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キサラギ【映画】

2017/03/01


 売れないグラビアアイドル如月ミキは、マネージャーに対して「やっぱり駄目みたい。私もう疲れた。色々ありがとう、じゃあね」という遺言めいた言葉を残して焼身自殺してしまいました。彼女のファンたちはネットを通じて情報をやり取りし、彼女の死後1年目に一周忌追悼会を催すべく古びたビルの最上階を借りて集まることにしました。
 集まったメンバーはたったの5人。熱烈なファンにして今回の会の一切を取り仕切った家元、福島から6時間をかけてこのために駆け付けたという安男、チャラ男のスネーク、厳格な性格のオダ・ユージ、いちご娘。は性をいつわってチャットに参加していたちょっと不気味な中年男でした。
 それぞれに如月ミキにまつわるお宝を持ちより、天国のミキちゃんのために楽しいパーティにしようと、乾杯し盛り上がろうとするのですが、当初から不機嫌だったオダ・ユージが、如月ミキの死は他殺だったと宣言したことから会の様相が一変してしまいます。
 オダ・ユージは、彼女がストーカー被害に遇っていたことを打ち明け、いちご娘。が彼女の家を見張り、1度ならず部屋に侵入していたことを明らかにします。オダ・ユージは、警察が彼女の死を自殺と断じるために調書等の証拠をすべて隠滅してしまったと主張し、自らの手で犯人を罰するためにこの会を利用したのでした。
 ところが、いちご娘。の不審な行動にはちゃんと理由があるのでした。それより誰も知らないような如月ミキの内情をオダ・ユージは、どうして知っているのでしょう。みんなの不信感が今度はオダ・ユージに集中します。それでも彼は如月ミキの他殺と警察の証拠隠滅を主張します。すると家元が、警察による隠蔽は絶対になかったと断言し、では家元がなぜそんなことを知っているのかという疑問がわき起こります。
 いちご娘。によるとストーカーは確かに存在し、彼の言うモヒカン頭の男が、とあるイベント会場の写真の中に見つかりました。そしてそれがスネークであることが判明します。でも彼は如月ミキがよく利用していたお店の配達員でしかありませんでした。
 如月ミキには、故郷に残してきた恋人がいました。そして彼女の出身は福島。ということは安男と同じ。

 歌が下手で、それほど美人でもなく、ブレイクの予感がまったくしない売れないアイドル如月ミキ。彼女の追悼のために集まったファンはたったの5人。しかもそのひとりひとりが何らかの形で彼女と関わりがある人物であることが判明して行きます。では、彼女の純粋なファンなんていなかったのでは。そんなことはありません。彼女に200通ものファンレターを送り続けたファンがいて、彼女はいつもその手紙に勇気づけられ、それは彼女にとって命よりも大切な宝物でした。
 でぶっチャーの悪名でファンからも嫌われていたマネージャーは、これといった取り柄もない如月ミキを何とかして大成させたいと必死でした。それゆえに仕事にも私生活にも厳しく、彼女が彼に残した電話での遺言がタメ口だったことがひじょうに不自然でした。
 それぞれに彼女と関わり合った5人が、疑問と情報を出し合ってゆくうちに、彼らは意外な方向から如月ミキ焼身自殺の真相に近づいてゆくのでした。

 古びたビルのペントハウスという小さな空間で繰り広げられる推理劇ですが、推理サスペンスの要素よりも5人の人間模様を描いた群像劇の要素が大きく、不可解な謎が解かれてゆくにつれて、それぞれのキャラクターの如月ミキに対する思いが明らかになり、それが感動となります。とってもハートフルで、笑って泣けます。
 事件の謎を解く究極の鍵は、熱烈なファンからのファンレターが彼女にとって命よりも大切だったこと、厳格なマネージャーにタメ口の遺言を残したこと、彼女がかなりドジっ娘だったこと。
 そして全員がたどり着く意外な真相。ミキちゃんは幸せだった。そう結論づけ、みんなで彼女のビデオを見ながら踊ります。応援コールとダンスが絶妙にそろっているところが不気味です。

 心温まるラストの最後の最後に、後日談の形でもう1つのエンディングが用意されていますが、あれはどうなんでしょう。筆者的にはまったく無用な気がしました。
 でも、お話しは映画のエピソードにとどまらず、アニメ声優出演によるドラマCDがありまして、そっちでは別のエンディングが用意されているそうです。もしかしたらそれにつながっているのかな、と思ってみたり。そしてさらにこの作品をノベライズした小説版というのもありまして、またちがったエンディングになっているそうです。さらにさらに、舞台版、落語版、朗読版もあったそうですよ。

2007年、108分。
監督:佐藤祐市。
脚本:古沢良太。
出演:小栗旬、ユースケ・サンタマリア 、小出恵介 、塚地武雅、香川照之、末永優衣、米本来輝 、平野勝美、酒井香奈子、宍戸錠ほか。

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