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■日本橋の痛い人たち■

 最近一般社会にも浸透しつつある"痛い"という表現は、見るにたえないつまり目に痛いことを言いますが、日本橋界隈でよく目立つ"痛い"存在は、イタ車とイタ客です。
 イタ車は、かつてはイタリアの名車、ランボルギーニやフェラーリなどを差した言葉で、外車ファンの間でイタ車は、たいへん熱い憧れのマシーンでした。しかしながら、最近ではとくにオタク街では、目に痛い車をこう呼びます。好きなアニメのキャラクターなどをデカデカとボディにプリントしたマシーンで、世間一般的には目に痛いのでしょうが、オタクたちの間では注目の的であったり、センシブルなそれは憧れの的であったりします。
 土曜日曜ともなれば、日本橋にはたくさんのイタ車が出現します。オタロードの通称で知られるオタク街の目抜き通りに面した平面駐車場は、ずらりと並んだイタ車の大展示場と化し、たいへん壮観です。そのなかに混ざった小数の一般車が逆に不自然で、空気読めよと言いたくなります。ああ、もちろん駐車場はイタ車専用じゃないので、一般車も戦列に混ざってよいのですよ。よいのですけど、あたしゃ混ざる勇気ないね。
 素晴らしく出来のいいイタ車は、高い人気を博し、撮影会が始まることもあります。女子がですね、イタ車の前でポーズをとって撮影に臨んでいたりすると、あたかもイタモーターショーです。……そういう催しがあってもいいですよね。
 筆者もですね、そのうち宝くじでも当てたらですね、ん千万円もするイタ車をイタ車にしてオタロードを駆け抜けてやるのさ。

 イタ車を乗り回す人というのは、自己顕示欲の強い人なのでしょうが、そもそも車というもの自体が、移動もしくは輸送という目的を超え、自己主張でありファッションアイテムであったりするわけですよ。かく言う筆者も、マニュアルシフトの250馬力オーバーのマシーンを愛用してまするよ。イタ車ではないけれど、当ててこすって傷だらけで見た目にはかなり痛いですよ。
 自己主張は悪いことではないのですが、周囲に対して大量の毒をまき散らし、ダメージを与えるような主張は慎むべきですね。車ならすさまじい騒音を発するとか、違法改造や整備不良、危険走行をするとか。車ではないけれど、その人自身が毒をまき散らすような輩が、オタク街にはけっこう多いです。それがメイドさんのお店に来店するとですね、これをイタ客と呼びます。イタリアーノのご主人様のことをイタ客と呼ぶかどうかは存じません。
 明らかに珍妙な格好や態度、言動をして自己主張している人を、痛いとかキツいとか表現しますが、それが行き過ぎて、周りに対して同調を求めたり、要求を突きつけたりするようになると、それはもう明らかに有害な人間です。そしてこの有害な人間のお店への侵攻を許した時から、メイドさんの受難は始まります。

メイド店の痛い客

 場の空気を読めない人間というのは、どこにでも存在しますが、メイドさんのお店でのイタ客事情は、ちと手が込んでいます。手が込んでるといっても創意工夫がみられるとか、表現方法が巧妙だとかいうのではなく、勘違いぶりが尋常じゃないのです。痛くてなにが悪い、ここは痛くあるべき場所じゃないか、そんなオーラが分厚く層をなしていて、周囲に痛がられるのを望んでさえいるようなのです。
 お店の中で、独りで歌を歌っている者、独り言を延々と念じている者、とりあえず笑っている者。メイドさんの動向を目で追いながらひたすら笑っているのです。メイドさんが別の客と話しをしているのを聞いて、メイドさんが厨房にオーダーを告げているのを聞いて、とにかく笑うのです。それも声を出して、さらには手をたたくなどのアクションを加えて。すごいことになってますね。
 その手の人間と街中やメイド店以外のお店で出くわした場合、いたって普通なので、その普通さに驚かされます。つまり、メイドさんのお店に限り痛い人に変身するわけですよ。

