kepopput.jpg

K-POPの危機

2015/04/15


 今回は暗い話しをします。K-POPは今や世界に知れ渡る音楽ジャンルとなったわけですが、我々K-POP好きにとっては世界を席巻しているように見えるのですが、冷静な目で見ますと、席巻しているは言い過ぎと言わざるを得ません。日本にとっては韓国はお隣の国で、K-POPアイドルも頻繁に来日し、ひじょうに親しみのある音楽であるわけですが、その他の国々ではなかなかそうはゆきません。アジア圏はまだしも、それ以外の国々では、ネット上の動画かCDくらいしかK-POPを親しむ手段がありません。もちろん現代はネット社会なので、ネット上の情報が充実していることはテレビ放送以上に重要であることは間違いないのですが、ネットユーザーの関心を集めるだけでは、K-POP業界にとっては直接利益にはつながりません。ディープなネットユーザーなら誰でも知ってるK-POPであっても、そのネットユーザーの多くが金銭的な余裕のある人たちとは限りません。そして金銭的な余裕のある人たちが、インターネットにディープに依存症しているとも限りません。日本でもネット依存は、お金持ちの高尚な遊びとは言いがたく、むしろその逆の金銭的に豊かでなくてもネットに依存していれば、バーチャルにリッチな気分になれるというのが、現在のネットユーザーの主流ではないでしょうか。
 K-POPと本国以上に親しんでいる日本でさえも、音楽好きの中のいったい何パーセントがK-POPファンでしょう。韓国の歌番組は世界百数十ヶ国で放送されているそうですが、日本でも衛星放送やケーブルテレビ等と契約していない人たちにとっては、それほど馴染みのあるものではありません。それに日本での放送は、本国よりも3週間くらい遅れますから、ぶっちゃけネット動画で見たもののおさらいってことになります。
 魚の骨みたいなアンテナを上げて地上放送のテレビ番組を見ている人にとっては、K-POPはまったく馴染みがないもののようです。

 K-POPが日本で大ブレイクした背景には、いったい何があるのでしょう。韓流ブームの火付け役はやはり「冬のソナタ」に代表されるドラマのヒットでしょうか。かつて冬ソナにハマった主に中高年のご婦人方に言わせるとYESだそうですが、それを裏づけるように、日本におけるK-POPファンは年齢層が高いです。
 筆者の嫁さんも、冬ソナのDVDを買った口ですが、たまたまうちがテレビ電波の弱いエリアで、魚の骨にブースターを引くか、ケーブルテレビを契約するかという選択を迫られ、後者をチョイスしたところ、韓流専用チャンネルがあるわ、歌番組も見れるわで、ドラマのみならずK-POPにも見せられることになり、うちは韓国かってな感じになった次第です。夕食にまで韓国料理が加わるほどで。
 そんなこんなで、まぁアレです。ファンにとっては大ブレイクしているように見えても、関心のない人にとっては、知ってはいるけど興味ないな、みたいな、生き物好きの筆者らにとっての爬虫類ブームみたいな、ものであるわけです。

 K-POPが日本で受け入れられるようになった背景には、日韓の音楽業界の経済事情というのもひじょうに大きかったみたいです。すこし古い情報では、K-POPはアメリカやカナダ、オーストラリア、ヨーロッパ、南米といった外国市場にも進出しているものの、99%はアジアが占め、そのうちの8割以上を日本が占めているという、極度の日本依存状態だそうです。最近は、中国市場への移行を強化しつつあるとも聞きますが、それにしたところでK-POPにとって日本は最重要の活動拠点であるはずです。
 2014年の日本におけるコンサートの観客動員ランキングというのを見つけました。BIGBANG が EXILE に次いで2位で92万人を動員しているほか、東方新起が福山雅治に次いで7位で69万人。10位以内はこの2グループで、EXO20位、少女時代21位、SUPER JUNIOR 27位、SHINee 29位、2PM32位、FTISLAND が39位となっていました。並みいる日本のアーティストをしのいでこの成績は強烈と言わねばなりませんが、今年そして来年はどうなるでしょう。
 ここに名前を連ねるアーティストは少女時代を除いてすべて男子です。韓国の男子には兵役の義務があります。EXOはまだ若く兵役まで少しは余裕がありますが、他のグループは今年あたりから兵役による影響が深刻になってきます。大御所がごっそり抜けてしまった穴を埋められるアイドルグループはいるのでしょうか。女子に踏ん張ってもらいたいところですが、少女時代だけでは無理ですって。BIGBANG も SUPER JUNIOR もいないなら少女時代観るぜ、なんていう方は少数派です。
 筆者の周りの人に SUPER JUNIOR 不在の間どうしてる?と尋ねましても、韓国語の勉強でもするか、とか、スジュにいっぱいお金を使った分2年間は節約生活だぜ、とか、婚活するぜ、といった答えが返って来るばかりで、これからは女子アイドルだぜ、とはなかなか言ってもらえません。
 頼みの女子アイドルにしたところで、KARAさえランキングに見当たりませんし、T-ARAも Secret も AFTERSCHOOL も今後大きなホールに返り咲く見込みはなさそうですし、あとはAOAや APINK に賭けますか? 彼女たちの技量も可愛さも楽曲の素晴らしさも、多くのファンを虜にして有り余るところなのですが、K-POPファンの大多数が女子であるところがネックです。ももいろクローバーZに、AKB48に、水樹奈々に、きゃりーぱみゅぱみゅにぞっこんの現代日本男児どもを、ひっぺがして、AOAや APink に寝返らせるのは、並大抵なことやおまへん。
 最近は、K-POP業界にも新しい風というか、セクシー&カッコイイの世界標準を逸れて、イルボナイズされた可愛い系アイドルが急増中ですが、ラブリズとか七學年一班とかヨヂャチングとかソナムとかCLCとかラブームとかベリーグッドとか、ヘイニやエヌシアだって負けてませんし。だども、日本には上記の猛者以外にも乃木坂とかモームスとかエビチュとか、わんさかいるわけで、さらにはご当地アイドルもワラワラいて、アニメ声優陣も水樹奈々に続けって具合なわけです(以外にもアニメ声優陣の方がカッコイイ路線してますけど)。ラブリズ以下精鋭たちが大挙して日本攻略に進撃したところで、日本の可愛いは鉄壁です。男子客のみならず多くの女子客までしっかりと取り込んでおります。

 おとなの事情と申しましょうか、日本市場がK-POPに広く門戸を開いている背景には、不況とネット社会による音楽業界の危機に対する善後策という側面もあると聞きます。すなわち、不況とネットでおてがるに音楽がダウンロードできる環境が、CDの売上の深刻な落ち込みを招き、業界は大物アーティストを育てるよりも、薄利でもリスクの少ないにわかアイドルや使い捨てアイドルを多産する方が着実であるという路線を歩む傾向にあり、そこへ韓国で充分に育成されたそこそこヒットまちがいなしの安価な労働力が転がり込んできた、これは歓迎しないわけには行くまい、そんな業界事情もあるようです。少女時代やKARA、東方新起、BIGBANG、大國男児をはじめ多くのK-POPアイドルが、J-POPアイドルとして日本の事務所から日本固有の楽曲を出してきましたし、もっとお手軽なところでは、すでにヒットしているK-POPの楽曲を編曲もそのまま歌詞を日本語にしただけで日本のレコード会社からリリースしちまうという美味い話しも利用してきました。
 韓国にしても人口的にも自国の市場に多くを望めない以上、日本市場はたいへん魅力的なので、日本語バージョンを出していただくのには大いに賛同というわけです。人口的には中国をはじめアジア諸国の市場はもっともっと魅力的であるわけですが、貨幣価値という強烈な要素が日本は群を抜いています。
 でも最近、韓国のCDもずいぶん高くなりましたよね。貨幣価値の差異も徐々に埋まりつつあるというわけです。そうなると悪質な格差社会の犠牲になっている若者たちにはK-POPのCDも安価なものではなくなりますし、リッチなマダムの財布も次第に底を突きつつあります。
 コンサートにしても、韓国でやるよりも日本公演が断然多いわけですが、貨幣価値の差異が減じてくると、それすらも相互にメリットがなくなってきます。
 そしてそして、韓流文化の最大のお得意先である日本に対する政治の険悪さ、先の大戦をいつまでも引きずって反日姿勢を崩さない政治家の態度は、韓国を快く思わない日本人すなわちK-POPを好きになれない音楽ファンを減らす大きな大きな障害となっています。チャイナにごまをすらなければならない事情もあるのでしょうけれど、じつに大人げない対立です。

