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RANMARU 神の舌を持つ男 鬼灯デスロード編【映画】

2017/01/06


 堤幸彦原作(といっても小説とかはないようです)と言えば、テレビドラマから映画化もされた「TRICK」が有名ですが、これも堤幸彦の手によるテレビシリーズ「神の舌を持つ男」の劇場版です。「TRICK」では、奇術師の山田奈緒子と大学教授の上田次郎が、邪宗による怪奇現象とそれにまつわる殺人事件のトリックを見破り、事件を解決して行きますが、「神の舌を持つ男」は、味わったものを瞬時に成分分析してしまう特技を持つ朝永蘭丸(ともながらんまる)の事件簿で、事件の舞台が田舎で、古い因習や言い伝えが事件の発端になっていることなどが「TRICK」とそっくりです。朝永蘭丸とそのご一行は偶然行き着いた田舎で事件を解決し、村に平和と恵みをもたらし、また次の田舎へとさすらってゆきます。そして次から次へと繰り出されるギャグとネタの数々も「TRICK」を踏襲しています。
 このシリーズの舞台は温泉地です。田舎でも温泉地限定です。大学院生の蘭丸は祖父の通夜に訪れた芸者のミヤビに恋い焦がれ、彼女を追って旅を続けています。彼の舌は何でも成分分析してしまうので、異性との口づけもその能力によって口臭や歯周菌の温床と化し、吐き気の原因となってしまうのですが、偶然にミヤビとしたキスで不快感を感じなかったので、彼女をこの世で唯一愛せる女性と信じてしまったのでした。
 蘭丸に出会って一目ぼれしてしまった甕棺墓光(かめかんぼひかる)と、宮沢賢治を愛する宮沢寛治が旅の同行者となり、ミヤビを追って温泉地を点々とする蘭丸と共に事件を解決して回るのでした。うさんくさい骨董商を営む甕棺墓光は常にハイテンションで、自称名探偵として事件を推理しますが、それが当たった試しがなく、宮沢寛治は光のボケの連発に逐一突っ込みを入れ続けます。お互いに犬猿の仲のように見えますが、これで絶妙の名コンビです。唯一沈着冷静にして謙虚な蘭丸ですが、この2人に引きずられる形でお笑いの渦中にハマり込んでいます。

 テレビシリーズは観てなくても劇場版は存分に楽しめます。映画の冒頭で宮沢寛治役の佐藤二朗がこれまでのお話しの概要を親切に説明してくれます。松竹映画なので冒頭で富士山が出現します。「富士山でたぁ、お世話になってます……」のっけから佐藤二朗の声が響き渡り、客席はすでに笑いに包まれます。ここからかなり長い解説があって、神の舌を持つ男の世界が概観できます。。
 劇場版は、「RANMARU 神の舌を持つ男 酒蔵若旦那怪死事件の影に潜むテキサス男とボヘミアン女将、そして美人村医者を追い詰める謎のかごめかごめ老婆軍団と三賢者の村の呪いに2サスマニアwithミヤケンとゴッドタン、ベロンチョアドベンチャー!略して…蘭丸は二度死ぬ。鬼灯デスロード編」というタイトルなのだそうです、正式には。長っ。こんなタイトル全部記載している映画館はありませんって。したがって多くの観客が正式タイトルを知らずに済ましてしまうことになります。映画の冒頭にはゾロゾロゾロっとタイトルが流れますが、速くて読めず、それがタイトルと気づく人も少ないと思います。

 ミヤビを追いかけてヒッチハイクで滋賀県の米原に行こうとした蘭丸は、なぜか山形県の米沢で車を降り、あてどなく彷徨ううちに行き倒れ、今回の舞台となる山深い温泉地鬼灯(ほおずき)村に運ばれます。
 敬愛する祖父が三助で、その技を伝授されていた蘭丸は持ち歩いていたお風呂セットから村人に三助であると見破られ、仕事の依頼を受けます。三助とは温泉や銭湯で、風呂炊き、掃除、背中流しの三役をこなす職人のことで、蘭丸と宮沢寛治はこれで旅の資金を稼いでいます。そして今回も都合よく殺人事件が起き、神の舌の出番となるわけです。
 鬼灯村に着くなり、たいへん高齢にも関わらず異常に元気で身軽な老婆集団が、黒い水や鬼火の噂を口にし、子殺しの湯という不吉な呼び名で村に伝わる呪いの話しをし、かごめかごめを舞い始めます。怖いですね。
 そして殺人事件が起きます。蘭丸たちは否応なく事件に巻き込まれてゆき、それを解決することになります。

 筆者は佐藤二朗が大好きで、予告編で彼の姿を見た時に観に行くことが決定しました。原作、監督が「TRICK」の堤幸彦だと知ったのは、観た後のことでした。佐藤二朗が全編に渡って出ずっぱりで、主役を食うほどの存在感で迫って来るので、それだけでおいしい作品でした、筆者にとっては。とは言っても佐藤二朗出演作品は、テレビシリーズ「加藤家へいらっしゃい! 〜名古屋嬢っ〜」と映画「女子ーズ」くらいしか観てないんですけどね。「スウィングガールズ」や「HK 変態仮面」にもチラッとでてましたけどね。「幼獣マメシバ」では主演でしたが、"主演"というのが筆者の中では彼らしくない、みたいな意味不明な妙な思いがありまして、観ておりません。今回の「RANMARU」では脇を固める役どころでありながら、出ずっぱりでしたから、佐藤二朗を満喫するのにこれ以上の作品はないと思いました。
 余談になりますが、國村隼の脇役ぶりもすばらしいですよね。もうたまらんです。映画やドラマは、やっぱ脇役ですって。脇があまいと面白さも半減しちまいます。主役俳優は、そのキャラクター色に染まり過ぎて、他の作品に出演するとなんだか色あせてしまったりすることがありますが、名バイプレイヤーは何十本あるいは百を超える作品に出演しても長く色あせません。
 同様に、温水洋一、伊武雅刀、嶋田久作、松重豊といったお歴々の筆者は大ファンです。「亀は意外と速く泳ぐ」には、この4人が一挙出演! 夢の競演でしたね。
 ということで、この映画は筆者にとって"佐藤二朗を満喫する"ための作品でした。みなさんもこれを観て佐藤二朗のファンになりましょう。

 あんまり佐藤二朗を押すと、他に面白味はないのかと言われそうですが、もちろん濃厚な笑いと感動がギューギュー詰まっているのでご心配なく。甕棺墓光こと木村文乃も奮戦してましたよ。両手を広げて「タイタニック〜」そのまま後ろ向いて「リオデジャネイロ〜」ってバカ。

2015年、105分。
監督:堤幸彦。
脚本:櫻井武晴。
出演:向井理、木村文乃、佐藤二朗、岡本信人、渡辺哲、でんでん、矢島健一、春海四方、落合モトキ、永瀬匡、中野英雄、広末涼子、市原隼人、黒谷友香、財前直見、木村多江ほか。

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