 歌ったり笑ったりしている分には、まだ可愛いものです。テーブルいっぱいに何やらカードのコレクションを広げたり、フィギュアを並べたり、ぬいぐるみやおもちゃを並べたり。大量のそれらのアイテムを、お店まで運んで来た労を思うと、頭が下がります。まことにご苦労なことです。
 で、注文を運んで来たメイドさんが「どこに置けばいいんですか!」なんて言った日には、もう大喜び。メイドさんの怒った顔を見たくてワザワザやってるわけですよ、これが。「すみません」なんてニタクリ笑いながら、片付けはじめ、メイドさんを独占している喜びを甘受のです。
「へぇ!これは何のキャラなんですか?」なんて、メイドさんが卓上の品々に興味を示そうものなら、もうすっかり増長してしまい得意になって語り出すわけですが、そこはメイドさんの方が心得ていて、まったくの無関心を装っています。
 これ可愛いでしょ? なんて話しを振られても「さぁ、よく分からないです」なんてかわしてしまいます。前に来たとき、これ好きだっていってたじゃないですか、なんて言われても「そうでしたっけ? 覚えてないですね」といった具合です。

 コスプレ客もいますよ。上から下まで完全武装の軍人だったり、特撮ヒーローだったり、フリフリドレスの女装だったり。いつの間に着替えたのか不思議です。衣装一式を持参する労を思うと…あきれます。
 あとはかぶりものとかも多いですね、カエルや恐竜やイチゴ、花……。きっと頭の中にも花が咲いてますよね。
 ま、いいんですけどね、おとなしくしていてくれれば。お店によってはコスプレでお帰りしたらポイント2倍なんて日を設けたりするものだから、イタ客の思うツボってわけですよ。そういう設定をした覚えのあるお店は、後々大いに後悔していることでしょう。
 入店時にはすでに武装完了している場合も多いので、痛さもここまでくれば立派なものです。家からその恰好で来たんかい! いや。まさかとは思うのですが……。日本橋まで車や自転車って人もいるので、そういう場合は家から武装していることもあるのでしょう。

 メイドさんのお店は、オタクが大きな顔をして良い場所ではありますが、だからと言って場を独占して良いプライベートラウンジや会員制クラブではありません。オタクでない人も、アニメをまったく知らない人も、来店してよいパブリックな場所なのです。そこのところを少しは自覚してもらってですね、ほどよいていどの痛さというものをわきまえていただきたいものです。

痛すぎる客

 かぶりものやコスプレや、テーブルいっぱいにアイテムを広げる客であっても、ひとりでおとなしくしている分には、案外いい感じだったりします。いるんですよ、そういう痛い行為に及んでいるにも関わらず謙虚で、物静かで、紳士的ですらある客。本物の軍人や本物のドラキュラ伯爵なのかと見まがうほどの成り切りぶり、落ち着いたもの腰と超然とした態度。メイドさんのお店なんだから、こういうのもアリかな、なんて周りを納得させてしまうほどの、立派なイタ客ぶり。一般の店では怪しさ炸裂でも、メイドさんのお店では、勇者にさえなってしまう。ここまで来れば、痛さを通り越してむしろさわやかでさえあります。
 ところが、悪い方に痛さを通り越している、痛すぎ客の方が圧倒的に多いのが、メイドさんのお店の悲しい現実です。

 痛すぎる客の多くは、団体戦で店を汚染します。なかには個人戦でメイドさんを独占し自宅のハウスメイドよろしく扱う身の程知らずもいますが、そういうのが数を成した場合に本格的な汚染が始まります。
 メイドさんのお店は、ご主人様にとってのお屋敷という設定ではありますが、何をしても許される自分の家ではありません。他にも大勢の客がいる、言わば大切なお客様をお招きした状態のお屋敷なのです。ですからご主人様と言えども、節度をわきまえなければなりません。でないと招かれたお客様は不快な思いをして帰ってしまいます。
 痛すぎる客の目に余る暴挙に耐え兼ねてお店を出てしまい、2度と寄り付かないという事例は少なくありません。常連客が大挙して店を占拠し、やたらと席を立ち歩き、大声で談笑し、手をたたいて奇声を発する様は、見ていて楽しくありません。持ち込んだ菓子類をバリバリ食ったり、テーブルに突っ伏したままグースカ寝ていたり、荷物を預けて出て行ってしまったり、そんな信じられない暴挙が実在するのです。
 客層が悪いという表現をよく耳にしますが、このように痛すぎる客が常駐する原因の多くはお店の側にもあります。メイドさんたちが、客の暴挙を許容し、一緒になってタメ口で騒ぎ、他の客の相手をしない、するヒマがない。そういう状況なんですね。
 痛すぎる客しか来ないから、彼らを撃退したら利益が上がらないから、そんな苦しい事情もあるのでしょう。

 痛すぎる客の多くは、意外にも年配者だったりします。若者に範を垂れるべき年長者が、率先して騒ぎ、溜まり、メイドさんを独占し、お店の客層を悪くしてしまう。あきれたものです。無理を言ったり、お店にないものを要求したりするのも、たいていジジイです。ジジイは説明しても聞く耳を持たないし、前回はしてもらったなどとウソを吐くし、損得感情でばかりものを言うし、恥を知りません。ジジイが複数集まってわめき出したら、もう手が付けられません。
 横暴をたしなめられると、わしは店のためを思って忠告しているなどと、胸を張ります。憎たらしいですね。周囲に害を成すしか能がないくせに、憎まれ口だけは一流です。
 ほんとジジイには困りものですね。清く正しいオタク街に、なんでジジイがわいて来るんですかね。人生の先輩があれでは、今の若者たちが可哀そうです。
 有害なジジイどもは、メイドさんのお店じゃなく、冥土にでも行きやがれ、と声を大にして言いたいですね、同じジジイとして。

もっと痛すぎる客

 
もっと痛すぎる客
 お店のメイドさん日記に、読むメイドさんの気持ちを考えない、イヤ味やセクハラまがいの記述を書き続けたり、メイドさんブログに同様の悪質な書き込みをしたりする客も少なくありません。とくにブログになると匿名性が高いので、質の悪化はさらに勢いを増します。匿名で悪さをするなんて卑怯者ですね。
 悪気はなくても要求や趣味の押し付けなんてのもあります。誕生日だからお店で、おめでとうと言ってくれとか、自分の気に入っているアニメをメイドさんにも好きになってくれとか。自分の得意分野の知識を延々と説く、自画自賛型もいます。親切の押し売りも多くの場合迷惑行為になりがちだし、さらに行き過ぎるとストーカーと変わらなくなります。注意しましょう。
 こうなると見た目に痛いのレベルじゃないですよね。あまりに迷惑をかける客は、お店から出禁(出入り禁止)を言い渡されたり、警察に通報されることもあります。

 2チャンネルという大規模掲示板サイトには、お店ごとにスレッド(専用掲示板)が立ち上げられ、様々な書き込みが行なわれるわけですが、そこにアップされる情報の中には、悪質な誹謗中傷やデマが少なくなく、とくに日本橋のそれは、秋葉原のものに比べて質が悪いといいます。秋葉原店のスレッドは、お店を知る参考になる良い情報が多いけれど、日本橋店のスレは荒れ放題で読む気がしない、そんなことをよく耳にします。関東の人も、西のスレは参考にならないと残念がっています。
 2チャンネルの日本橋店スレッドには、メイドさん自身によるお店やメイド批判も少なく、もう無茶苦茶って感じです。その影響は実害となってお店やメイドさんにダメージを与えることもあり、2チャンネルによる"たたき"のせいでお店を辞めるメイドさんもいるほどです。2チャンネルに書き込まれることを恐れているメイドさんの話しもよく耳にします。じつに残念なことです。
 ネット上で行なわれる誹謗中傷は、匿名性が高く書き込んだ本人を特定しにくいので、それをいいことにひじょうに悪質になるケースが多く、頭が痛いところです。筆者は2チャンネル等はあまり見ないようにしていますし、知人関係にも書き込みを額面通りに受け止めないように言っています。日本橋の荒廃につながるような行為はやめてもらいたいものです。

痛い客の傾向と対策

 痛すぎる客、お店やメイドさんの悪評をばらまくような人間の心理というのは、オタク街を愛する人たちにとっては理解しがたいように思えますが、じつのところ痛すぎる客のほとんどが、オタク街を愛し、メイドさんが大好きだったりするんですね。しかもずいぶん長くメイドさんのお店に通いつめたベテランだったり。
 彼らは、人一倍メイドさんが好きなくせに、どうしてメイドさんの不利益になることを続けるのでしょう? メイドさんを日本橋から撃退するような行為に及ぶのは、どうしてなのでしょう?