 兵役、政治と市場の事情、これらはK-POPの未来にとってひじょうに深刻な問題であると思われます。それでも文化は国境を越え政治経済の事情すらも凌駕し得るものではあるのですが、K-POPを知れば知るほど見えてくる業界の事情も足を引っ張っているような気がします。
 韓国の音楽事務所は、ファンにもアイドルにもひじょうに過酷です。ファンをまったく無視してアイドルの切り捨てや編成替えをやりますし、最近のオーディション制の新人育成もファンやアイドルにとってはメリットがないように思えます。デビュー前から多くのファンを獲得している新人を、経営の一存であっさり切り捨てて人員を厳選する、そのことでファンが増え、アイドルグループの質が向上するとはとても思えません。韓国のお客様よりも経営の方が偉いという事情は、いつかそのうち熱狂的なファンの心を冷めさせるかもしれません。韓国国内のファンの多くが若年層であるにせよ、その子たちもいつまでも少年少女じゃありませんし、日本のファンは多くが大人です。韓国の音楽事務所の経営陣よりも歳食ったファンがたくさんいます。
 いろんな音楽ジャンルを見聞きしてきた老練の音楽ファンにとって、K-POPは音楽の1つのジャンルです。彼ら彼女たちは、K-POPの何が素晴らしいのかを自分で定義しています。比較対象もたくさん持っています。ファンをなめたらあきまへん。
 K-POPという音楽ジャンルは、たしかに業界が作ったものではありますが、その成功の意味をもっと考えるべきです。もっとアイドルとファンを大切にし、自分たちが作ったスタイルを大切にすべしです。これからはソロだぜ、ユニットだぜ、とおっしゃられても、多くのファンがその無秩序の耐えているだけです。

 筆者の大好きなT-ARAにしても、これまで何度メンバーの入れ代わりがあったことやら。お箸兄弟の楽曲で4人しか顔ぶれがなかっただけでヒヤヒヤします。TSという混成ユニットも手放しには拍手できません。新人のダニは日本公演でT-ARAに入ると紹介されるも、いつの間にかN4のひとりになってて、最近の情報では 5Dolls 改め F-veDolls と行動を共にするとの事務所発表があったとか。T-ARAの新人でっせ、とブログに書いた人はウソつきになっちまいました。
 Spica も ボアを外して Spica.S になって、ボアのソロの話しはどこいったんでしょう。
 Nine Muses も2010年組の3人は契約更新しなかったよ、で済まされてもファンの気が済みません。事情説明もサヨナラ公演も卒業式もなしですか?
 こういうことが当然のことのように連発されていては、ファンやってる方がバカにされているとしか思えません。「悪いけど、もういいから、ファンとかそろそろ止めてくれる?」事務所の社長にそう言われながらいつまでもファンを続けるほど我々もお人好しじゃありません。

 日本の片隅で、ひとりのジジイがブログでほざいても何の力もないわけですが、K-POPの危機が筆者の杞憂で終わってくれることを祈るばかりです。

コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

目 次
能書き

思うこと全般

けぽっぷ体験

アイドルのこと

韓流映画

番外編


索引 韓流映画&番外編





  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< October 2019 >>

サイト内検索

NEW ENTRIES










recent comment

links

プロフィール

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM