kepopput.jpg

組みしだかれてツインテール【演劇】

2015/05/20


 なんかすごい舞台を観ました。友人に誘われて観に行ったんですが、ほんとすごかったです。
 劇団 子供鉅人(こどもきょじん)という結成10周年を迎える大阪の劇団で、このたび東京に拠点を移すことになったそうです。劇団の運営って経済的にも大変なのに、さららる躍進のために上京するなんて、思い切ったことをやるものです。たしかに大阪にいたって文化は育ちませんけどね。大阪というところは、でかい口をたたくだけでソロバン勘定でしか物事を見ない、まっこと文化が育たない不毛な田舎ですから。都会のフリしてるだけの空っぽの砂漠です。

 学生服2名のコントみたいな前説のあと、暗転して舞台に出現したのは、セーラー服の高校生たち、しかもみんな膝までパンツを降ろしています。彼女たちに比べると巨人のようなおねえ2名が、恥ずかしい格好で震えている女子高生たちに、お前らみんな奴隷だ、なんてことを言っています。
 かくして女子高生たちの奴隷生活な1年が始まります。畳み掛けるような機関銃トークに退屈しているヒマもありません。奴隷たちの長に任命されたメガネっ娘は女王様と呼ばれ、本人はほとんど押し付けられたことにも気づかずにせっせと自分の責任を果たそうとします。でも彼女の思いは空回りばかりで、彼女を疎ましく思う娘も出てきます。欺瞞そして裏切り、おねえたちに取り入って支配層に食い込もうとする娘も現れ、学園は支配層と被支配層に二分されます。
 とにかくブッ飛んだ学園ドラマでした。何かしようと焦るだけでいつも空回りばかりのメガネっ娘には妄想彼氏がいたのですが、それがいつの間にか実体を持つようになり、彼女を助けてくれます。見ればみんなにも妄想彼氏がいて、みんな実体を持ってしまいます。
 ある時、撃墜された戦闘機から脱出してきた女子が、なぜかセーラー服姿で、ワルサ―を乱射しながら学園に嵐を巻き起こし、そのまま生徒として居座ってしまいます。彼女は女王様派に味方し、おねえたちの支配から学園を取り戻そうとします。
 体育祭のクラス対抗リレーは、おねえたちから覇権を奪回する好機でしたが、陰謀と裏切りによって女王様派は敗北を期します。負け知らずの人生を送ってきた戦闘機娘は意気消沈して姿を消し、おねえたちがいよいよ支配力を堅牢にするためのイベントが催されます。学園祭のクラス模擬店の奴隷カフェ、それを機に支配を一気に全校に拡大し、すべての生徒たちを奴隷にしてしまおうというのです。
 今や、極少数のレジスタンスと化してしまった女王様派は、成すすべもなく処女寺という廃寺にこもっています。おねえ派を抜け出して処女寺に駆け込んできた娘たちは、変なドラッグで改造され、野獣とかしています。ついでに妄想彼氏のひとりもまったく理性をなくした野獣になっています。
 自分には何もできないと気落ちしている女王様を励ます妄想彼氏、あくまでも前向きにメガネっ娘女王を元気づけようとする彼を彼女は否定します。「もう出てこないで、彼女がいないと、私じゃなんにもできない」「彼女なんか最初からいないよ、だって彼女は君の妄想じゃないか」大空から舞い降り拳銃を乱射した女傑も、じつはメガネっ娘の妄想だったというのです。
 学園祭では、おねえ側に寝返ったファブリーズ娘と妄想彼氏との結婚式が催されようとしています。祝宴では教員たちがひとりずつ処刑されます。悪魔の儀式が実現したら、その支配は不動のものとなります。立ち上がるなら今、この機を逃したら学園を取り戻すことは永遠にできなくなります。

 この物語は、ずりさげられたパンツで始まってずりさげられたパンツで終わる。
 じつに破天荒で破廉恥なキャッチフレーズです。劇中でもセックスという言葉が連発しますし、実際にセックスしてるし。でも下品な感じはまったくありません。下ネタと下品なギャグの連発といった汚い系ではなく、とてもさわやかで熱血でラブコメな、たいへん感動的なドラマでした。
 いやぁ、笑いました。そして泣きました。とっても感動しました。何度でも観たい、そう思いましたが、大阪公演は5月21日で千秋楽、6月からは東京公演が始まります。筆者の経済事情では東京公演までは追いかけられません。リバイバル公演かDVDの発売とかないかなぁ。

 男女問わずツインテールにしてゆくと特製ステッカーがもらえます。3回観ると学生証のスタンプが満了になって、なんか表彰とかあるそうです。筆者が悠々自適のリッチな遊び人だったら、全公演制覇して"もう来るな表彰"とか狙うところなんですが。毎回ちがうゲストが出演するので、全覇もなかなか有意義ですよ。筆者が観に行った回には、劇団 赤鬼の田川徳子という方が、セーラー服ツインテで奮闘されていました。彼女のパフォーマンスもまたすごかったです。
 役者さんってすごいですね。演技というよりももはや生まれ変わりです、"なりきり"とか"演じる"を超えて完全に変身してしまってますもんね。あたかもイモムシが変態してチョウになるごとく。

 ところで、なんでツインテールなんでしょう。団長に尋ねると「ノリ」だとか「可愛いから」なんて答えが返って来そうで怖いです。なんで……なんて思うところがすでに筆者は素人なんでしょうね。公演のあと、ツインテールの女子を見かけると、思わず膝のあたりを観察してしまいます。パンツずりさげてないかと思って。そしてふと、はは〜ん、そういう事かとニンマリしてしまいました。
 そういう事ってどゆこと? なんて無粋な疑問を抱いた方は恥を忍んでコメント欄に質問してください。質問の仕方によっては解答申し上げます。
 ところでところで、なんでみんな裸足だったのでしょう。これは難易度高すぎて筆者には持て余します。でも団長に質問する勇気はありません。

 ヘアーズ学園の勇気あるレジスタンスたちは、最後には悪魔から学園を取り戻すことになるわけですが、じつはシンディたちおねえこそが、彼女たちの最悪最凶の妄想だったのかも知れませんね。ずりさげられたパンツは、最後には自らの手によってずりさげられ、それはけっきょく自分自身に打ち勝つことの象徴だったのかも知れません。青春してるすべての老若男女のみなさん、打倒すべき最大の敵は自分自身だったりします。彼女たちの挑戦がそのことを教えてくれました。
 また、おねえたちが理不尽な暴力によって築いたカースト制は、現実社会を象徴しているようにも思えました。芸能を志している人たちは、表現というパワーを持ってそれに抗い続けています。政治レベルで線引きされた国境などという笑えない冗談を、文化がやすやすと超えるように、この小さな舞台から僕たち私たちの革命は始まっているのだ、そう思いました。

作/演出:益山貴志、振付:益山寛司、舞台監督:若旦那家康。
出演:キキ花香、景山徹、億なつき、ミネユキ、山西滝矢、益山U☆G、益山貴志、うらじぬの、治はじめ、米津和実、東ゆうこ、吉野陽大、稲川悟史、佐藤ばびぶべ、田川徳子(ゲスト)。

劇団 子供鉅人オフィシャルサイト↓
http://www.kodomokyojin.com/



コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

目 次
能書き

思うこと全般

けぽっぷ体験

アイドルのこと

韓流映画

番外編


索引 韓流映画&番外編





  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< October 2019 >>

サイト内検索

NEW ENTRIES










recent comment

links

プロフィール

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM