通り越してむしろさわやかでさえあります。
 ところが、悪い方に痛さを通り越している、痛すぎ客の方が圧倒的に多いのが、メイドさんのお店の悲しい現実です。

 痛すぎる客の多くは、団体戦で店を汚染します。なかには個人戦でメイドさんを独占し自宅のハウスメイドよろしく扱う身の程知らずもいますが、そういうのが数を成した場合に本格的な汚染が始まります。
 メイドさんのお店は、ご主人様にとってのお屋敷という設定ではありますが、何をしても許される自分の家ではありません。他にも大勢の客がいる、言わば大切なお客様をお招きした状態のお屋敷なのです。ですからご主人様と言えども、節度をわきまえなければなりません。でないと招かれたお客様は不快な思いをして帰ってしまいます。
 痛すぎる客の目に余る暴挙に耐え兼ねてお店を出てしまい、2度と寄り付かないという事例は少なくありません。常連客が大挙して店を占拠し、やたらと席を立ち歩き、大声で談笑し、手をたたいて奇声を発する様は、見ていて楽しくありません。持ち込んだ菓子類をバリバリ食ったり、テーブルに突っ伏したままグースカ寝ていたり、荷物を預けて出て行ってしまったり、そんな信じられない暴挙が実在するのです。
 客層が悪いという表現をよく耳にしますが、このように痛すぎる客が常駐する原因の多くはお店の側にもあります。メイドさんたちが、客の暴挙を許容し、一緒になってタメ口で騒ぎ、他の客の相手をしない、するヒマがない。そういう状況なんですね。
 痛すぎる客しか来ないから、彼らを撃退したら利益が上がらないから、そんな苦しい事情もあるのでしょう。

 痛すぎる客の多くは、意外にも年配者だったりします。若者に範を垂れるべき年長者が、率先して騒ぎ、溜まり、メイドさんを独占し、お店の客層を悪くしてしまう。あきれたものです。無理を言ったり、お店にないものを要求したりするのも、たいていジジイです。ジジイは説明しても聞く耳を持たないし、前回はしてもらったなどとウソを吐くし、損得感情でばかりものを言うし、恥を知りません。ジジイが複数集まってわめき出したら、もう手が付けられません。
 横暴をたしなめられると、わしは店のためを思って忠告しているなどと、胸を張ります。憎たらしいですね。周囲に害を成すしか能がないくせに、憎まれ口だけは一流です。
 ほんとジジイには困りものですね。清く正しいオタク街に、なんでジジイがわいて来るんですかね。人生の先輩があれでは、今の若者たちが可哀そうです。
 有害なジジイどもは、メイドさんのお店じゃなく、冥土にでも行きやがれ、と声を大にして言いたいですね、同じジジイとして。

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