kepopput.jpg

暗黒女子【映画】

2017/04/14


 聖母マリア女子高等学院の経営者の娘で同学園の3年生の白石いつみが、校舎から身を投げて死にます。才色兼備にして全校生徒の憧れの的であった彼女がなぜ死ななければならなかったのか、学園内にさまざまなウワサが飛び交います。いつみの亡骸は校庭に清らかな姿で横たわり、手にはスズランの花を握りしめていました。
 折しも、いつみが主催していた文学サークルでは、定例会が開かれ、いつみの親友である澄川小百合は「白石いつみの死」というテーマを設定し、所属部員に自作の小説を朗読させます。
 照明を落とした暗黒の文学サロンに、ろうそくの炎に浮かび上がった朗読者の声が響きます。

 二谷美礼の小説はこうでした。彼女は貧しい家庭に生まれ育つも奨学金制度で同校に入学し、読書好きであることから白石いつみの目にとまり文学サークルへの参加を果たしました。そしていつみの弟の家庭教師として彼女の家に出入りするようになり、いつみからスズランの模様のバレッタ(髪留め)をプレゼントされます。同時にいつみの悩みを聞かされることになります。それは同じサークルの高岡志夜が、敬愛するいつみの父を誘惑しているというものでした。父の書斎からは志夜が使っているスズランの香水の香りがするハンカチが出てきました。
 小南あかねの作文は、一流料亭の娘として育った彼女が、いつみの勧めで文学サークルに入り、サロンに併設された充実したキッチンに魅せられ、サークルの読書会につきもののデザート作りで腕を揮うようになったという内容でした。そして彼女もまたいつみから悩みを聞かされています。二谷美礼が強引に弟の家庭教師を買って出て家に出入りするようになり、それから物がよくなくなるようになった、とくに祖母からもらった大切なスズランのバレッタがなくなったことは耐えがたいショックであると。
 ディアナ・デチェヴァの作文には、彼女はブルガリア人で、白石いつみがブルガリアに短期留学した折りに知り合い、それが縁で来日し同校に入学でき、文学サークルにも参加できたことが書かれてありました。そして彼女は小南あかねが白石いつみを恨んでいたことを告白します。いつみは自分の卒業と同時にサロンを閉鎖することをあかねに伝えており、その後はキッチンが使えなくなってしまうことをあかねは残念に思うばかりか、いつみの横暴と捉えていたというのです。あかねには腕にスズランのような火傷の痕がありますが、それは彼女が実家の料亭に放火した際にできたものとのことでした。
 高岡志夜は、高校生にしてライトノベルで作家デビューを果たし、そのことが白石いつみの目にとまり、文学サークルに参加するようになりました。彼女はディアナが魔女であると告白します。そしてスズランの花は、ディアナが校庭で大切に育てていたものでした。

 4人の少女たちの小説は、互いに互いを犯人であると告発する内容のもので、いつみが握っていたスズランの花は犯人を示唆するダイイングメッセージであると主張しています。おもしろいですね、4人の少女たちはそれぞれにスズランに縁の品を持っています。果たして真犯人は誰なのでしょう。
 また、親友の白石いつみを殺された澄川小百合が、さも楽しげに微笑みながら少女たちの告発小説に聞き入っていることもひじょうに気になります。
 暗くされたサロンの中央にはテーブルが置かれ、その上には火にかけた鍋が用意されています。定例会ではなぜか闇鍋パーティが恒例になっており、参加者たちは思い思いの具材を持ちよりますが、それを鍋に入れるのは澄川小百合の役目。あとのみんなは暗闇の中で不思議な味に首をかしげているしかありません。

 4人の小説の朗読が終わると、最後に澄川小百合の総括が始まります。白石いつみはなぜ死んだのか、誰が殺したのか、それともやはり自殺だったのか、澄川小百合によるいつみの回想シーンでは、少女たちが敬愛するいつみの意外な姿が浮き彫りにされ、そこから驚異の真相が明らかにされます。
 本項ではネタばれはやめておきますが、予告編にあるように驚愕のラスト24分はほんとおもしろいです。みなさん大いに裏切られて下さい、裏切りエンターテイメントをご堪能ください。
 ただ、原作を先に読んだ方の多くが、映画はいろいろはしょり過ぎて初めての人では内容がよく判らないのではないか、結末が残念だ、そんな感想を述べています。筆者は原作を読んでいませんが、ストーリーはちゃんと把握できましたよ。映画版、とても楽しめました。
 では、原作のおもしろさがいかほどのものなのか、これから読んでみることにします。

原作:秋吉理香子。
2017年 105分。
監督:耶雲哉治。
脚本:岡田麿里。
出演:清水富美加、飯豊まりえ、清野菜名、玉城ティナ、小島梨里杏、平祐奈、升毅、千葉雄大ほか。

コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

目 次
能書き

思うこと全般

けぽっぷ体験

アイドルのこと

韓流映画

番外編


索引 韓流映画&番外編





  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< October 2019 >>

サイト内検索

NEW ENTRIES










recent comment

links

プロフィール

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM