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加藤家へいらっしゃい! 〜名古屋嬢っ〜【テレビドラマ】

2017/30/10


 名古屋市の上流家庭加藤家の騒動を描いたホームコメディです。スタッフやキャストに名古屋出身の人がほとんどで、セリフも名古屋弁で貫かれています。製作テレビ局は名古屋テレビ、いわゆる名古屋による名古屋のための番組です。
 関西でも関東でもない独自の文化を持つ名古屋の特徴が大いに発揮されています。冠婚葬祭を派手に執り行う地方色を名古屋人自ら見栄っ張りと豪語してはばからず、それを愉快に、さらにド派手に演出しており、名古屋っ子にしてみれば冷や冷やものではないかと心配になるほどです。
 堤幸彦監督をはじめ、出演者はほぼ名古屋人、筆者の敬愛する佐藤二朗ももちろん名古屋人。ただし主役の名古屋嬢っ加藤環(たまき)役の重泉充香は東京人です。あと、変な訛りの中村洋一(長女加藤ひばりの恋人)役の斎藤工も東京人で、回を重ねるごとに訛りの変さが悪化して行きます。
 関西では筆者の知る限り深夜枠で放送され、たまたま見つけてたいへん興味を持ちDVDボックスをお買い上げいたしました。名古屋人ならずとも大いに楽しめますし、筆者自身かなりほれ込みました。このDVDボックスは今でも家宝級の逸品ですし、今年になってからも観返して抱腹絶倒しております。
 名古屋では最初単発もののドラマを放送し、それがどえりゃあ当たったので急きょシリーズ化、12話が追加されたようです。さらにDVD巻末にもう1話が追加されています。これは12話で登場人物たちが、脚本家にクレームを出すというはみだしパートがあり、それを受けて作り直され最終話(改)になっています。

 加藤家の大黒柱にして家長の加藤光一郎は、家族が住んでいる同じ高級マンションで歯科医をしていて、助手の井上晴美とはほぼ家族後任の不倫関係。妻の加藤芳子は雑誌にも登場するカリスママダムですが、彼女の通うテニスクラブの宗方コーチと不倫しています。
 長女のひばりにはフェラーリを乗り回すエリートサラリーマンの中村洋一という婚約者がいて、次女環には3人の彼氏軍団がいます。彼氏軍団は環が犬笛を吹くと飛んできますが、3人とも別々の大学に通っており、環自身はカネシロ学院大学に通っています。瑞希は中学生にして小説家としての才能が世に認められつつあり、加えてドラマ「中学生日記」に出演中。長男の保は将来は渡米してミュージシャンになる夢を持っていますが、しばしばその存在を家族から忘れられます。でも柳田千佳という恋人がいます。
 光一郎の弟雪次郎は、小劇団を運営しており、資産家の兄と兄弟であるとは信じられないような貧乏生活を送っています。家政婦の横山みかんは、ひじょうに働き者で、家族の無理難題な依頼を瞬時にこなし、それいがいにも何かと不思議な能力を持っています。
 以上のようなキャラクターが、お話しの舞台である加藤家の居間を毎回あわただしく行き交い、贅沢三昧大ぼら三昧のドタバタ劇を繰り広げるのですが、じつはみんなひじょうに情が厚かったりして、家族の悩み、知人の苦しみ、横山さんの悩みには、全力をあげて解決に当たります。ここ一番の時には、加藤家全員で家族円陣を組んで難関に挑みます。
 家族がドタバタを演じていると、はたまた絶体絶命の危機に瀕していると、奥座敷のふすまがパッと開いて「なにを騒いどりゃ〜す」と眼光鋭く登場するのが、光一郎と雪次郎の母である加藤美津子。美津子様は
中部北信越地方のドン・コルレオーネと恐れられる重鎮で、名古屋の名だたる施設を所有し、愛知万博や中部国際空港の誘致にも一役買った実力者なのです。
 美津子様に解決できないことはなにもなく、みんな彼女を頼りにしているのですが、ひとたび彼女の逆鱗に触れると、ツンドラ−のリストに記載され、シベリア送りになり炭鉱で重労働を課せられることになります。

 とにかく笑えます。そして加藤家を見舞うピンチにハラハラドキドキさせられます。熾烈な見栄の張り合いと悪巧みが錯綜しますが、最後には心温まるエンディングが用意されていて、次回が楽しみになります。
 最終回の美津子様が仕掛けた大芝居のエピソードなんか、ハンカチ3枚はご用意ください。

 堤幸彦監督と言えば、TRICK、20世紀少年、SPEC、神の舌を持つ男などを筆者は観てまいりましたが、映画化もされている人気長編TVシリーズから、劇場版超大作まで手掛けるなかで、加藤家の居間という1つの舞台のみで構成される、小劇団のお芝居のような作品を作ったことに何だか温かいものを感じました。低予算のTVシリーズだからと言って手抜きは感じられません。堤ワールドの独特のユーモアとペーソスが凝集されています。もう大絶賛です。おそらく今後も何度も観て笑って泣くと思います。

 最後に、美津子様が「みんなでまた帰ってくるでのう」とおっしゃっていました。その日を待ちわびて早十数年。堤監督……まだですか?
 それと、DVDレンタル全4巻ではテレビ単発放送分の収録がありません。DVDボックスには収録されています。

2004年テレビ放送単発1話+12話+DVD1話。
監督:堤幸彦。
脚本:佃典彦、鹿目由紀。
出演:重泉充香、多田木亮佑、石河美幸、すほうれいこ、石田未来、谷川功、佐藤二朗、赤座美代子、木村仁美、広澤草、斎藤工、西川里美、清水宏ほか。

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