 筆者の知人に、mixi(ミクシィ)という会員制コミュニティーサイトで、お店やメイドさんたたきをやっている人たちがいます。会員制なので、2チャンネルのように公然と情報が拡がることはないのですが、会員の人たちが情報を外部に漏らさなくはないわけで、また良くない情報というのは漏洩して拡がりやすいものなんですね。
 彼らは、mixiで得た情報をもとに、口頭でも悪いウワサをばらまき、それが拡散して再び自分たちの耳に入ると、情報を漏らしたのは誰だと騒ぎ立て、しょっちゅう仲間割れをしています。まったくバカバカしい限りです。
 仲間割れだけならまだしも、メイドさんやお店に被害が及び、お店側との話し合いが持たれ、謝罪させられたりします。しかしながら、謝罪したあとから、また次のウワサをばらまき出すのです。
 彼らは、お店の内情にくわしいとか、メイドさんの経歴をあれこれ知っているというのを自慢にしていて、それで他人から日本橋の達人と認められたいという願望を持っているんですね。だから、他人より多くの情報をつかんでいるフリをし続けねばならず、そのことがメイドさんやお店の悪口につながってしまうようです。
 たとえばですね、誰かがあるメイドさんを「素敵な方だ」なんて褒めたとしますね、すると彼らは「ああ見えて実はあの娘、気に入らない後輩メイドをいじめて、これまでに何人も辞めさせているんや」なんて悪口を返すわけです。メイドさんの裏の顔を聞かされた相手は、そういうこともあるのかも知れない、なんて信じてしまい、あまつさえ彼らのことを尊敬さえしてしまうんですね。さすがは達人、裏事情に精通しておられる、ってな具合に。
 尊敬を勝ち得た彼らは、さらに増長し、ゴシップやスキャンダルの収集と公布に邁進することになるわけです。
 メイドさんがご主人様を褒めた時も、同様にウソを吹き込みます。いい人に見えるけれど、他ではあまりいいウワサを聞かない、なんて具合です。
 自分が知らない情報を持っている人間にもウソで応酬します。「君は知らないだろうけど、あの店のメイドは来月にはみんな辞めるで。それがあそこのやり方や」どうだ、この情報は知らなかっただろう、と得意になっています。
 彼らのせいで、どれだけのメイドさんやお店や、ご主人様が翻弄され、迷惑をこうむっていることか。翻弄される方が悪いってのもあるんですが、最初は誰でも騙されますよね。
 この手の悪質な情報屋のほとんどが、長くメイドさん通いをしている年配者で、アニメのことはあまり知識がなく、若い人たちがアニメや同人誌、ゲームやネット上の二次創作なんかの話しでメイドさんたちと楽しく盛り上がっているのが面白くないのでしょう。それは自分の娘を、ボーイフレンドに取られた父親の心境に似ているのかも知れません。父親の威信を取り戻すには、若造が知り得ない裏事情等に精通する必要がある、そんなふうに勘違いしているのかも知れません。まったく困った勘違い、迷惑なわがままです。
 人を批判し、人を見下し、けっきょくは周りに迷惑をかけて友人をなくしてゆく。そんなふうにはなりたくないものです。
 そして、この手の人種は人の意見を聞き入れません。たびたびトラブルを起こし、いつも相手が悪いと思い、またトラブルを起こします。たまには謝罪や反省の言葉を吐くこともありますが、心の中では自分は悪くないと思っていて、謝罪の翌日にはもう悪口をまき散らすといった有様です。

 日本橋を愛し、メイド文化の発展を望んでいる人は、こういう人間は相手にしないことです。年配者が物知り顔で、お店の裏事情やメイドさんの悪口を言ってきても、それを真に受けてはいけません。わずかな情報を自分で脚色して大きくしたゴシップやスキャンダルなど信用するに足りません。それを信じて話しをどんどん拡げているようでは、同罪になってしまいます。
 2チャンネル等のネット上の悪いウワサにしてもしかりです。あるメイドさんが、たまたまテーブルベルを聞き逃してしまった。それで気を悪くした卑怯で臆病な客が、「あのメイドは自分の好きな常連客しか相手にせず、面識のない客は無視する」などと書き込んだ、悪い情報なんてそんなものです。
 根拠のない悪評は信じてはいけません。そして身勝手なジジイどもには日本橋およびインターネットからの退去をお願いしたいものです。

