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萌えとメイドさん

 大阪の日本橋(ポンバシ)に、メイドさんのお店が軒を連ねるようになったのは2004年だそうです。東京の秋葉原はさらに3年以上先んじてメイド文化が芽生えていたそうです。メイドさんと言えばオタク、でもメイドさん以前からアキバやポンバシは、オタクの街だったし、萌え文化も存在しました。
 “萌え(もえ)”とは、いわゆる美少女キャラを愛でる際の絶叫語で、少女のしぐさとか声とか、あるいは服装とかが、心の琴線に触れた時に「萌え〜!」とか叫ぶわけですね。で、対象がアニメやゲームの世界のバーチャルキャラクターなわけだから、世間一般的にはキモくてコワいシチュエーションだったわけ。
 かつて男子オタクたちは、現実世界の女子とはあまり接点がありませんでした。美少女アニメやゲーム、美少女フィギュア(人形模型)といった萌えアイテムは、女性には解ってもらえない男の趣味だと考えられて来ました。そこへ、萌えを解する生身の女性が突如として降って湧いた、それがメイドさんだったんですね。オタクどもを「ご主人様」と呼び、買ったばかりの美少女フィギュアを「きゃーっ、見せてくださいよ! いいですよね、これ。わたしも大好きなんですよ」なんて言ってくれるメイドさんを、オタクたちが歓迎しないわけがない。
 メイドさんの降臨を歓迎したのは、じつは男子ばかりではありませんで、女性のオタクにとっても、自らの趣味を開花させるためのひとつのきっかけとなりました。思えば、女子オタクの方がカミングアウトには苦慮していたのかもしれませんね。
 メイドさんのお店の基本コンセプトは、萌えと癒しの提供であると言われています。その点では、オタ談義の拠点というオタクのニーズとは少しギャップがあります。メイドの源流をビクトリア朝時代の英国に求め、正統派メイドを追求するお店もあれば、もっと女の子を楽しむことを売りにしたポップなお店もあります。アニメや漫画嗜好を前面に打ち出したお店もあれば、清楚で品格のある癒しの空間を追求したお店もあります。基本的には、オタクでない一般の人たちが、年齢性別を問わず普通に利用できる飲食店であり、リフレクソロジーのお店なのです。
 かつてオタク街(世間一般には電気街)には、飲食店がひじょうに少なかった。休憩や腹ごしらえやトイレにもたいへん不自由な思いをしたものです。それが今では、趣向を凝らしたさまざまな飲食店がワラワラと軒を連ね、お腹ばかりか体と心まで健やかにしてくれるリフレクソロジーのお店まで、そこかしこに林立するわけですよ。ウェイトレスはメイドの格好をしてますけどね。
 メイドさんの分析もいいんですけど、気になるのは、メイドさん以前と以降で日本橋はどう変わったのか、オタク文化と人々はどう変貌したのか、そしてこれからこの街はどう変わってゆくのか……。メイドさんのお店が、従来の流行飲食店と一線を画している点は、あらゆる客層を許容できること、それにアニメや芸能文化を支える重要拠点になっていることです。様々な情報がお店に入り、お店から出てゆくここは、まさに情報の交差点であり、メイドさんは情報の交通整理役になっています。そしてそのことは、人材を育て世に送り出してゆくことを直接的に担っています。メイドさんに課せられた使命は重大ですね。
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