メイドさんと風俗店

  メイド産業は、アニメを中心としたオタク文化から誕生した、オタク界の重要アイテムなのですが、じつは客のひじょうに多くがアニメを嗜好しない、つまりオタクじゃない人たちです。筆者の知る多くのメイドの達人たちもオタクとは無縁の一般人(オタクたちはオタク以外の人をこう呼びます)です。とくに年配の独身男性は、財力にモノを言わせて恐るべき頻度でメイドさんのお店に通い、多くのお店のポイントカードを何十枚も満了し、たくさんのメイドさんたちと仲良くなっています。
 女の子と遊びたければ、お水のお店に行けばよろしかろうと、オタクである筆者などは思うのですが、キャバクラや種々の風俗店とはまた違った良さがメイド店にはあるそうです。
 メイドさんのお店は、風俗店よりも手軽さという点で利便性があるのでしょうか。歓楽街で遊ぶよりも安上がりだからでしょうか。
 オタク以外の客が増えて客層が広がると、客足そのものが増えるので、お店としては収入増につながって良いのですが、ご年配が多くなると、中にはメイドさんとお水の女の子の区別がつかない不逞のやからがいて、メイドさんにお給仕以上のサービスを求めてしつこくからんだり、騒いだり、自分の若い頃の話しや自慢話しや説教を始めたりといった暴挙に出ちまいます。さらには、お店が終わったら付き合えとか、携帯電話の番号を教えろとか、まったくのところ始末に負えません。
 メイドさんの中には現役の高校生も少なくありません。そうした未成年に対して風俗店まがいのサービスを求めることは淫行です。
 また、お店によってはこうした客の暴挙をあるていど許容しているところもあって、メイドさんが自ら客にタメグチで接したり、常連との私的な会話に没頭して他の客を無視するようなケースもあります。お店がほとんど常連の私物になってしまっているようなところも。

 メイドさんのお店は、純粋にオタクの持ち物だった頃は、客とメイドさんがアニメでつながった、学祭の模擬店のような感じが強く、客と店員の馴れ合いもアニメのネタで盛り上がる、無害で可愛いものでした。ところが一般人の客が増えるにつれて、この馴れ合いが少しずつ変容し、風紀を乱す状況に傾倒していったんですね。
 メイドさんのお店は、喫茶店以上風俗店未満の位置付けを微妙に保っているようなところがあります。このバランスが崩れて風俗店寄りに傾倒してしまうと、青少年を保護する条例や風営法が黙っていない事態にもなりかねません。
 日本橋は、条例がかなり厳しいところです。メイドカフェで普通に行なわれているコーヒー混ぜ混ぜも、ウェイトレスとしての給仕以上のサービスに当たるのではと疑問視する向きもあります。給仕内容のひとつとして許容されて当然だと筆者は思いますが、同じ混ぜ混ぜでも客とメイドさんが遊んでいる感じになると、風営法で言うところの接待っぽくなってしまいます。まさにスレスレですね。
 それに最近では、歓楽街にメイドさんのキャバクラなんかも増え、客がメイドさんのお店を勘違いしてしまう状況も増えていると言えるでしょう。
 最近は、キャバクラの健全化、利用しやすさが進んでいると聞いたことがあります。キャバクラ嬢が若い女性の憧れの職業のひとつになっているとも。オタク女子がメイドさんに憧れる感覚でキャバ嬢に憧れる娘が増えているそうです。こうした事態もますますメイドさんのお店の立ち位置を危うくしていますね。
 区の条例や風営法がにらみ出すとたいへん怖いです。これまで普通に行なわれていたメイド店独自のサービスの多くが規制されることになったら、客はみんな白けちまいます。そうなるとどうなるか……言うまでもありませんね。客もお店も気をつけましょうね。

 メイドさんのお店が過当競争を始めると、他店にない特徴を出そうとするあまり、風営法スレスレのサービスを提供しようという流れになってしまうことっも無きにしもあらずでしょう。メイドさんがライト感覚の代理風俗嬢みたいな存在になっていったのでは、けっきょくそれは一時のブーム、時間が経てば飽きられてしまうものに成り下がるということではないでしょうか。
 メイドさんに対して風俗嬢感覚のサービスを求めるオヤジたちには、思想も文化もありません。目先の快楽を欲しているだけです。メイドさんがそうした欲求を満たす必要はありません。

 オタク文化の象徴として誕生したメイドさんは、ご主人様お嬢様に萌えと癒しを提供するのみならず、お屋敷に去来する様々な情報の交通整理役として、文化そのものを育成しているのです。

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目 次
能書き

思うこと全般

けぽっぷ体験

アイドルのこと

韓流映画

番外編


索引 韓流映画&番外編





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